ウツギ(空木)の植物図鑑と育て方をわかりやすく解説

ウツギの花の拡大

こちらでは、ウツギ(空木)の植物図鑑と育て方を私の経験を元にわかりやすく解説します。
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
 あっちゃん
 あっちゃん
 
 

この記事の監修者

造園職人あっちゃんプロフィール

ウツギとは

ウツギの木

 

植物名   ウツギ


学 名   Deutzia crenata


和 名   空木


別 名   卯の花(ウノハナ)


英 名   Deutzia


科 名   アジサイ科


属 名   ウツギ属


 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

ウツギの特徴

ウツギの幹の空洞

 

ウツギは樹高2m〜4m程になるアジサイ科の落葉低木です。日本では5月〜7月頃に開花します。

ウツギは株立状になり、樹皮は褐色で成長すると縦に剥離します。若枝は赤褐色を帯びて、星状毛を密生させます。ウツギは幹や枝の中に「髄」がなく、空洞になっていることから「空木(ウツギ)」という名前が付けられました。

ウツギの葉は対生する単葉で、大きさや形に変化があり、長さ5cm〜10cm程の卵形〜卵状披針形です。葉の両面には星状毛が多くザラザラして、葉の縁には細かい鋸歯(きょし)があります。葉柄は2cm〜7cm程あり、星状毛が密に生えます。

ウツギの花は、枝先に円錐花序を出して多くの白い花を咲かせます。花は径1cm程の5花弁で、釣鐘形になり、萼筒と萼裂片には星状毛が密生します。雄しべは10本あり、花弁よりやや短く、花糸の両側に翼があって、上方で歯状になり、雌しべは3~4本あります。また、八重咲き品種もあります。

ウツギの果実は蒴果で、径5mm程の椀型になり木質で硬く、先端が少し凹みます。はじめは緑色ですが、10月〜11月頃になると黄褐色に熟して種子を飛ばします。

 

ウツギの近縁種

ウツギの近縁種に「ヒメウツギ(姫空木)」や、「マルバウツギ(丸葉空木)」があります。どれもよく似ていますが、簡単な見分け方があります。

ウツギは樹高が2m〜4m程に成長するのに対して、ヒメウツギは樹高が1m〜1.5m程と低く、グラウンドカバーとしても管理しやすいため庭木としても人気があります。

マルバウツギの特徴は、ウツギに比べると葉が丸くなり、花の中心部にオレンジ色の花盤が目立ち、花序の下に付く葉には葉柄がなく、茎を抱きます。

 
 

ウツギの詳細情報

園芸分類庭木
性質落葉低木
開花時期5月〜7月
花色白色
栽培難易度
耐寒性強い
耐暑性強い
耐陰性普通
 
 

ウツギの詳しい育て方

ウツギの果実

ウツギは日本の原産で、北海道南部、本州、四国、九州に広く分布して、日当たりのよい野原や山林の縁、土手などに自生しています。畑の生け垣にしたり観賞用として庭木などに植栽されています。

 

ウツギの植え付け

植え付けの適期は2月〜3月頃です。日当たりの良い場所から明るい日陰でも育ちます。耐暑性、耐寒性がありますので、広い地域で栽培が可能です。

用土はあまり選びませんので、赤玉土に腐葉土と堆肥を混ぜたものに植え付けて、たっぷりと水やりをしましょう。

 

ウツギの水やり・肥料

庭植えの場合は、根付くまでは表面が乾いたら水やりをしましょう。根付いてからは降雨で問題ありませんが、乾燥が続くようであれば水やりをしましょう。鉢植えの場合は、土が乾いたら水やりをしましょう。

肥料は寒肥として2月頃と、開花後のお礼肥に、油かすや緩効性化成肥料を株元に混ぜ込みましょう。

 

ウツギの害虫や病気

害虫はアブラムシやハダニ、カイガラムシなどが発生することがあります。食害により株が弱ってしまうので、見つけたらすぐに取り除き、薬剤散布で防除しましょう。

病気はうどんこ病にかかりやすく、葉に粉をまぶしたように白くなる病気です。はじめはポツポツと白く粉をふいているように見えますが、悪化すると葉の全体が真っ白になり、葉にカビが生えたようになってしまいます。見つけたら早めに葉を取り除き、殺菌剤を散布して被害を食い止めましょう。

 

ウツギの剪定

ウツギは花後の7月〜8月頃に翌年の花芽が形成されるため、開花中または開花後の6月〜7月頃が剪定の適期です。夏以降に剪定をすると花芽を落としてしまいます。

ウツギは、剪定せずに放任しても花は咲きますが、枝がどんどんと伸びて樹形が乱れてしまいます。花は今年伸びた枝に咲きますので、咲き終わった枝を剪定しましょう。枯れた枝や混み合っている枝があれば根本から切り戻しましょう。

ウツギは4〜5年程で株が大きくなります。コンパクトに仕立てたい場合や、大きくなった株を4〜5年に一度、強めに切り戻すことで株を小さくすることができます。

その場合は、落葉期の2月頃が剪定の適期で、株を小さくする場合は、株元までバッサリと切り戻しましょう。強めの剪定にも耐えて、芽吹く力が強いので春以降にしっかりと芽吹きます。ただし、強い剪定を行った場合は、その年は花を見ることができません。

 

ウツギの挿し木の方法

アジサイの挿し穂

 

ウツギの挿し木は6月〜7月が適期です。今年伸びた新梢を使い、枝の長さは15cm〜20cm程、上に葉を2枚〜3枚残し、下の葉も取り除きます。残した葉は半分くらいカットしましょう。(これは葉から水分が蒸発するのを防ぐためです。)

挿し穂の茎の下部分を斜めにカットして水に挿し、1時間以上水上げをしたら、用土に割り箸などで穴を開け、挿し穂の葉が重ならないように挿しましょう。根元を押さえたら、たっぷり水やりをしましょう。

鉢は明るい日陰に置き、乾いたら水をあげましょう。3週間〜1ヶ月程で発根しますので、発根したら肥料入りの培養土に植え替えましょう。

 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

ウツギの誕生木・誕生花・花言葉

ウツギの花

 

ウツギは「5月6日」の誕生木です。

ウツギは「4月14日」「6月4日」の誕生花です。

ウツギの花言葉は「秘密」「古風」「風情」です。

 

ウツギのアーティフィシャルグリーン

ウツギの枝葉
 
みなさん、アーティフィシャルグリーンをご存知でしょうか?
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 あっちゃん
 あっちゃん
 

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ウツギのまとめ

ウツギの花の拡大

ウツギはいかがでしたか?
ウツギは万葉集でも詠まれるなど、古くから初夏の風物詩として親しまれてきた植物の一つで、白く可愛い花が庭木としても人気があります。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非ウツギを育ててみてはいかがでしょう!
 あっちゃん
 あっちゃん