造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
この記事の監修者
シランとは
植物名 シラン
学 名 Bletilla striata
和 名 紫蘭
英 名 Urn orchid
科 名 ラン科
属 名 シラン属
シランの特徴
シランは草丈50cm程になるラン科の多年草です。シランは古くから親しまれている蘭の一種です。
シランは地面に根を張る地生蘭です。地下には白色で扁球形の鱗茎（偽球茎）があり、横にいくつか並んでいます。
シランの花は4月〜6月頃に開花します。長さ30cm〜50cm程の花茎の先端に総状花序を出し、赤紫色の小花を3〜8個程付けます。萼片と側花弁は長楕円形で、唇弁は3つに裂けます。また、白い花を付ける園芸品種もあります。
シランの葉は、根生状の葉を3枚〜5枚出します。葉は薄くて堅く、長さ20cm〜30cm程の広披針形で、表面に縦シワが目立ちます。
シランの果実は、長さ3cm〜5cm程の細長い紡錘形で、縦に太い筋が入っていて、熟すと亀裂が入ります。中には褐色の、細かいホコリのようなタネがぎっしりと詰まっていて、風に乗って飛んでいきます。
シランの詳細情報
| 園芸分類 | ラン・切り花 |
| 性質 | 多年草 |
| 開花時期 | 4月〜6月 |
| 花色 | 赤紫色 |
| 栽培難易度 | |
| 耐寒性 | 強い |
| 耐暑性 | 強い |
| 耐陰性 | 普通 |
シランの詳しい育て方
シランは日本、台湾、中国の原産で、野生のものは準絶滅危惧種に指定されていますが、シラン自体は丈夫で育てやすく、栽培用品種もたくさん流通しています。
シランの植替え
植付けは4月〜5月頃が適期です。日当たりの良い場所が好みです。鉢植えの場合は、苗より一回り大きいものに植え付けましょう。用土は市販の花用の培養土か、赤玉土に腐葉土とパーライトを混ぜたものを使い、緩効性化成肥料を混ぜ込んで植え付けたらたっぷり水やりをしましょう。
シランの水やり・肥料
シランは湿り気のある環境を好みますが、乾燥にも耐える強さがあります。土が乾燥したらたっぷり水やりをしましょう。冬は休眠しますので、水やりを控えましょう。土が乾燥して3日程経ってから水やりをしましょう。
肥料は花が終わった6月頃にお礼肥として、緩効性化成肥料を株元に置き肥しましょう。
シランの害虫や病気
害虫はハダニ、アブラムシなどが発生することがあります。食害されると観賞価値が下がってしまいますので、見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。
病気は灰色カビ病があります。葉や花、茎に暗褐色の斑点ができます。風通しのよい場所に植えることで予防できます。病気にかかった部分は回復しないので切り落とし、薬剤を散布して防除ましょう。
シランの冬越し
シランは耐寒性があり、寒さには強いですが、土が凍結すると枯れてしまいます。土が凍結するようなら、室内に取り込むか、土に腐葉土をかぶせてマルチングして防寒しましょう。温暖な地域であれば特に心配はありません。
シランの誕生花・花言葉
シランは「5月6日」「5月31日」の誕生花です。
シランの花言葉は「美しい姿」「変わらぬ愛」「あなたを忘れない」などがあります。
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シランのまとめ
シランは野生種は準絶滅危惧種に指定されていますが、園芸用の苗は普通に流通していて、育てやすく可愛い花を咲かせます。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非シランを育ててみてはいかがでしょう！