オオバギボウシ(ウルイ)の植物図鑑と育て方をわかりやすく解説

オオバギボウシの開花

こちらでは、オオバギボウシ(ウルイ)の植物図鑑と育て方を私の経験を元にわかりやすく解説します。
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
MIDORI
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この記事の監修者

フラワーショップ店長【ミドリ】プロフィール

オオバギボウシとは

食用のオオバギボウシ

 

植物名   オオバギボウシ


学 名   Hosta sieboldiana


和 名   大葉擬宝珠


別 名   下に記載


英 名   Hosta montana


科 名   キジカクシ科


属 名   ギボウシ属


 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

オオバギボウシの特徴

オオバギボウシの群生

 

オオバギボウシは草丈50cm〜100cm程になるキジカクシ科の多年草です。日本では6月〜8月頃に開花します。

オオバギボウシの葉は根生して、長さ30cm~40cm程の先端が尖った広卵形~狭卵形になり、基部は心形~切形で長柄が付き、上面は濃緑色になります。下面は白緑色か、帯白色となり、下面の脈は隆起して、脈上には突起状の凸凹があります。

オオバギボウシの花は、白色または淡紫色のベル形の花をやや下向きに付けます。花軸に付く蕾は、下から上へと開花します。花は漏斗形で、先が6片に裂けます。

 

オオバギボウシの名前

オオバギボウシという名前は、蕾が和橋の欄干の擬宝珠に似ていることから「大葉擬宝珠(おおばぎぼうし)」と名付けられました。他にも、湿地に自生する小形の「コバギボウシ(小葉擬宝珠)」があります。

オオバギボウシの新芽は東北地方では「ウルイ」と呼ばれ、春から初夏にかけて摘んで山菜として食べられています。春先の若葉が丸まって立つように生え、葉の色がうり類の皮に似ているため、「瓜菜(うりな)」が転化したと言われています。

数多くの山菜が豊富に採れる東北地方や北陸地方などではウルイのほかにも、「ウリ」「ウリッパ(長野県)」「アマナ」「ギンボ(山形県)」「ヤマガンリョウ」などの別名で親しまれています。

 
 

オオバギボウシを食べる

オオバギボウシは扱いが簡単で、灰汁が少なく食べやすい山菜です。天然のウルイの食味は甘味や、ほろ苦さがあり、独特のぬめりや舌触り、シャキシャキの歯触り感があります。古くから山菜として食べられ、丈夫で株が増えやすいため、栽培もののウルイも多く出回っています。都会のスーパーなどでも市販されており、白いものは生で食べられるように軟白栽培したものです。

若芽を軽く茹でて冷水にさらして熱をとり、おひたし、サラダ、和え物、煮浸しなどにしたり、生のまま天ぷらや浅漬けにしたり、刻んで汁の実や炒め物して食べられています。また、葉が開いたものは、葉を切り捨てて葉柄だけを茹でて天日で乾燥させたものを「山かんぴょう」と呼び、カンピョウのように水で戻して食べられています。

夏時期は、あまり開いていない花と蕾を摘んで、生のままサラダ、天ぷら、酢を落とした湯でさっと茹でて冷水に取って冷まして、酢の物にします。多く採れたときなど、保存するときには塩漬けにしましょう。また、小型のコバギボウシや、イワギボウシも同様に食べられます。

 
 

オオバギボウシと間違えないように

オオバギボウシを山菜として摘み取るときの芽が出た頃の姿が、有毒の「バイケイソウ(梅蕙草)」や、「コバイケイソウ(小梅蕙草)」とよく似ているため、誤食して中毒する事例があります。バイケイソウやコバイケイソウには、ギボウシの仲間にある長い葉柄がなく、葉脈が付け根の部分から平行に走っていることで見分けることができます。

 

オオバギボウシの詳細情報

園芸分類草花
性質多年草
開花時期6月〜8月
花色白色・淡紫色
栽培難易度
耐寒性普通
耐暑性弱い
耐陰性強い
 
 

オオバギボウシの詳しい育て方

オオバギボウシの新芽

オオバギボウシは東アジアの原産で、日本では北海道、本州の中部地方以北に分布しています。主に平地から山地に分布し、湿地、草原、岩場、沢、林縁などの日陰や湿り気のある日なたから半日陰のところに群生して見られます。また、庭に植えられたり、食用としても栽培されています。

オオバギボウシは「ウルイ」という名前で山菜として流通していて、主な産地としては山形県が有名で、そのほか東北地方を中心に栽培されています。ハウス物など促成栽培は2月〜3月頃、天然物など露地栽培は4月〜5月頃が美味しい旬の時期になります。

 

オオバギボウシの植え付け

植え付けは3月〜4月と9月〜10月頃が適期です。半日陰〜日陰の湿っている場所を好みます。食用として栽培する場合、収穫できるまで株が大きくなるのに2年〜4年程度かかります。

畑栽培の場合は、定植の2週間前に苦土石灰を混ぜながらよく耕しましょう。1週間前にたい肥と元肥を施し、再びよく耕しましょう。畝幅は70cm程、高さ20cm程度に畝を作り、株間30cm程度あけて植え付けましょう。

鉢植えの場合は、7号〜10号の鉢を使って、用土は花と野菜の培養土を使って植え付けたら、たっぷり水やりをしましょう。根詰まり対策として2年に1回植え替えをしましょう。

 

オオバギボウシの水やり・肥料

オオバギボウシは多湿を好むため、春から秋にかけては土が乾燥しないように水やりをしましょう。冬の時期は、そこまで水を必要としないため、土が乾いたら水やりをしましょう。

肥料は、新芽を出す前の3月頃と、開花が終わって気温が落ち着いてきた9月頃に与えましょう。

 

オオバギボウシの害虫や病気

害虫はバッタ、ダンゴムシ、ネコブセンチュウ、コガネムシの幼虫などが発生することがあります。害虫に食害されると株が弱ってしまうため、見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。

病気はウイルス病があります。株全体がよじれて草丈が伸びない時は、ウイルス病に感染している恐れがあります。ウイルス病は治療が難しく、他の株にも感染が広がっていくので、株を抜き取って処分しましょう。

 

オオバギボウシの収穫

食用として収穫する場合は、軟白することで葉柄が柔らかく、食べやすくなります。軟白するためには、「ネギ(葱)」栽培のように株元に土寄せをしましょう。また、小面積での栽培の場合は、被覆による遮光をすると簡単です。

オオバギボウシの収穫は、春の雪解け後、タケノコ状の芽が3〜4つ発生して、淡黄色の葉が展開した4月〜5月頃に、葉柄と葉身を合わせた長さが50cm〜60cm程に伸びたものをハサミなどで根元から切り取って収穫しましょう。

 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

ギボウシの誕生花・花言葉

オオバギボウシの開花

 

ギボウシは「7月9日」「7月17日」の誕生花です。

ギボウシの花言葉は「鎮静」「沈黙」「静かな人」「落ち着き」「変わらない思い」などがあります。

 

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オオバギボウシの花の拡大
 
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オオバギボウシのまとめ

オオバギボウシのおひたし

オオバギボウシはいかがでしたか?
オオバギボウシは、春に出る新芽は「ウルイ」と呼ばれ、山菜として食べることができ、夏には背を伸ばして白い花をたくさん咲かせる植物です。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非オオバギボウシを育ててみてはいかがでしょう!
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