造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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シベリアヒナゲシとは
植物名 シベリアヒナゲシ
学 名 Papaver nudicaule
和 名 西比利亜雛芥子
別 名 アイスランドポピー
英 名 Iceland poppy
科 名 ケシ科
属 名 ケシ属
シベリアヒナゲシの特徴
シベリアヒナゲシは草丈30cm〜50cm程になるケシ科の多年草です。日本では3月〜5月頃に花を咲かせます。
シベリアヒナゲシは全体に毛が生えて、茎を傷つけると白い乳液が出ます。
シベリアヒナゲシの葉はロゼット状に根出して、長さ5cm〜15cm程になり、羽状に深い切れ込みが入ります。
シベリアヒナゲシの花は、茎の先に径5cm〜10cm程の花を単生させます。花はカップ形で上向きに開き、花弁は4枚あり、萼には毛がありますが開花にともなって落ちます。野生種の花色は白や黄色で、ほのかに香りがあります。また、多くの園芸品種があり、ピンク、赤、オレンジなど様々な花色があります。
シベリアヒナゲシの名前
シベリアヒナゲシという名前は、シベリアで発見されたことと、ケシの仲間では小型であることから名付けられました。園芸では、英名の「アイスランドポピー」と呼ばれています。ただし、英名の「Iceland」は、発見されたシベリアの気候等に由来していて、アイスランド共和国とは関係ありません。
ケシの毒性
ケシという植物は古くからアヘンを採取するために栽培され、数多くの亜種や品種があります。ケシにはモルヒネを含む麻薬成分が含まれているため、日本を含む多くの国で栽培が規制されています。
シベリアヒナゲシはケシの仲間ですが、麻薬成分を含まないため、近縁種の「ヒナゲシ(ポピー)」「オニゲシ(オリエンタルポピー)」と共に観賞用として栽培しても問題ありません。本種は全体に毛が生え、葉に羽状の深い切れ込みが入りますが、「ケシ(芥子)」は無毛で、葉に深い切れ込みが入らないため、見分けることができます。
シベリアヒナゲシの詳細情報
園芸分類 | 草花・切り花 |
性質 | 多年草 |
開花時期 | 3月〜5月 |
花色 | 白色・黄色・他 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | やや弱い |
耐陰性 | 普通 |
シベリアヒナゲシの詳しい育て方
シベリアヒナゲシはシベリアからアジア大陸北部の原産で、園芸品種も多く観賞用として栽培されますが、高温多湿に弱いため、日本の暖地では夏に枯れてしまうことが多く、秋まきの一年草として扱われています。
シベリアヒナゲシの種まき
種まきの適期は9月〜10月頃で、発芽適温は15℃〜20℃です。また、発芽日数は10日〜14日程です。ポットに種をまいたら、薄く覆土して水やりをしたら明るい日陰で管理しましょう。
ポットにまいて育苗する場合は、発芽したら間引きをして、1〜2本立ちにしましょう。薄めた液体肥料を与えて、本葉が4〜5枚になったら、根を傷めないように植え付けしましょう。
シベリアヒナゲシの植え付け
植え付けの適期は3月〜4月頃と、9月〜10月頃です。日当たりの良い場所を好みます。用土は花と野菜の培養土を使うか、赤玉土に腐葉土を混ぜて、根を傷つけないように植え付けたら水やりをしましょう。鉢植えの場合は、6号〜7号に1苗が目安です。
シベリアヒナゲシの水やり・肥料
庭植えの場合は、降雨だけで問題ありません。鉢植えの場合は、土が乾いたら水やりをしましょう。
庭植えの場合は、追肥は必要ありません。鉢植えの場合は、生育が悪いときのみ、薄めた液体肥料を与えましょう。
シベリアヒナゲシの害虫や病気
害虫はアブラムシ、ハモグリバエが発生することがあります。食害されると株が弱ってしまうので、見つけたらすぐに取り除き、薬剤散布で防除しましょう。
病気は灰色かび病があります。梅雨時期など、株が蒸れると病気になりやすく、傷んだ葉や咲き終わった花がらは適宜摘み取り、薬剤散布で防除しましょう。
シベリアヒナゲシの種の収穫
花後の5月〜6月頃に、鞘が褐色になったら種を収穫しましょう。種子は集めて、日陰で乾燥させて紙袋に入れて、涼しくて暗いところで保管し、秋に気温が15℃くらいになったら種まきをしましょう。
シベリアヒナゲシの花柄摘み
種子ができると株が弱って、開花が止まってしまうため、種を採取しない場合は、花が咲き終わったら花茎ごと地際から切り取りましょう。この作業をすることで、株の勢いも保たれて、きれいな状態で開花が続きます。
シベリアヒナゲシの誕生花・花言葉
シベリアヒナゲシは「2月24日」「3月4日」の誕生花です。
シベリアヒナゲシの花言葉は「慰め」「忍耐」「気高い精神」「安らぎ」などがあります。
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シベリアヒナゲシのまとめ
シベリアヒナゲシは園芸では、「アイスランドポピー」と呼ばれ、細い茎の先端に色泡やかな花を咲かせます。様々な園芸品種があり、切り花としても楽しまれています。
育てるのは比較的簡単なので、みなさんも是非シベリアヒナゲシを育ててみてはいかがでしょう!