ガガイモの植物図鑑と育て方をわかりやすく解説

2025年1月24日

こちらでは、ガガイモの植物図鑑と育て方を私の経験を元にわかりやすく解説します。
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。

MIDORI

この記事の監修者

ガガイモとは

植物名　　　ガガイモ

学　名　　　Metaplexis japonica

和　名　　　蘿藦

別　名　　　下に記載

英　名　　　Rough potato

科　名　　　キョウチクトウ科

属　名　　　ガガイモ属

ガガイモの特徴

ガガイモはキョウチクトウ科のつる性多年草です。日本では8月〜9月頃に開花します。

ガガイモは長くて太い地下茎があり、これは有毒で、白い線状で長く伸びて、その先に茎を出します。つるは右巻きで、近くの物に絡みます。

ガガイモの葉は対生し、長さ5cm～10cm程の先端が尖った心臓形で、表面は光沢があり葉脈が目立ちます。裏面は白緑色で、葉や茎を切ると白い乳液が出ます。

ガガイモの花は、葉腋から長い花柄を伸ばした先に集散花序が付き、淡紫色の花が10〜20個程咲きます。花冠の先は5深裂して星型に反り返り、内側には毛が密生します。雄しべは短筒状に合着して、肉柱体を形成し、中心から柱頭がくちばし状に突き出します。

ガガイモの果実は袋果で、長さ8cm〜10cm程の大きな紡錘形になり、表面にイボ状の突起があり、熟すと片側が裂開し、最後には水平に開き、中から白い毛の生えた種子が出ます。

ガガイモの名前

ガガイモという名前は、古名を「カガミ」または「カガミグサ」といい、夏の季語に用いられています。いずれも語源には諸説あり、イモというのは根ではなくて実の形によると言われています。割れた実の内側が鏡のように光るため「カガミイモ」の名がつき、これが訛って「ガガイモ」になったと言われています。また、地域によっては別名、方言名が数多くあります。

ガガイモの利用

ガガイモの種子と葉は生薬になり、初秋に実を採って天日乾燥して種子を取り出し、葉は夏に採取して陰干しして調製されます。乾燥させた種子は「蘿摩子（らまし）」と称して、強精、止血に用いられ、葉は解毒、腫れ物に薬効があるとして用いられています。

ガガイモの若芽は食用になり、若芽を茹でて水にさらし、おひたし、ごま和え、クルミ和え、白和え、マヨネーズ和えなどの和え物、酢の物、煮物、汁の実などに利用されています。生の若芽を用いて天ぷらやバター炒めにしたり、若い果実を採取して、天ぷらや漬物にします。ただし、根茎には毒成分が含まれているため、採取は禁物です。また、かつては種子の毛を綿の代用や朱肉、針さしに用いていることもありました。