ハマゴウ(浜栲)の植物図鑑と育て方をわかりやすく解説

ハマゴウの花

こちらでは、ハマゴウ(浜栲)の植物図鑑と育て方を私の経験を元にわかりやすく解説します。
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
 あっちゃん
 あっちゃん
 
 

この記事の監修者

造園職人あっちゃんプロフィール

ハマゴウとは

ハマゴウの群生

 

植物名   ハマゴウ


学 名   Vitex rotundifolia


和 名   浜栲


別 名   下に記載


英 名   Round leaf chaste tree


科 名   シソ科


属 名   ハマゴウ属


 

アーティフィシャルグリーン【グリーンピース】

 

ハマゴウの特徴

ハマゴウの枝葉

 

ハマゴウは樹高30cm〜60cm程になるシソ科の落葉低木です。日本では7月〜9月頃に開花します。

ハマゴウは茎が長く伸びて地面を這い、枝は4稜があり、地面から地上に突き出して直立または斜上します。太い茎の樹皮は縦にひび割れ、上部の枝先などの茎は毛が密生して、角張っています。

ハマゴウの葉は対生する単葉で、長さ4cm~8cm程の楕円形で全縁です。葉の両面には微毛が密生し、葉裏は灰白色になり、葉には香りがあります。

ハマゴウの花は、枝先に円錐花序を付けて、芳香のある青紫色の小さな花を咲かせます。萼は長さ3mm程の鐘形で5歯があり、花冠は長さ10mm〜15mm程になる漏斗状で、5裂して唇形になり、下部の裂片が他の裂片よりはるかに大きくなります。雄しべは4個で、花柱は1本で花冠を突き抜けて、柱頭が2裂します。

ハマゴウの果実は核果で、径5mm程の球形になり、10月頃に結実して熟すと淡黒色になります。果実は冬でも枝に残ることがあり、水に浮き、強い芳香があります。

ハマゴウの冬芽は対生し、楕円形や半円形で毛に覆われていて、冬芽の下に枝に沿って柄が伸びて、その下に副芽を付けます。葉痕は心形で維管束痕が1個付きます。

 
 

ハマゴウの名前

ハマゴウという名前は、諸説ありますが、葉を線香の原料にしたことから「浜香」の名が生まれ、これが転訛してハマゴウになったと言われています。また、浜に育つ香りの良い植物で「浜香」という説や、花が香ることから「花香」という説があり、古書には「ハマハヒ」の記述が見られ、海岸に茎が這うように生えるところから名付けられたものと考えられています。 また植物分類学者の牧野富太郎の説によれば、「これは、その実をホウと呼んで薬用にしているところからハマホウが転じたもの」としております。一名をホウ、ハマボウと載せている

本種は他にも色々な呼ばれ方があり、「ホウ」「ハマボウ」「ハマハイ」「ハマカズラ」「ハマハギ」「ハマヤナギ」「ハマシキミ」など様々です。ただし、アオイ科にも「ハマボウ(浜朴)」という低木があり混同しますが、全く別種の植物です。

また、近縁種に姿はよく似ていますが、葉が三つ葉状になる「ミツバハマゴウ」があります。こちらは奄美大島以南に分布して、主に海岸ではなく内陸の日向に自生しています。

 
 

ハマゴウの利用

ハマゴウの果実は「蔓荊子/万荊子(まんけいし)」と呼ばれる生薬になり、強壮、鎮痛、鎮静、感冒、消炎作用があると言われています。茎葉は「蔓荊葉(まんけいよう)」といい、「中国高等植物図鑑」によると、「蔓荊(まんけい)」といって神経症疼痛に効くと記されています。

葉や小枝、果実には精油が含まれ、漢方などに用いられています。花や実は果実酒に用いられ、灰汁は染料に利用されています。昔は葉を燻して蚊遣りに用いたり、香水として用いられていました。また、茎葉は「シキミ(樒)」の樹皮や葉、「モクレン」の樹皮などを粉末にして混ぜ合わせ、安線香を製造するための原料に利用しました。

 

ハマゴウの詳細情報

園芸分類庭木
性質落葉低木
開花時期7月〜9月
花色青紫色
栽培難易度
耐寒性普通
耐暑性強い
耐陰性やや弱い
 
 

ハマゴウの詳しい育て方

ハマゴウの果実

ハマゴウはアジアに広く分布して、国内では本州、四国、九州、沖縄県に分布しています。主に海岸の砂浜に群生しています。北の海浜植物の代表である「ハマナス」との対比において、南を代表する海浜植物とされ、古来からハーブのように親しまれています。

 

ハマゴウの植え付け

苗植えの適期は3月〜4月頃です。日当たりと水はけの良い場所が好みです。用土は赤玉土に腐葉土とパーライトを混ぜたものを使って植え付けたら、たっぷりと水やりをしましょう。

 

ハマゴウの水やり・肥料

庭植えの場合は、降雨で問題ありませんが、夏場など乾燥が続くようであれば水やりをしましょう。鉢植えの場合は、土が乾燥したら水やりをしましょう。

肥料はあまり必要ありませんが、与える場合は2月頃に油かすなどを与えましょう。

 

ハマゴウの害虫や病気

ハマゴウは病害虫の心配は特にありません。

 
 

ハマゴウの剪定

剪定は12月〜翌2月頃が適期です。枝が良く伸びますので、徒長枝、枯れ枝、混み合っている枝を切り取りましょう。

 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

ハマゴウの誕生木・花言葉

ハマゴウの開花

 

ハマゴウは「8月3日」の誕生木です。

ハマゴウの花言葉は「愛の喜び」です。

 
 

ハマゴウのアーティフィシャルグリーン

ハマゴウの葉
 
みなさん、アーティフィシャルグリーンをご存知でしょうか?
アーティフィシャルグリーンとは、天然素材を使って、本物そっくりに作られた植木や花、観葉植物のことです。
 あっちゃん
 あっちゃん
 

本物の樹木とは違い、アーティフィシャルグリーンだけの魅力やメリットがたくさんあります。

こんなメリットが!

  • 樹木の種類や大きさ、樹形、鉢などお好みのオーダーメイドが可能です。
  • 落ち葉や害虫、病気の心配もなく、お部屋を汚しません。
  • 日光に当てなくても枯れないので、置き場所を選びません。
  • 天然の樹木と違い、枯れる心配がなく水やりや剪定など、お手入れの手間がありません。
  • 光触媒加工を施すと、目に見えないウイルス・雑菌・悪臭・カビ菌などを分解して、空間をキレイにする効果もあります。
 

ホームセンターなどで販売している造花やアーティフィシャルは、どうしても偽物とわかってしまい、観賞価値がありません。

 
これはもう本物です!

グリーンピースのアーティフィシャルグリーンは、日本の職人が国内で作る業界最高のクオリティです。近くで見ても本物と見間違うほどの圧倒的クオリティで、景観や観賞価値を損ないません。

 

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ハマゴウのまとめ

ハマゴウの群生

ハマゴウはいかがでしたか?
ハマゴウは海岸の砂浜に群生し、砂浜の波打ち際まで這って広がるほど耐潮性があり、南を代表する海浜植物として、古来からハーブのように親しまれています。
育てるのは比較的簡単なので、みなさんも是非ハマゴウを育ててみてはいかがでしょう!
 あっちゃん
 あっちゃん