造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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パパイヤとは
植物名 パパイヤ
学 名 Carica papaya
和 名 パパイヤ
別 名 下に記載
英 名 Papaya / Pawpaw
科 名 パパイヤ科
属 名 パパイヤ属
パパイヤの特徴
パパイヤは樹高5m〜10m程になるパパイヤ科の常緑小高木(草本性)です。温室など条件が揃えば8月〜10月頃に花を咲かせます。
パパイヤの幹は、いわゆる木のように堅くはならず、緑~薄い褐色で直立して分岐せず、枝がなく、表面には古い葉柄の跡が規則的に残ります。また、幹や葉を傷つけると白色の乳液を出します。
パパイヤの花は雌雄異株ですが、両性花を付けて単体でも結実する系統もあります。花は白~クリーム色の5弁花で、雄花は葉腋から出る花序に多数付き、雌花は鐘形の花を1~数個付けます。
パパイヤの葉は螺旋状に互生して、幹先に集まって付きます。葉柄は太く、長さ60cm程にもなり、掌状に7~11裂して、裂片がさらに切れ込み、表面は濃緑色で艶があり、葉脈が目立ちます。
パパイヤの果実は液果で、長さ10cm~45cm程で鈍い5稜がある球形~長楕円形となりますが、大きさや形には品種や個体による変化があり、はじめ濃い緑色で硬く、熟すと橙黄色~黄色くなります。
パパイヤの名前
パパイヤという名前は、農業界では正式呼称ですが、園芸界では「パパイア」が正式呼称とされています。漢字では「蕃瓜樹」「万寿果」などと書くことがあります。また、別名として「乳瓜(ちちうり)」や「木瓜(もっか/もくくわ)」とも呼ばれています。
パパイヤの利用
パパイヤの熟した果実にはβカロチンやビタミンC、ビタミンEなどの栄養素が豊富に含まれ、消化を促進するタンパク質分解酵素のパパインが含まれ、美容や健康のための食品として注目されています。
パパイヤの果肉は、細く切って乾燥させ、ドライフルーツにしたり、果実を縦半分に割って中身をスプーンですくうという食べ方や、サラダやゼリー、缶詰、ナラ漬、ケチャップなどの加工品にも利用されています。また、台湾では、牛乳と果肉をミキサーにかけて混ぜた「パパイア牛乳」が名物となっています。
日本では未熟果を「青パパイヤ」「野菜パパイヤ」と呼び、英語圏では「Green Papaya」と呼んで果物としてだけでなく、野菜としても扱われています。
また、根の一部は柔らかいうえにデンプンを含むので、第二次世界大戦で南方の島々に孤立した日本兵は、実を食べ尽くした後は根を掘って食用にしていたと言われています。他にも、茶葉やペットフード、洗顔料、軟膏剤として利用したり、葉は薬草として用いられています。
パパイヤの詳細情報
園芸分類 | 庭木・果樹 |
性質 | 常緑小高木 |
開花時期 | 8月〜10月 |
花色 | 白色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 弱い |
パパイヤの詳しい育て方
パパイヤは中南米の原産で、日本ではリンネの「植物の種」で記載された植物の一つで、小笠原諸島や南西諸島などの熱帯~亜熱帯で育てられ、中には野生化して自生するものもあります。国内の産地としては鹿児島県、宮崎県、沖縄県が有名で、5月〜9月頃が旬の時期です。
パパイヤの苗植え
パパイヤは雌雄異株で雄株と雌株があり、両方が無いと結実しません。ただし、雄花と雄花の両方を付ける「ソロ種」というのもあり、これは一株で結実します。パパイヤは苗植えから結実までに1〜2年程かかります。
苗の植え付けは4月〜6月頃が適期です。日当たりが良く、風通しの良い場所を好みます。日光が当たらないと花や実が少なくなります。生育適温は25℃~30℃です。16℃以下で生長が止まり、13℃以下で休眠に入ります。戸外での越冬はまず不可能なので、周年育てるにはビニールハウスが必要です。
用土は赤玉土に腐葉土を混ぜたものを使って植え付けたら、たっぷりと水やりをしましょう。また、鉢植えの場合は1〜2年に1回、1回り大きな鉢に植え替えをしましょう。
パパイヤの水やり・肥料
庭植えの場合は、根付いてからは降雨で問題ありませんが、夏場などすごく乾燥する時期は水やりをしましょう。鉢植えの場合は、土が乾いたら水やりをしましょう。
パパイヤは肥料を必要を好み、肥料不足になると株が軟弱になり、実付きも悪くなってしまいます。肥料は春から秋にかけて、2ヶ月に1回緩効性化成肥料を施しましょう。
パパイヤの害虫や病気
害虫はアブラムシ、ハダニが発生することがあります。葉を食害されると株が弱ってしまい、観賞価値が下がってしまうため、見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。また、果実の食害を防止するためには袋がけを行いましょう。
病気はうどんこ病があります。うどんこ病は葉の表面にカビの胞子が付き、白い粉をかけたようになります。長雨に当たると病気になりやすいため、雨の当たらない場所や、風通しの良い場所で育てましょう。
パパイヤの剪定
パパイヤは幹を真っ直ぐ上に伸ばし、ほぼ枝分かれしないので剪定の必要はありませんが、古くなって黄色っぽくなってきた葉は病気の原因にもなるため、取り除きましょう。
パパイヤの収穫
パパイヤは開花後、4ヶ月~半年程で果実が黄色く柔らかくなったら収穫しましょう。収穫後は完熟するまで15℃以上の室内で追熟させましょう。熟した果実はトロピカルフルーツ特有の香りがしますが、気になる場合はレモン汁などをしぼって食べましょう。
パパイヤは成長が早く、株の寿命は20〜25年程と短命ですが、毎年収穫している場合は、本来の寿命よりも早く株が弱って枯れてしまうことがあります。
パパイヤの花言葉
パパイヤの花言葉は「純愛」「同朋」「同情」「同期」「熱い想い」などがあります。
パパイヤのアーティフィシャルグリーン
アーティフィシャルグリーンとは、天然素材を使って、本物そっくりに作られた植木や花、観葉植物のことです。
本物の樹木とは違い、アーティフィシャルグリーンだけの魅力やメリットがたくさんあります。
こんなメリットが!
- 樹木の種類や大きさ、樹形、鉢などお好みのオーダーメイドが可能です。
- 落ち葉や害虫、病気の心配もなく、お部屋を汚しません。
- 日光に当てなくても枯れないので、置き場所を選びません。
- 天然の樹木と違い、枯れる心配がなく水やりや剪定など、お手入れの手間がありません。
- 光触媒加工を施すと、目に見えないウイルス・雑菌・悪臭・カビ菌などを分解して、空間をキレイにする効果もあります。
ホームセンターなどで販売している造花やアーティフィシャルは、どうしても偽物とわかってしまい、観賞価値がありません。
グリーンピースのアーティフィシャルグリーンは、日本の職人が国内で作る業界最高のクオリティです。近くで見ても本物と見間違うほどの圧倒的クオリティで、景観や観賞価値を損ないません。
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パパイヤのまとめ
パパイヤは、熱帯地方では主要な果樹として栽培されています。パパイヤの果実は果物としてだけでなく、未熟果は野菜としても扱われています。
育てるのは簡単ではありませんが、みなさんも是非パパイヤを育ててみてはいかがでしょう!