造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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マンリョウとは
植物名 マンリョウ
学 名 Ardisia crenata
和 名 万両
別 名 藪橘(ヤブタチバナ)
英 名 Coral berry
科 名 ヤブコウジ科
属 名 ヤブコウジ属
マンリョウの特徴
マンリョウは樹高30cm〜100cm程になるヤブコウジ科の常緑小低木です。日本では6月〜7月頃に花を咲かせます。
マンリョウの花は、葉腋から散房花序を伸ばし、白色の5弁の小花を下向きに多数付けます。花は径8mm程の星形で先が反り返り、基部は合着して浅い杯状になります。
マンリョウの葉は互生する単葉で、長さ7cm〜15cm程の長楕円形で、縁には波状の鋸歯(きょし)があります。葉はやや光沢があり、革質で赤褐色を帯びた濃い緑色で、表面には明点と黒褐色の点があります。
マンリョウの果実は、径6mm〜8mm程の球形の液果で、11月頃に赤く熟し、翌2月頃まで枝に残ります。
マンリョウとセンリョウの違い
マンリョウとよく似た赤い実を付ける樹木に「センリョウ(千両)」がありますが、本種とは全く別種の植物です。簡単な見分け方としては、マンリョウの葉は互生に付きますが、センリョウの葉は対生に付きます。
また、マンリョウに比べ、センリョウは比較的背が高く、実の付き方が違います。マンリョウは葉の影に隠れるように実が付きますが、センリョウは葉の上に実が付きます。
マンリョウの縁起物
マンリョウは、センリョウに対してより多くの実を付けることから「万両」という名前が付けられました。本種は、センリョウとともに切り花など、お正月の縁起物として用いられます。
マンリョウを「センリョウ(千両)」や「アリドオシ(一両)」と一緒に植えて、「千両万両有り通し」と称して正月の縁起物とすることもあります。
また、お正月の縁起物として用いられ、同じ様な赤い実を付け、似たような別名を持つ樹木に「ヤブコウジ(十両)」、「カラタチバナ(百両)」、「ミヤマシキミ(億両)」などがあります。
マンリョウの詳細情報
園芸分類 | 庭木・盆栽 |
性質 | 常緑小低木 |
開花時期 | 6月〜7月 |
花色 | 白色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 普通 |
マンリョウの詳しい育て方
マンリョウは日本、中国、台湾などが原産で、国内では関東地方以西〜四国、九州、沖縄県に自生しています。日本では庭木としても良く使われていますが、アメリカのフロリダ州では外来有害植物に指定されています。
マンリョウは古典園芸植物のひとつで、江戸時代から多様な園芸品種が栽培されていて、実が大きい「オオマンリョウ(宝船)」や紅葉する「紅孔雀」、葉に模様が入る「千鳥」、また赤以外にも白や黄色の実を付ける品種などがあります。
マンリョウの苗植え
苗植えの適期は4月〜5月と9月〜10月頃です。直射日光に当たると葉焼けすることがあるので、明るい日陰が適しています。用土は水持ちの良い土が適していますので、赤玉土に腐葉土を混ぜたものが良いでしょう。植え穴は根鉢の2倍程の穴を掘って植付け、支柱を立てて株を支え、たっぷりと水やりをしましょう。
マンリョウの水やり・肥料
庭植えの場合は、根付いたら降雨だけで問題ありません。鉢植えの場合は、乾燥が続くと弱ってしまうので、土の表面が乾燥したら、たっぷりと水やりをしましょう。
肥料はあまり必要としませんが、元気がないようであれば、3月頃に油かすや固形肥料を与えましょう。
マンリョウの害虫や病気
害虫はカイガラムシなどが発生することがあります。食害されると株が弱ってしまうので、見つけたら早めに取り除き、薬剤散布で防除しましょう。
マンリョウは病気の心配は特にありません。
マンリョウの剪定
マンリョウは枝数が少なく、自然樹形が楽しめる樹木です。そのため、剪定は基本的に必要ありませんが、枯れ枝や徒長枝など、成長して樹形が乱れた時に手入れをしてあげましょう。剪定をする場合の適期は5月〜6月頃です。
マンリョウの誕生木・誕生花・花言葉
マンリョウは「1月5日」の誕生木です。
マンリョウは「1月2日」「1月8日」「1月23日」「11月6日」の誕生花です。
マンリョウの花言葉は「寿ぎ」「財産」「慶祝」「陰徳」「金満家」「徳のある人」などがあります。
マンリョウは、お正月の縁起物として飾られる赤い実にちなんで「寿ぎ」という花言葉が付けられました。
マンリョウのアーティフィシャルグリーン
アーティフィシャルグリーンとは、天然素材を使って、本物そっくりに作られた植木や花、観葉植物のことです。
本物の樹木とは違い、アーティフィシャルグリーンだけの魅力やメリットがたくさんあります。
こんなメリットが!
- 樹木の種類や大きさ、樹形、鉢などお好みのオーダーメイドが可能です。
- 落ち葉や害虫、病気の心配もなく、お部屋を汚しません。
- 日光に当てなくても枯れないので、置き場所を選びません。
- 天然の樹木と違い、枯れる心配がなく水やりや剪定など、お手入れの手間がありません。
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マンリョウのまとめ
マンリョウはお正月の縁起物の定番として庭木にもよく使われ、風水的にも良い樹木として古くから人気があります。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非マンリョウを育ててみてはいかがでしょう!