造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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タマスダレとは
植物名 タマスダレ
学 名 Zephyranthes candida
和 名 玉簾
別 名 ゼフィランサス
英 名 Rain lily
科 名 ヒガンバナ科
属 名 タマスダレ属
タマスダレの特徴
タマスダレは草丈20cm〜30cm程になるヒガンバナ科の多年生球根植物です。日本では7月〜9月頃に開花します。
タマスダレは地下に径1cm〜3cm程の卵形の鱗茎があります。表面は紅い被膜で覆われています。
タマスダレの花は花茎の先端に単生します。花は白色になり、径4cm〜5cm程で上向きに咲き、花被は6裂し、花被片の外面基部は淡い紅色を帯びます。雄しべは6本あり、葯は鮮かな黄色で、雌しべの柱頭は3つに裂けています。
タマスダレの葉は互生し、長さ20cm〜30cm程の肉厚な線形で、6〜10個程出ます。葉は濃い緑色で根生します。
タマスダレの名前
タマスダレという名前は、白くて小さな花を「玉」に、葉が集まっている様子を「簾」に例えたことから名付けられました。
タマスダレは「ゼフィランサス」や「レインリリー」という名前でも流通しています。ゼフィランサスとは本種の属名ですが、ヒガンバナ科タマスダレ属の総称としても用いられ、梅雨時期に雨が降ると花が咲くことからレインリリーと呼ばれています。
ほかにも、ピンク色の花を咲かせる「サフランモドキ」や、黄色い花を咲かせる「キバナサフランモドキ」などの同科植物もゼフィランサスや、レインリリーと呼ばれています。
タマスダレの毒性
タマスダレの葉や鱗茎には、「リコリン」というアルカロイド成分が含まれており、誤食すると嘔吐、痙攣の症状を引き起こす危険性があります。
タマスダレは「ノビル（野蒜）」や「ニラ（韮）」などに似ていますが、「ヒガンバナ（彼岸花）」「スイセン（水仙）」「サフランモドキ」などのヒガンバナ科の有毒植物と似ているため注意が必要です。
タマスダレの詳細情報
| 園芸分類 | 球根植物 |
| 性質 | 多年草 |
| 開花時期 | 6月〜9月 |
| 花色 | 白色 |
| 栽培難易度 | |
| 耐寒性 | 強い |
| 耐暑性 | 普通 |
| 耐陰性 | やや弱い |
タマスダレの詳しい育て方
タマスダレはラプラタ川流域及びチリ、ペルーの原産で、日本へは明治時代初期に渡来し、日本の風土にも良く適応したことから、人里周辺に半野生化した群落が見られることもあります。
タマスダレの球根植え
球根の植え付けの適期は3月〜4月頃です。日当たりが良い場所を好みますが、夏に乾燥する場合は半日陰に移動させましょう。基本的に植え替えはあまり必要なく、4〜5年程で球根が密生するようなら掘り出して分球しましょう。
鉢植えの場合は、2cm〜3cm程の深さに、庭植えの場合は、3cm〜5cm程の深さで、株間3cm〜5cm程空けて植え付けましょう。用土は市販の花の培養土か、赤玉土に腐葉土を混ぜたもので植え付けたらたっぷりと水やりをしましょう。
タマスダレの水やり・肥料
庭植えの場合は降雨で問題ありません。鉢植えの場合は、土がしっかり乾燥したら水やりをしましょう。冬のち上部がない時期は休眠期ですが、土がしっかりと乾燥したら水やりをしましょう。
肥料は、10月頃に緩効性化成肥料を少量与えましょう。これは、花後の体力回復と、球根を太らせるために必要な肥料です。
タマスダレの害虫や病気
害虫は、ハマオモトヨトウが発生することがあります。球根を食害して枯らせてしまいます。葉っぱの裏に卵を生みつけるため、見つけたら取り除き、薬剤を散布して防除しましょう。
タマスダレは病気の心配は特にありません。
タマスダレの花がら摘み
花が咲き終わった後、そのまま放置すると種ができてしまい、株が弱ったり、こぼれ種で広がっていきます。そのため、花が終わったら花茎ごと切り落とし、花がらを摘み取りましょう。
タマスダレの誕生花・花言葉
タマスダレは「9月8日」「9月13日」「9月20日」の誕生花です。
タマスダレの花言葉は「期待」「慎重」「純白な愛」などがあります。
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タマスダレのまとめ
タマスダレは、「レインリリー」と言われるとおり、雨の後に真っ白は花を一斉に開花します。密生させると美しく、夏〜秋にかけて花を咲かせます。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非タマスダレを育ててみてはいかがでしょう！