ギンリョウソウの植物図鑑と育て方をわかりやすく解説

ギンリョウソウの開花

こちらでは、ギンリョウソウの植物図鑑と育て方を私の経験を元にわかりやすく解説します。
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
MIDORI
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この記事の監修者

フラワーショップ店長【ミドリ】プロフィール

ギンリョウソウとは

ギンリョウソウの自生

 

植物名   ギンリョウソウ


学 名   Monotropastrum humile


和 名   銀竜草


別 名   幽霊茸(ユウレイタケ)


英 名   Monotropastrum humile


科 名   ツツジ科


属 名   ギンリョウソウ属


 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

ギンリョウソウの特徴

赤みがかったギンリョウソウ

 

ギンリョウソウは草丈5cm〜15cm程になるツツジ科の多年草です。日本では4月〜8月頃に開花します。

ギンリョウソウは、太く短い地下茎と根が密に絡まった球状の塊茎が地下にあります。塊茎から1~数本の太い地上茎を直立させ、茎は枝分かれせず、鱗片葉を互生させます。

ギンリョウソウは葉緑素を持たず、全体が透き通った白色です。鱗片葉は長卵形で全縁、半透明で、茎の基部のものは小さくなります。

ギンリョウソウの花は、茎先に1個を下向きに付けます。花は長さ1.5cm程の筒形で、白色ですが、やや赤みを帯びることもあります。萼片は鱗片葉に似て長楕円形で、花弁は萼片よりやや長く、先が円くなります。花柱は先が開出し、柱頭は暗紫色に染まります。

ギンリョウソウの果実は液果で、小さな球形になります。

 
 

ギンリョウソウの名前

ギンリョウソウという名前は、全体が銀白色に輝いて見え、鱗のような鱗片葉と、先端の筒形の花を銀色の龍に見立てたことから名付けられました。また、葉緑素がないためキノコを連想し、暗い林内に頂が垂れて開く草姿から、白衣をまとった幽霊に見立てた「ユウレイタケ(幽霊茸)」の別名もあります。

ギンリョウソウとよく似た植物に、「ギンリョウソウモドキ(銀竜草擬)」があります。名前も見た目もよく似ていますが、本種は春〜夏が開花期で、果実は液果になるのに対して、ギンリョウソウモドキは夏〜秋が開花期で、果実は蒴果になります。また、本種はギンリョウソウ属で、ギンリョウソウモドキはシャクジョウソウ属なので別種の植物です。

 
 

ギンリョウソウと菌類の関係

ギンリョウソウは、かつて「腐生植物」と呼ばれ、腐生植物としては最も有名な植物の一つです。ギンリョウソウは、森林の林床に生え、周囲の樹木と外菌根を形成して共生する菌類とモノトロポイド菌根を形成し、そこから栄養を得て生育しています。

つまり、直接的には菌類に寄生し、間接的には菌類と共生する樹木が光合成により作り出している有機物を、菌経由で得て生育しています。古くは周囲の腐葉土から栄養を得ていると思われていて、そのように書いてある著作も多くありますが、腐葉土から有機物を得る能力はありません。

また、ギンリョウソウが外界の有機物を直接摂取するわけではなく、その実際の生育様式はむしろ菌類への寄生であり、最近はその実態をより正確に示すものとして「菌従属栄養植物」と呼ばれています。

 

ギンリョウソウの詳細情報

園芸分類草花
性質多年草
開花時期4月〜8月
花色白色
栽培難易度
耐寒性普通
耐暑性普通
耐陰性強い
 
 

ギンリョウソウの詳しい育て方

ギンリョウソウの横

ギンリョウソウは東アジアの原産で、国内では北海道、本州、四国、九州、沖縄県に分布しています。山地のやや湿り気のある日陰地などに自生しています。

 

ギンリョウソウの栽培環境

ギンリョウソウは自ら光合成で栄養素を作り出せないため、育てるためには共生する菌類が必要です。菌類がなければ栄養素が摂れずに枯れてしまいます。ただし、菌類を準備するのはなかなか難しいため、菌類が寄生している木材を準備しましょう。

また、ギンリョウソウの生息地は湿気の多い山地です。その環境を人工的に作り出す必要があるため、水持ちのよい腐葉土を用意しましょう。一般的に園芸用として使われているもので大丈夫です。ギンリョウソウと共生する菌類が、この腐葉土から栄養分を得て育ってくれます。

ギンリョウソウは光合成をしないため、太陽の光は特に必要はありません。置き場所としては、日陰でできる限りジメジメした場所が良いでしょう。ただし高山に生えているという環境を再現するには、ある程度の風通しも必要になってきます。

 

ギンリョウソウの水やり・肥料

ギンリョウソウは湿り気のある場所を好むため、土が常に湿っているように水やりをしましょう。ただし、水をやりすぎるとカビが生えてしまうことがあり、その場合は水やりを控え、カビを取り除きましょう。

ギンリョウソウは肥料を与えても吸収できないため、肥料は必要ありません。

 
 

ギンリョウソウの害虫や病気

ギンリョウソウは虫と共生しています。虫が寄ってきても悪さをすることはありませんので、病害虫の心配は特にありません。

 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

ギンリョウソウの花言葉

ギンリョウソウの花の正面

 

ギンリョウソウの花言葉は「はにかみ」「そっと見守る」です。

 
 

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ギンリョウソウのまとめ

赤みがかったギンリョウソウ

ギンリョウソウはいかがでしたか?
ギンリョウソウは光合成できず、菌類と共生して生育しています。全体が真っ白で、葉がない独特な姿をしています。また、春から夏に花を咲かせます。
育てるのは難しいですが、全国的に分布していますので、みなさんも是非ギンリョウソウを山地で見てみてはいかがでしょう!
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