トウシキミ(スターアニス)の植物図鑑と育て方をわかりやすく解説

トウシキミの果実

こちらでは、トウシキミ(スターアニス)の植物図鑑と育て方を私の経験を元にわかりやすく解説します。
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
 あっちゃん
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この記事の監修者

造園職人あっちゃんプロフィール

トウシキミとは

トウシキミのスパイス

 

植物名   トウシキミ


学 名   Illicium verum


和 名   唐樒


別 名   八角(ハッカク)/ 大茴香(ダイウイキョウ)/ スターアニス


英 名   Chinese star anise


科 名   マツブサ科


属 名   シキミ属


 

アーティフィシャルグリーン【グリーンピース】

 

トウシキミの特徴

トウシキミの花

 

トウシキミは樹高10m〜15m程になるマツブサ科の常緑高木です。日本では3月〜5月と9月〜10月頃に花を咲かせます。

トウシキミの花は、葉腋に径3cm程の花が単生し、花被片が7~12枚あり、白や赤色、ピンク色などの球形の両性花です。雌しべの内部は6~8個の心皮が輪状に並びます。

トウシキミの葉は互生する単葉で、枝の上部に集まって付き、長さ5cm~15cm、幅2cm~4cm程の長楕円形~倒披針形で、葉脈は薄く、光沢がある革質です。

トウシキミの果実は、6〜8個程の袋果が合着して、径3cm~5cm程の星形になり、甘い香りがします。中には光沢のある茶褐色の、長さ5mm〜10mm程の扁円形の種子が1個づつ入っていて、熟すと木質化して各片が裂けます。

 

トウシキミの食用

トウシキミの果実は、8つの角を持つ星形をしていて、セリ科の「アニス」や「ウイキョウ(茴香)」に似た芳香をもつため、「スターアニス」と呼ばれ、果実を乾燥させたものは、「八角」や、「八角茴香(はっかくういきょう)」と呼ばれ、香辛料や薬用として利用されています。

トウシキミの果実は、香辛料として広く用いられ、中華料理の代表的な香辛料である五香粉にも含まれています。八角を使った有名な料理として、中華料理の東坡肉、北京ダック、杏仁豆腐などがあります。

中華料理以外にも、インド料理、マレーシア料理、インドネシア料理、ベトナム料理、タイ料理などでも用いられます。

 

トウシキミの利用

トウシキミの果実は、「大茴香(ダイウイキョウ)」という生薬名で、芳香性健胃薬、駆風薬、鎮痛薬として用いられています。また、トウシキミの果実から抽出されるシキミ酸は、インフルエンザ治療薬である「タミフル」の合成原料として使用されています。

トウシキミの果実は、その特徴的な形状を活かして、クリスマスリースなどの装飾にも利用されています。また、果実は芳香を持つため、香水や石鹸、歯磨き粉、タバコにも使用されています。

 
 

トウシキミとシキミ

本種トウシキミは日本には自生していませんが、日本に自生している同属の「シキミ(樒)」という樹木によく似ています。

シキミの果実には、アニサチンという猛毒を含み、植物としては唯一、毒物及び劇物取締法により、毒物に指定されています。誤って食べると死に至る可能性があるため、絶対に食べないように注意してください。

トウシキミとシキミの見分け方は、トウシキミの花は赤やピンクの球形で、果実は先端が尖る星形になり、甘い香りがあります。

それに対して、シキミの花は花被片が細長く、淡黄色で、果実は扁平な八角形から星形になり、抹香の匂いがします。

 

トウシキミの詳細情報

園芸分類庭木
性質常緑高木
開花時期3月〜5月及び9月〜10月
花色白色・赤色・ピンク色
栽培難易度
耐寒性弱い
耐暑性やや弱い
耐陰性強い
 
 

トウシキミの詳しい育て方

トウシキミの木

トウシキミは中国南東部からベトナムの原産で、フィリピンやインドシナ半島、インド南部などで古くから栽培されています。国内には自生していませんが、香りを楽しむ観賞用の植物として植栽されています。

 

トウシキミの苗植え

苗植えは3月〜4月と、9月〜10月頃が適期です。乾燥に弱く、強い直射日光も苦手なので、半日陰が適しています。用土は水持ちの良い土が適していますので、赤玉土に腐葉土を混ぜたものか、市販の花の培養土を使って、植え付けたらたっぷりと水やりをしましょう。

 

トウシキミの水やり・肥料

庭植えの場合は根付いたら降雨だけで問題ありませんが、乾燥が続くようであれば水やりをしましょう。鉢植えの場合は、土が乾燥したら、たっぷりと水やりをしましょう。

肥料は寒肥として2月頃に、油かすを土にすき込みましょう。また、葉の色が薄くなってきたら肥料を与えましょう。

 

トウシキミの害虫や病気

害虫はシキミグンバイ、カイガラムシ、シキミタマバエ、アブラムシ、ハマキガなどが発生することがあります。害虫が枝葉を食害し、吸汁します。食害されると株が弱ってしまうので、見つけたら早めに取り除き、薬剤散布で防除しましょう。

病気は、炭疽病、すす病、うどんこ病などがあります。害虫の排泄物が原因で病気になることがあるので、害虫対策をして、病気にかかった部分は切り取り、薬剤散布で防除しましょう。

 

トウシキミの剪定

トウシキミは芽吹く力が強く、強い剪定にも耐えますが、基本的に樹形は乱れず、自然とまとまるので、定期的な剪定は必要ありません。

ただし、成長すると大きくなりますので、枝が混みあって、風通しが悪くなっている場合は、重なり合っている枝を切り落として木の中まで風と日射しが入るようにする「透かし剪定」を行いましょう。剪定は、花が咲き終えた6月頃が適期です。

 

グリーンライフイノベーションの画像1

 

トウシキミの花言葉

トウシキミの花

 

トウシキミの花言葉は「驚き」「努力」「意外」「向上心」です。

 

トウシキミのアーティフィシャルグリーン

トウシキミの葉
 
みなさん、アーティフィシャルグリーンをご存知でしょうか?
アーティフィシャルグリーンとは、天然素材を使って、本物そっくりに作られた植木や花、観葉植物のことです。
 あっちゃん
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本物の樹木とは違い、アーティフィシャルグリーンだけの魅力やメリットがたくさんあります。

こんなメリットが!

  • 樹木の種類や大きさ、樹形、鉢などお好みのオーダーメイドが可能です。
  • 落ち葉や害虫、病気の心配もなく、お部屋を汚しません。
  • 日光に当てなくても枯れないので、置き場所を選びません。
  • 天然の樹木と違い、枯れる心配がなく水やりや剪定など、お手入れの手間がありません。
  • 光触媒加工を施すと、目に見えないウイルス・雑菌・悪臭・カビ菌などを分解して、空間をキレイにする効果もあります。
 

ホームセンターなどで販売している造花やアーティフィシャルは、どうしても偽物とわかってしまい、観賞価値がありません。

 
これはもう本物です!

グリーンピースのアーティフィシャルグリーンは、日本の職人が国内で作る業界最高のクオリティです。近くで見ても本物と見間違うほどの圧倒的クオリティで、景観や観賞価値を損ないません。

 

お好みの樹木をお好みの大きさにオーダーメイドも可能で、天然木を使ったMADE IN JAPANのアーティフィシャルグリーンは個人のご自宅をはじめ、さまざまな商業施設や有名施設でも採用され、多くの方に楽しまれています。実際の施工例などもご紹介しておりますので、ぜひ下のページも御覧ください。

 
 

トウシキミのまとめ

トウシキミの果実を入れたワイン

トウシキミはいかがでしたか?
トウシキミの果実には甘い香りがあり、香辛料や香水などに用いられ、その果実は特徴的な星形で、装飾品としても使われています。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非トウシキミを育ててみてはいかがでしょう!
 あっちゃん
 あっちゃん