オオヤマレンゲの植物図鑑と育て方をわかりやすく解説

2025年10月18日

こちらでは、オオヤマレンゲの植物図鑑と育て方を私の経験を元にわかりやすく解説します。
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。

　あっちゃん

この記事の監修者

オオヤマレンゲとは

植物名　　　オオヤマレンゲ

学　名　　　Magnolia sieboldii subsp. japonica

和　名　　　大山蓮華

別　名　　　ミヤマレンゲ（深山蓮華）

英　名　　　Oyama magnolia

科　名　　　モクレン科

属　名　　　モクレン属

オオヤマレンゲの特徴

オオヤマレンゲは樹高1m〜5m程になるモクレン科の落葉小高木です。日本では5月〜7月頃に開花します。

オオヤマレンゲの樹皮は灰白色で、平滑ですが大きな皮目が目立ちます。幹は屈曲しながら斜めに伸びて、一年枝はやや太く短枝がよく生じます。また、托葉痕が枝を一周します。

オオヤマレンゲの花は、枝先に直径5cm〜8cm程の花が横向きに咲きます。花は4〜5日間ほど咲きます。花弁は白色で3枚ずつ輪生し、9枚あるように見えますが、外側にある大きな3枚は花弁ではなく萼片です。花の内側には多数の雌しべと雄しべが螺旋状に並び、花糸は淡赤色で、葯の色や濃淡は品種や個体によって変異があり、日本に自生するのは葯が黄色です。

オオヤマレンゲの葉は互生し、長さ7cm〜15cm程の先端が短く尖った倒卵形になります。全縁で裏面には白い毛が密生します。

オオヤマレンゲの果実は、多数の袋果が集まって長さ3cm〜5cm程の楕円形の集合果を形成します。10月頃に熟すと自然に裂けて、赤色の二つの種子が白い糸を引いて垂れ下がります。

オオヤマレンゲの冬芽は互生し、頂芽は1.5cm程の長楕円形で、側芽は小さく、芽鱗は托葉と葉柄基部が合着した帽子状になり、濃褐色の軟毛があります。葉痕はV字形や三角形で、維管束痕が7〜9個あります。

オオヤマレンゲ　ポット苗木

オオヤマレンゲの名前

オオヤマレンゲという名前は、群生地がある奈良県の大峰山に自生し、花の形が「ハス（蓮華）」に似ていることから名付けられました。また、深山に自生するということから「ミヤマレンゲ（深山蓮華）」という別名もあります。茶花としては「ギョクセイ」と呼ばれ、「ビャクレンゲ」「天女花」などの別名もあります。

一般的に「オオヤマレンゲ」という名前で鑑賞用に栽培されているものは、別亜種の「オオバオオヤマレンゲ（大葉大山蓮華）」です。本種は葯が黄色ですが、庭植えや茶華に使われるオオバオオヤマレンゲは葯が紅色です。また、オオバオオヤマレンゲと「ホオノキ（朴の木）」との雑種に「ウケザキオオヤマレンゲ」があります。