造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
この記事の監修者
ツルニチニチソウとは
植物名 ツルニチニチソウ
学 名 Vinca major
和 名 蔓日々草
別 名 ツルギキョウ
英 名 Bigleaf periwinkle
科 名 キョウチクトウ科
属 名 ツルニチニチソウ属
ツルニチニチソウの特徴
ツルニチニチソウは草丈20cm〜30cm程になるキョウチクトウ科のつる性多年草です。茎は匍匐して地面や石垣などを這い、節から根を出し広がって増えます。
ツルニチニチソウの葉は十字対生で、長さ2cm~8cm程の先端が尖った楕円形〜広卵形になります。葉は革質で光沢があり、縁毛が生えて、全縁です。
ツルニチニチソウの花は、3月〜6月頃まで開花します。花茎は直立し、径3cm〜5cm程の青紫色の花を単生させます。花冠は筒部が細く、裂片は先が5裂してスクリュー状に平開し、雄しべは5個、雌しべは1個あります。また、柱頭は円盤状で、その上には他の植物と比べても珍しい有毛の突起があります。
ツルニチニチソウの果実は袋果で、長さ3cm〜5cm程の線状円柱形になり、熟すと裂開します。中には長さ1cm程の黒色の種子が入っています。
ツルニチニチソウの名前
ツルニチニチソウという名前は、つる性の「ニチニチソウ(日々草)」という意味から名付けられました。日本では本種よりも小型の「ヒメツルニチニチソウ」も知られています。また、本種は別名「ツルギキョウ」とも呼ばれていますが、キキョウ科に「ツルギキョウ(蔓桔梗)」という植物があり、こちらが標準和名のツルギキョウで、本種とは全く別種の植物です。
ツルニチニチソウは有毒植物
ツルニチニチソウには、ニチニチソウ同様にアルカロイドが、全草に含まれる有毒植物です。間違って食べてしまうと心機能障害、痙攣、筋肉麻痺、嘔吐などの症状があるため注意しましょう。
ツルニチニチソウの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
性質 | 多年草 |
開花時期 | 3月〜6月 |
花色 | 青紫色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 普通 |
耐陰性 | やや弱い |
ツルニチニチソウの詳しい育て方
ツルニチニチソウはヨーロッパの原産で、世界各地で観賞用として栽培されています。アメリカ、南アメリカ、オーストラリア、日本に帰化しています。日本では野生化したものが草地、道端、林床などで見られます。
ツルニチニチソウの植え付け
苗の植え付けは3月〜5月と、9月〜10月頃が適期です。半日陰でも育ちますが、花つきを良くするために日当たりの良い場所を選びましょう。
用土は庭土に腐葉土を混ぜて、株間を30cm程空けて、少し深植えにしてあげると節から発根して良く広がります。鉢植えの場合は、根鉢より一回り大きな鉢に植え付けたら、たっぷりと水やりをしましょう。
ツルニチニチソウの水やり・肥料
ツルニチニチソウは過湿に弱いため、土が濡れているときは水は与えないようにしましょう。庭植えの場合は、根付いたら降雨だけで問題ありません。鉢植えの場合は、土がしっかり乾いてから水やりをしましょう。
肥料は、鉢植えの場合は、花数を増やすために、開花時期に2週間に1回程度、液肥を与えましょう。庭植えの場合は、肥料は不要です。
ツルニチニチソウの害虫や病気
害虫はカイガラムシ、ハダニなどが発生することがあります。食害されると株が弱ってしまうので、見つけたらすぐに取り除き、薬剤散布で防除しましょう。
ツルニチニチソウは病気の心配は特にありません。
ツルニチニチソウの切り戻しと増やし方
ツルニチニチソウは、つるの伸びが速く、広がりすぎるときは、不要な部分の切り戻しや間引きを行いましょう。ツルニチニチソウは、茎が地面に付くと節から発根して広がります。それを切って植えると簡単に株を増やすことができますが、増えすぎるので植える際は注意が必要です。
ツルニチニチソウの誕生花・花言葉
ツルニチニチソウは「2月24日」「4月10日」の誕生花です。
ツルニチニチソウの花言葉は「幼馴染」「生涯の友情」「楽しい思い出」「優しい思い出」などがあります。
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ツルニチニチソウのまとめ
ツルニチニチソウはつる状の茎を伸ばして広がり、春から初夏にかけて開花し、斑入り品種などもあり、寄せ植えやハンギング、グランドカバーなどに使われています。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非ツルニチニチソウを育ててみてはいかがでしょう!