造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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ニシキギとは
植物名 ニシキギ
学 名 Euonymus alatus
和 名 錦木
別 名 矢筈錦木(ヤハズニシキギ)
英 名 winged spindle
科 名 ニシキギ科
属 名 ニシキギ属
ニシキギの特徴
ニシキギの木は樹高2m〜4m程になるニシキギ科の落葉低木です。ニシキギは秋の紅葉が見事で「ニッサボク」「スズランノキ」と共に世界三大紅葉樹の一つとされています。
ニシキギの枝は緑色で、若い枝は表皮を突き破ってコルク質の2〜4枚の翼(よく)があり、古い枝になるにつれ発達します。その翼を刃物に例え「カミソリノキ」などの方言名もあります。
ニシキギの花は、5月〜6月頃にあまり目立ちませんが、黄緑色で4花弁の長さ1cm〜4cm程の集散花序を出して、1〜7個の花が付きます。
ニシキギの葉は対生する単葉で、長さ2cm〜9cm程の長楕円形で先端が尖り、縁には鋸歯(きょし)があります。早落性の托葉が基部の両面にあります。秋には鮮やかに紅葉します。
ニシキギの果実は蒴果で、楕円形をしていて、秋頃には濃い赤紫色に熟して自然に破裂し、中から赤色の種子が出てきます。この種子を野鳥は好んで食べますが、毒成分があり人間は食べられません。
ニシキギの方言名
ニシキギには、日本各地の地方によってさまざまな方言名(呼び名)がたくさんあります。
- 栃木県、岐阜県では「カミスリギ」
- 神奈川県では「カミスリバラ」
- 山梨県、静岡県、和歌山県、岡山県、徳島県では「カミソリギ」
- 栃木県、茨城県では「カミソリノキ」
- 和歌山県では「カミソリモドキ」
- 三重県では「カミソレギ」
- 宮城県では「キツネノカミソリ」
ニシキギと似ている樹木
ニシキギと似ている樹木に「コマユミ(小檀)」があります。本種ニシキギと「マユミ(檀)」の交雑種と言われていて、小さいマユミという意味合いで付けられた名前ですが、葉の形状や実の様子など、樹木の性質は基本的にニシキギと同じです。
見分け方としては、ニシキギの特徴でもある、枝のコルク質の「翼」ができるものをニシキギ、「翼」できないものをコマユミと呼んでいます。
ニシキギの詳細情報
園芸分類 | 庭木・盆栽・切り花 |
性質 | 落葉低木 |
開花時期 | 5月〜6月 |
花色 | 黄緑色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 普通 |
ニシキギの詳しい育て方
ニシキギは日本と中国の原産で、国内では北海道、本州、四国、九州の山野に分布しています。紅葉の美しさもあり、公園樹や庭園樹、生け垣、盆栽、切り花など、幅広く用いられます。
ニシキギの苗植え
苗植えは、落葉している期間の2月〜3月頃が適期です。しっかり紅葉させるために、日当たりの良い風通しの良い場所に植え付けましょう。
水はけの良い赤玉土に腐葉土を混ぜ、緩効性化成肥料を元肥として施しましょう。水はけを良くするために山高に土を盛って、その中心に植え付けたらたっぷり水やりをしましょう。
ニシキギの水やり・肥料
ニシキギは乾燥に弱いので、植え付けてから2年未満の株は、土が乾燥したらたっぷりと水やりをしましょう。2年以上経って根付いた株は、降雨だけでも問題ありません。
肥料は、1月頃に寒肥として油かすなどの有機質肥料を株元の周辺に埋めてあげましょう。
ニシキギの害虫や病気
害虫はカイガラムシやアブラムシなどが発生することがあります。食害されると株が弱ってしまうので、見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。
病気はうどんこ病があります。うどん粉をまぶしたように白っぽいカビが付いたようになりますので、病気の葉は全て取り除き、殺菌剤を散布して被害を食い止めましょう。
ニシキギの剪定
春に芽が出る前の2月〜3月頃が適期です。ニシキギは自然樹形でも形良く育ちますので、枯れた枝や混み合った枝を切る程度で大丈夫です。
生け垣の手入れは刈り込みだけですと、切り口から芽吹きで混み合うので、2〜3年に1回程度混み合った枝を間引きましょう。
ニシキギの誕生木・誕生花・花言葉
ニシキギは「10月22日」の誕生木です。
ニシキギは「9月15日」「10月16日」「10月20日」の誕生花です。
ニシキギの花言葉は「危険な遊び」「あなたの定め」「あなたの魅力を心に刻む」などがあります。
ニシキギのアーティフィシャルグリーン
アーティフィシャルグリーンとは、天然素材を使って、本物そっくりに作られた植木や花、観葉植物のことです。
本物の樹木とは違い、アーティフィシャルグリーンだけの魅力やメリットがたくさんあります。
こんなメリットが!
- 樹木の種類や大きさ、樹形、鉢などお好みのオーダーメイドが可能です。
- 落ち葉や害虫、病気の心配もなく、お部屋を汚しません。
- 日光に当てなくても枯れないので、置き場所を選びません。
- 天然の樹木と違い、枯れる心配がなく水やりや剪定など、お手入れの手間がありません。
- 光触媒加工を施すと、目に見えないウイルス・雑菌・悪臭・カビ菌などを分解して、空間をキレイにする効果もあります。
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ニシキギのまとめ
ニシキギは、カミソリのような枝が特徴的で、花よりも紅葉を楽しむ世界三大紅葉樹の一つで、庭木だけでなく盆栽としても人気の樹木です。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非ニシキギを育ててみてはいかがでしょう!