造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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カミヤツデとは
植物名 カミヤツデ
学 名 Tetrapanax papyrifer
和 名 紙八手
別 名 通草（ツウソウ）/ 通脱木（ツウダツボク）
英 名 Rice paper plant
科 名 ウコギ科
属 名 カミヤツデ属
カミヤツデの特徴
カミヤツデは樹高3m〜8m程になるウコギ科の常緑低木です。カミヤツデ属唯一の現生種になります。
カミヤツデは、幹は太く直立し柔らかくて、樹皮は緑がかった淡い褐色で、中央に白い髄が発達して、若い幹には淡い茶色の星状毛が密に生えます。
カミヤツデの花は10月〜12月頃に開花します。枝先に球状の散形花序がさらに集まって大きな円錐花序を作り、黄白色で径5mm程の小さな4花弁をたくさん付けます。花序にははじめ、黄褐色の毛が密に生えます。
カミヤツデの葉は互生する単葉で、枝先に集まって付きます。長さ20cm〜50cm程の長い葉柄があり、葉は長さ・幅ともに30ｃm〜70cm程の大きな掌状で、浅く7〜11裂します。葉は柔らかく薄いため破けやすく、裏面には白色の綿毛が密生して、縁には鋸歯（きょし）があります。
カミヤツデの果実は、径4mm程の球形で、12月頃に黒紫色に熟します。中には堅くて黒い種子があります。
カミヤツデとヤツデ
カミヤツデは、同科の植物「ヤツデ（八手）」の仲間で、見た目はよく似ています。見分け方としては、カミヤツデの葉には光沢がなく、大きさが2倍くらいあり傘のようになります。これに対して、ヤツデの葉は光沢があり、カミヤツデよりも葉が小さいです。
また、カミヤツデという和名は、ヤツデの仲間であり、幹の中心にある白色の「随」から、「通草紙（つうそうし）」という造花や書画で使う紙を作ったため、「紙八手（かみやつで）」という名前が付けられました。
カミヤツデの詳細情報
| 園芸分類 | 庭木 |
| 性質 | 常緑低木 |
| 開花時期 | 10月〜12月 |
| 花色 | 黄白色 |
| 栽培難易度 | |
| 耐寒性 | 弱い |
| 耐暑性 | 強い |
| 耐陰性 | 普通 |
カミヤツデの詳しい育て方
カミヤツデは中国、台湾の原産で、本来は常緑樹ですが、寒冷地では冬に落葉して、翌春に新たな芽を出します。日本でも庭園樹として植栽されていて、それが野生化している例もあります。
カミヤツデの苗植え
苗植えの適期は4月〜6月頃です。用土は特に選びませんが、肥沃で湿り気のある土を好むので、赤玉土に腐葉土を混ぜたものを使用し、植え付けたらたっぷりと水やりをしましょう。
カミヤツデの水やり・肥料
庭植えの場合は、根付いてからは降雨で問題ありません。鉢植えの場合は、土が乾燥したら水やりをしましょう。
肥料は基本的に必要ありませんが、葉色が薄くなったり変色するようなら、2月頃に緩効性化成肥料を株元に与えてあげましょう。
カミヤツデの害虫や病気
害虫はカイガラムシやテッポウムシなどが発生することがあります。害虫に食害されると株が弱ってしまうので、見つけたらすぐに取り除き、薬剤散布で防除しましょう。
カミヤツデは病気の心配は特にありませんが、花の少ない冬の時期に開花するため、その花にハエやアブなどの虫が集まってくることがあります。
カミヤツデの剪定
カミヤツデは成長が遅く、芽を出す力が乏しいので、強めの剪定を毎年行うと株が弱ってしまったり、枯れてしまうので、2年〜3年に1回程度が目安です。ただし、成長が遅いといって放任すると、葉の茂る位置がだんだんと上に移っていき、下の方は幹だけになりバランスが悪くなってしまいます。
カミヤツデの基本剪定としては、3月〜4月頃が適期ですが、関東地方でも冬になると葉が落ちたり、地上部が枯れてしまいます。
地上部が枯れてしまうようなら、冬は根本をワラなどでマルチングして、根を凍らさないようにすれば、翌春頃には新芽が出て、夏頃までには大きくなります。
カミヤツデのアーティフィシャルグリーン
アーティフィシャルグリーンとは、天然素材を使って、本物そっくりに作られた植木や花、観葉植物のことです。
本物の樹木とは違い、アーティフィシャルグリーンだけの魅力やメリットがたくさんあります。
こんなメリットが！
- 樹木の種類や大きさ、樹形、鉢などお好みのオーダーメイドが可能です。
- 落ち葉や害虫、病気の心配もなく、お部屋を汚しません。
- 日光に当てなくても枯れないので、置き場所を選びません。
- 天然の樹木と違い、枯れる心配がなく水やりや剪定など、お手入れの手間がありません。
- 光触媒加工を施すと、目に見えないウイルス・雑菌・悪臭・カビ菌などを分解して、空間をキレイにする効果もあります。
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カミヤツデのまとめ
カミヤツデは傘のような大きな葉が特徴で、南国の樹木のような雰囲気もあり、庭園樹としても用いられています。
育てるのは比較的簡単なので、みなさんも是非カミヤツデを育ててみてはいかがでしょう！