造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
この記事の監修者
イヌホオズキとは
植物名 イヌホオズキ
学 名 Solanum nigrum
和 名 犬酸漿
英 名 Black nightshade
科 名 ナス科
属 名 ナス属
イヌホオズキの特徴
イヌホオズキは草丈30cm〜90cm程になるナス科の一年草です。日本では6月〜8月頃に開花します。
イヌホオズキの茎には稜があり角張っていて、暗紫色を帯びて、まばらに短い毛を生じますが、無毛のこともあります。
イヌホオズキの花は、節と節の途中から花柄を出して、その先端に散房状に4〜10個程の花を付けます。花は白色で、先が5裂して先端が尖ります。花柄と萼には微毛がまばらに生えて、雄蕊は5個、雌蕊は1個、葯は長さ2mm程あり、黄色い雄蕊が突き出しています。萼は杯状で浅く5裂します。
イヌホオズキの葉は、長さ3〜10cm程の広卵形で、やや厚く濃緑色になり、かさついた感触で、下面の脈上に微毛があり、葉縁は波状の鋸歯（きょし）があります。基部には1cm〜5cm程の翼を持つ葉柄があります。
イヌホオズキの果実は液果で、径7mm～10mm程の球形で、熟すと黒くなり光沢はありません。果実の中には長さ2mm程の多数の種子があります。イヌホオズキの仲間は互いに良く似ているため、区別が難しい場合があります。また、全草にソラニンを含むため、食べられません。
イヌホオズキの名前
イヌホオズキという名前は、「ホオズキ（鬼灯）」に似ていますが役に立たないという事から名付けられました。また、「ナス（茄子）」に似ていることから「バカナス」とも呼ばれています。
イヌホオズキの毒性
イヌホオズキは、ナス科植物の例に漏れず、全草に微量のアルカロイドやソラニンが含まれている有毒植物です。地域によっては食用や薬用としても用いられますが、基本的には人体にとって有害ですので、食べないように注意しましょう。
イヌホオズキの詳細情報
| 園芸分類 | 草花 |
| 性質 | 多年草 |
| 開花時期 | 6月〜8月 |
| 花色 | 白色 |
| 栽培難易度 | |
| 耐寒性 | 強い |
| 耐暑性 | 普通 |
| 耐陰性 | 普通 |
イヌホオズキの詳しい育て方
イヌホオズキは世界の温帯から熱帯にかけて広く分布しています。リンネの「植物の種（1753年）」に記載された植物の一つで、日本では史前帰化植物と考えられていて、全国各地に分布し、主に畑や道端、荒れ地などに普通に生えています。庭にも生えて、雑草としても扱われています。
イヌホオズキの植え付け
植え付けは3月〜4月頃が適期です。半日陰でも育ちますが、本来は日光を好みます。用土は庭土に腐葉土を混ぜて植え付けたら、たっぷり水やりをしましょう。
イヌホオズキの水やり・肥料
庭植えの場合は、降雨だけで問題ありませんが、夏場など乾燥するようであれば水やりをしましょう。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりをしましょう。
肥料は特に必要ありませんが、与える場合は春頃に緩効性化成肥料を与えましょう。
イヌホオズキの害虫や病気
害虫はアブラムシ、ハダニなどが発生することがあります。害虫に食害されると株が弱ってしまうため、見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。
病気は白絹病があります。高温と雨が続くと発生します。水はけをよくしたり、高植えにすると予防できます。周囲に白いカビや、褐色の菌核が見られたら、土ごと株を取り除いて処分しましょう。
イヌホオズキの花言葉
イヌホオズキは「7月12日」「7月17日」の誕生花です。
イヌホオズキの花言葉は「真実」「嘘つき」です。
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イヌホオズキのまとめ
イヌホオズキは、古くから日本全国に自生して、雑草としても扱われますが、初夏には小さな白い花を咲かせ、秋には黒い果実が実ります。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非イヌホオズキを育ててみてはいかがでしょう！