造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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バクチノキとは
植物名 バクチノキ
学 名 Prunus zippeliana
和 名 博打の木
別 名 毘蘭樹（ビランジュ）
英 名 Prunus zippeliana
科 名 バラ科
属 名 バクチノキ属
バクチノキの特徴
バクチノキは樹高10m〜20m程になるバラ科の常緑高木です。日本では9月〜10月頃に花を咲かせます。
バクチノキの樹皮は灰褐色で平滑ですが、樹皮は剥がれやすく、不規則に剥がれた痕が紅黄色で特異な外観になります。
バクチノキの花は、その年に伸びた枝先に長さ2cm〜3cm程の総状花序をつくり、径7mm程の白色の花を多数付けて穂状になります。多数の雄しべが花弁より長く突き出し、ブラシのように見えます。
バクチノキの葉は互生する単葉で、長さ10cm～20cm程の先が尖った長楕円形になります。表面には光沢があり、縁には鋭い鋸歯（きょし）があります。また、葉柄の上部には1対の蜜腺があります。
バクチノキの果実は、始めは歪んだ卵形ですが、熟す頃には長さ1cm〜2cm程の楕円形になります。緑色〜紅紫〜黒紫色になり、翌年の5月〜6月頃に熟します。
バクチノキの名前
バクチノキという名前は、樹齢と共に樹皮がうろこ状に剥離する木肌の様子を、博打に負け続けてお金が払えず身包み剥がされることに例えて、名付けられたと言われています。
バクチノキには「毘蘭樹（ビランジュ）」という別名がありますが、この名前は、神奈川県小田原市早川字飛乱地にバクチノキの大木があり、この地名にちなんで付けられたという説や、インドの「毘蘭樹」と混同したという説、木肌を「糜爛（びらん）」という皮膚病に擬えたという説があります。
バクチノキの天然記念物
神奈川県小田原市早川字飛乱地に位置する、小田原城と石垣山城との中間地点、石垣山の北東山麓の崖に、樹齢300年以上とも言われるバクチノキの巨木があり、「早川のビランジュ」と呼ばれ、国の天然記念物に指定されています。
バクチノキの詳細情報
| 園芸分類 | 庭木 |
| 性質 | 常緑高木 |
| 開花時期 | 9月〜10月 |
| 花色 | 白色 |
| 栽培難易度 | |
| 耐寒性 | 弱い |
| 耐暑性 | 普通 |
| 耐陰性 | 普通 |
バクチノキの詳しい育て方
バクチノキは日本の原産で、関東以西の本州、四国、九州、沖縄県に分布しています。主に暖地の沿海地や山間の谷間などに自生しています。
バクチノキの苗植え
苗の植え付けは3月〜4月頃が適期です。日当たりが良く、風通しの良い場所を好みます。日光が当たらないと花や実が少なくなります。用土は庭土に腐葉土を混ぜて、植え付けたらたっぷりと水やりをしましょう。
バクチノキの水やり・肥料
バクチノキは乾燥に弱いため、根付いてからは降雨で問題ありませんが、夏場などすごく乾燥する時期は水やりをしましょう。
肥料は2月頃に寒肥として、油かすを株の周りに穴を掘って埋め込みましょう。
バクチノキの害虫や病気
害虫はアブラムシ、カイガラムシ、ハダニが発生することがあります。葉を食害されると株が弱ってしまい、観賞価値が下がってしまうため、見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。
病気は害虫の排泄物からスス病になることがあります。風通しを良くして、変色した病気の枝葉は取り除き、薬剤散布で防除しましょう。
バクチノキの剪定
バクチノキは将来的には大きくなるため、高さを抑えたい場合は芯止めをしましょう。剪定は12月〜翌3月頃が適期です。剪定をする際は、混み合っている枝や枯れ枝、徒長枝などを切り取り、日当たりや風通しを良くしましょう。
バクチノキのアーティフィシャルグリーン
アーティフィシャルグリーンとは、天然素材を使って、本物そっくりに作られた植木や花、観葉植物のことです。
本物の樹木とは違い、アーティフィシャルグリーンだけの魅力やメリットがたくさんあります。
こんなメリットが！
- 樹木の種類や大きさ、樹形、鉢などお好みのオーダーメイドが可能です。
- 落ち葉や害虫、病気の心配もなく、お部屋を汚しません。
- 日光に当てなくても枯れないので、置き場所を選びません。
- 天然の樹木と違い、枯れる心配がなく水やりや剪定など、お手入れの手間がありません。
- 光触媒加工を施すと、目に見えないウイルス・雑菌・悪臭・カビ菌などを分解して、空間をキレイにする効果もあります。
ホームセンターなどで販売している造花やアーティフィシャルは、どうしても偽物とわかってしまい、観賞価値がありません。
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バクチノキのまとめ
バクチノキは樹皮がうろこ状に剥離する木肌の様子を、博打に負け続けてお金が払えず身包み剥がされることに例えて名付けられた、面白い名前の樹木です。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非バクチノキを育ててみてはいかがでしょう！