造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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イブキジャコウソウとは
植物名 イブキジャコウソウ
学 名 Thymus quinquecostatus
和 名 伊吹麝香草
別 名 イワジャコウソウ / ナンマンジャコウソウ
英 名 Japanese thyme
科 名 シソ科
属 名 イブキジャコウソウ属
イブキジャコウソウの特徴
イブキジャコウソウは樹高3cm〜15cm程になるシソ科の小低木です。日本では6月〜7月頃に開花します。
イブキジャコウソウは茎が細く、株元からよく枝分かれして、地表を這って広がります。枝には短い毛があります。
イブキジャコウソウの葉は対生する単葉で、長さ5mm～10mm、幅3mm～6mm程の卵形～狭卵形で全縁です。葉には2～3対の羽状脈があり、両面に腺点があります。
イブキジャコウソウの花は、枝の先端に短い花穂を付けます。花冠は紅紫色の唇形で、上唇はわずかに2裂して直立し、下唇は3裂して開出します。萼は筒状鐘形の唇形になり、内面には白い毛が生えます。雄しべは4本あり、花冠から突き出します。
イブキジャコウソウの名前
イブキジャコウソウという名前は、滋賀県米原市、岐阜県揖斐郡揖斐川町、不破郡関ケ原町にまたがる伊吹山に多く自生していることと、「麝香」のような香りがすることから名付けられました。
イブキジャコウソウと似ている名前に、「ジャコウソウ（麝香草）」がありますが、本種イブキジャコウソウはイブキジャコウソウ属の小低木で、ジャコウソウはジャコウソウ属の草花なので、別種の植物であり、見た目も異なります。
イブキジャコウソウと似ている植物
イブキジャコウソウの近縁種に、白い花を咲かせる「シロバナイブキジャコウソウ」があります。また、タイムという名前でハーブや香辛料として知られる「タチジャコウソウ（立麝香草）」があります。
イブキジャコウソウの詳細情報
| 園芸分類 | 庭木 |
| 性質 | 小低木 |
| 開花時期 | 6月〜7月 |
| 花色 | 紅紫色 |
| 栽培難易度 | |
| 耐寒性 | 強い |
| 耐暑性 | 強い |
| 耐陰性 | やや弱い |
イブキジャコウソウの詳しい育て方
イブキジャコウソウは日本、中国、朝鮮半島の原産で、国内では北海道、本州、四国、九州に分布しています。日当りのよい山の岩場や草地、石灰岩地帯に多く、まれに海岸近くにも自生しています。
イブキジャコウソウの植え付け
苗植えの適期は3月〜4月と9月〜10月頃です。日当たりが良い場所が好みで、日光が不足するとヒョロヒョロと徒長してしまいます。また、株が蒸れないように風通しの良い場所を選びましょう。
用土は、山野草の土か、鹿沼土に赤玉土や川砂を混ぜたものを使いましょう。庭植えの場合は、株間は30cm、深さ20cm程を掘って植え付けましょう。横に広がる性質があるため、1株でも広範囲に広がります。
鉢植えの場合は、深鉢でなくても大丈夫です。苗を入れて、隙間に用土を入れましょう。根は少しほぐしながら植え付けましょう。植え替えの場合は、古い土を1/3程取り除き、傷んで変色した根を取り除きましょう。イブキジャコウソウは根を張るのが早いため、鉢植えの場合、毎年植え替えが必要なため、庭植えの方が楽です。
イブキジャコウソウの水やり・肥料
イブキジャコウソウは極端な過湿や乾燥は苦手なので、庭植えの場合は、降雨で問題ありませんが、夏場など乾燥が続くようであれば水やりをしましょう。鉢植えの場合は、土が乾燥したら水やりをしましょう。
肥料は開花前の5月〜開花後の7月頃と、涼しくなった9月〜10月頃に、2週間に1回、液体肥料を与えましょう。肥料は多すぎると枝が徒長したり、生育が悪くなり、香りが鈍くなることがあるため、様子を見ながら控えめに与えましょう。
イブキジャコウソウの害虫や病気
害虫は、ハダニ、アブラムシ、ヨトウムシ、ベニフキノメイガなどが発生することがあります。害虫は茎葉に付いて吸汁します。食害されると、観賞価値が下がったり、株が弱ってしまうため、見つけたら取り除き、薬剤を散布して防除しましょう。
イブキジャコウソウは病気の心配は特にありません。
イブキジャコウソウの剪定
イブキジャコウソウは枝が伸びると株姿が乱れて、株が蒸れてしまいます。株の蒸れに弱いため、花後から暑くなる前の7月頃にバッサリと刈り込みましょう。枝を短く刈り込むことで、株姿が整い、蒸れ対策にもなります。
イブキジャコウソウの誕生花・花言葉
イブキジャコウソウは「6月2日」の誕生花です。
イブキジャコウソウの花言葉は「潔癖症」「勇気」などがあります。
イブキジャコウソウのアーティフィシャルグリーン
アーティフィシャルグリーンとは、天然素材を使って、本物そっくりに作られた植木や花、観葉植物のことです。
本物の樹木とは違い、アーティフィシャルグリーンだけの魅力やメリットがたくさんあります。
こんなメリットが！
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- 天然の樹木と違い、枯れる心配がなく水やりや剪定など、お手入れの手間がありません。
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イブキジャコウソウのまとめ
イブキジャコウソウは背の低い小低木で、絨毯のように横に広がり、可愛いピンク色の花をたくさん咲かせる植物です。また、枝葉には芳香があります。
育てるのは比較的簡単なので、みなさんも是非イブキジャコウソウを育ててみてはいかがでしょう！