造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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ホルトノキとは
植物名 ホルトノキ
学 名 Elaeocarpus sylvestris var. ellipticus
和 名 ホルトノキ
漢 名 茂樫(モガシ)/ ズクノキ
英 名 Elaeocarpus sylvestris
科 名 ホルトノキ科
属 名 ホルトノキ属
ホルトノキの特徴
ホルトノキは樹高20m程になるホルトノキ科の常緑高木です。ホルトノキは見慣れない立派な植物の愛称「ナンジャモンジャの木」のひとつです。
ホルトノキの花は6月〜8月頃が開花期で、前年枝の葉腋から出る総状花序に多数付きます。花は小さな白色で、5花弁の先が糸状に裂けます。
ホルトノキの葉は互生する単葉で、やや革質で長さ5cm~13cm程の細長い倒披針形または狭長楕円形で、縁に鈍い鋸歯(きょし)があります。ホルトノキは常緑樹ですが、一部の古い葉は落葉する前に紅葉します。
ホルトノキの果実は楕円形の核果で、長さ1cm〜2cm程になり、緑色の実は冬になると黒紫色に熟します。
ホルトノキは、灰褐色の樹皮や根の皮にはタンニンが含まれていて、黒色の染料として用いられ、大島紬の染料に使われています。また、材は建築材として利用されています。
ホルトノキの名前
ホルトノキの名前は、「ホルト」がポルトガルの意味で、果実を「オリーブ」の実と誤り、オリーブ油すなわち「ポルトガルの油」を搾油する木と誤認したことで、誤称がそのまま用いられたと言われています。
また、各地域でさまざまな呼び方があり、マガゼ(福岡県)、モガシ(鹿児島)、チンギ(奄美大島)、タラシ(沖縄)、モガセ、シイドキ、などがあります。
ホルトノキとナンジャモンジャ
ホルトノキは「ナンジャモンジャ」とも呼ばれていますが、ナンジャモンジャとは名前が分からない大木に付けられた総称です。
ナンジャモンジャと呼ばれる樹木は他にも、「ニレ(春楡)」「ヒトツバタゴ(一つ葉多子)」「ボダイジュ(菩提樹)」「イヌザクラ(犬桜)」「クスノキ(楠)」などがあります。
ホルトノキに似ている木
ホルトノキに葉がよく似た樹木に「ヤマモモ(山桃)」がありますが、見分け方があります。
ホルトノキは古い葉が赤くなる特徴があり、少数の葉が赤く色づいているため見分けることができます。また、ホルトノキには葉の縁に鋸歯(きょし)があり、側脈の分かれ目に水かき状の膜がある点が異なります。
天然記念物のホルトノキ
日本国内には樹齢数百年以上の天然記念物に指定されているホルトノキがたくさんあり、その一部をご紹介します。
国指定の天然記念物
- 宮崎県東諸県郡綾町の「竹野のホルトノキ」
都道府県指定の天然記念物
- 静岡県伊東市の「比波預天神社ホルトノキ」
- 広島県呉市の「豊浜のホルトノキ群叢」
- 徳島県徳島市の「城山原生林」
市町村指定の天然記念物
- 神奈川県中郡大磯町の「高麗ホルトノキ」
- 愛知県津島市の「伊藤家のホルトノキ」
- 和歌山県新宮市の「佐野のホルトノキ」
- 広島県呉市の「宇津神社のホルトノキ」
- 岡山県笠岡市の「真鍋島のホルトノキ」
- 高知県高知市の「ホルトノキ」
ホルトノキの詳細情報
園芸分類 | 庭木 |
性質 | 常緑高木 |
開花時期 | 6月〜8月 |
花色 | 白色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 普通 |
ホルトノキの詳しい育て方
ホルトノキは日本原産で、台湾やインドシナなどに分布しています。国内では、千葉県以西の本州、四国、九州、沖縄県の暖地に自生しています。西日本では街路樹や公園樹として利用されています。
ホルトノキの苗植え
苗植えは3月〜4月頃が適期です。日当たりの良い場所を好みます。用土は市販の花の培養土や、赤玉土に腐葉土を混ぜたものなど一般的な土で問題なく育ちます。
ホルトノキの水やり・肥料
根付くまでは表面が乾いたら水やりをしましょう。根付いてからは降雨のみで問題ありません。
肥料は2月頃に寒肥として、油かすと骨粉を混ぜあわせた有機質肥料を与えましょう。
ホルトノキの害虫や病気
ホルトノキは害虫や病気の心配は特にありません。
ホルトノキの剪定
ホルトノキは、成長はゆっくりですが将来は大木になります。また、剪定後の回復もゆっくりなので、一度に強めの剪定をするのは避けましょう。
ホルトノキの花は前年の枝に咲くため、花が目的であれば剪定時期は花の直後に行いましょう。剪定は伸びすぎた枝や枯れ枝を間引いて、全体のバランスを見ながら整えましょう。
ホルトノキの誕生木・花言葉
ホルトノキは「7月24日」の誕生木です。
ホルトノキの花言葉は「夫婦の愛」です。
ホルトノキのアーティフィシャルグリーン
アーティフィシャルグリーンとは、天然素材を使って、本物そっくりに作られた植木や花、観葉植物のことです。
本物の樹木とは違い、アーティフィシャルグリーンだけの魅力やメリットがたくさんあります。
こんなメリットが!
- 樹木の種類や大きさ、樹形、鉢などお好みのオーダーメイドが可能です。
- 落ち葉や害虫、病気の心配もなく、お部屋を汚しません。
- 日光に当てなくても枯れないので、置き場所を選びません。
- 天然の樹木と違い、枯れる心配がなく水やりや剪定など、お手入れの手間がありません。
- 光触媒加工を施すと、目に見えないウイルス・雑菌・悪臭・カビ菌などを分解して、空間をキレイにする効果もあります。
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ホルトノキのまとめ
ホルトノキはオリーブのような果実が実り、花も咲きますが、観賞価値としては緑の葉の中に赤く染まった葉のコントラストが美しい樹木です。
育てるのは比較的簡単なので、みなさんも是非ホルトノキを育ててみてはいかがでしょう!