ブッソウゲ(ハイビスカス)の植物図鑑と育て方をわかりやすく解説

ブッソウゲの赤い花

こちらでは、ブッソウゲ(ハイビスカス)の植物図鑑と育て方を私の経験を元にわかりやすく解説します。
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
 あっちゃん
 あっちゃん
 
 

この記事の監修者

造園職人あっちゃんプロフィール

ブッソウゲとは

ブッソウゲの黄色い花

 

植物名   ブッソウゲ


学 名   Hibiscus rosa-sinensis


和 名   仏桑花


別 名   ハイビスカス/ 琉球木槿(リュウキュウムクゲ)/ 赤花(アカハナ)


英 名   hibiscus


科 名   アオイ科


属 名   フヨウ属


 

アーティフィシャルグリーン【グリーンピース】

 

ブッソウゲの特徴

ブッソウゲのオレンジの花

 

ブッソウゲは樹高1.5m〜3m程になるアオイ科の常緑低木です。日本では6月〜10月頃に美しい花を咲かせます。

ブッソウゲは全株に毛が生えますが、生えない株もあり、個体差があります。幹は直立してよく枝分かれします。

ブッソウゲの花は、その年に伸びた枝の葉腋に単生し、花冠は径10cm〜15cm程の5花弁のラッパ状や杯状に開き、花色は赤や白、ピンク、オレンジ、黄色などさまざまで、半八重咲きや八重咲きもあります。

5裂した萼の外側を、色の付いた苞葉が取り巻いているので、萼が2重になっているように見えます。花柱は突出して、筒状に合体した雄蕊の先にソラマメのような形の葯が付いて、雌蕊は5裂します。

ブッソウゲの葉は互生し、長さ10cm〜15cm程の先端が尖った卵形または広卵形で、表面は光沢のある濃緑色になり、縁には不規則な粗い鋸歯(きょし)があります。

 
ブッソウゲは一日花?

・ブッソウゲの花は朝に花が開き、夕方にしぼむ「一日花」と言われています。ですが実際には、一日でしぼんでしまう花もありますが、翌日も開花して2日以上咲いている花もあります。

 

・また、一輪の花がすぐに萎んでも、木全体では次々に花が開花するので、比較的長い期間お花を楽しめます。

 

ブッソウゲとハイビスカス

本来「ハイビスカス」とは、アオイ科フヨウ属の植物の総称です。そのため、「ハイビスカス」という花は、さまざまな品種があり、その数は8000種類とも言われています。

日本では、その中でも熱帯および亜熱帯性の複数の品種が「ハイビスカス」と呼ばれ、南国のイメージをまとった植物として広く親しまれています。主に園芸用・観賞用として「ハイビスカス」として流通しているのは、本種「ブッソウゲ」になります。

 

ハイビスカスの系統

園芸用のハイビスカスは、大きく「コーラル系」、「在来系」、「大輪系」、の3つの系統に分けられています。

コーラル系」は、小輪が垂れ下がって咲き、花付きがとても良い品種です。葉は小さくて縁に鋸歯(きょし)があり、耐暑性は強く、挿し木で増やすことが可能です。

在来系」は、中輪で花付きが良く、葉は大輪系より小さく、縁に鋸歯(きょし)があります。耐暑性は比較的強く、挿し木で増やすことが可能です。

大輪系」は、花は大輪で、花色も豊富ですが、花数は少なめで、葉も大きくて丸いものが多い品種です。耐暑性は弱く、挿し木で増やすことは難しいです。

また、園芸用・観賞用のほかに、ハイビスカスは食用、繊維用などとしても栽培されていて、ハイビスカスティーに用いられる花は、「ローゼル」と呼ばれる品種です。

 
 

ブッソウゲの名前

ブッソウゲ(仏桑花)という和名は、中国名の「扶桑」に由来します。また、沖縄県では「赤花(あかはな)」や「後生花(ぐそうばな)」と呼ばれています。後生花とは、沖縄県では死後の幸福を願って墓地にブッソウゲを植栽する習慣に由来します。

ハワイでは、「Aloalo(アロアロ)」といい、ハワイアンジュエリーや髪飾りなどに用いられています。この髪飾りは、未婚の人は右に、既婚の人は左に挿すという決まりがあります。また、熱帯アジアでは靴を磨くのに利用されるため、「shoe flower」と呼ばれています。

その他の別名に「琉球木槿(リュウキュウムクゲ)」があります。これは沖縄県に分布していることと、同科の植物「ムクゲ(木槿)」に似ていることに由来します。また、同科の植物「フヨウ(芙蓉)」も似ている花を咲かせます。

 

ブッソウゲの詳細情報

園芸分類庭木
性質落葉低木
開花時期7月〜10月
花色白色・淡紅色
栽培難易度
耐寒性弱い
耐暑性強い
耐陰性やや弱い
 
 

ブッソウゲの詳しい育て方

ブッソウゲの白い花

ブッソウゲは中国南部を原産とする説がありますが、正確な原産地は不明で、インド洋諸島で発生した雑種植物であるとの説が有力です。マレーシアでは「国花」、ハワイでは「州花」に指定され、ほぼ一年を通して開花しています。

日本では小笠原諸島、伊豆諸島南部、九州地方南部、沖縄県に分布しています。南部以外では外で冬越しできないため、鉢植えとして温室でも栽培されています。

 

ブッソウゲの置き場所

ブッソウゲは日当たりが良く風通しの良い場所で育てましょう。日当たりが悪いと花付きが悪くなります。ただし、大輪系は夏の高温期で株が弱ってしまうことがあるので、夏の時期は明るい半日陰などに移動させましょう。

 
 

ブッソウゲの苗植え

苗植えの適期は4月〜6月頃です。用土は水はけのよい肥沃な土を好むので、赤玉土(中粒)に腐葉土を混ぜたものか、市販の花の培養土を使って植え付けましょう。

1年に1回は植え替えをしましょう。鉢植えの場合は、根鉢より一回り大きな鉢に植え付けて、たっぷりと水やりをしましょう。

 

ブッソウゲの水やり・肥料

春から秋の成長期は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。特に開花しているときは、水分を必要とし、水が切れると蕾が落ちてしまうので、乾燥し過ぎないように注意しましょう。冬は水やりを控えめに管理しましょう。

ブッソウゲは肥料を好み、肥料切れを起こすと開花が止まってしまうことがあります。肥料は、春から秋の成長期に、緩効性化成肥料を1ヶ月に1回与えましょう。肥料はリン酸とカリが多めのものが適しています。チッソ分が多いと花付きが悪くなることがあります。

また、開花しているときは特にエネルギーを使うので、通常の肥料と併用して、液体肥料を10日に1回与えましょう。冬の時期は肥料は必要ありません。

 

ブッソウゲの害虫や病気

害虫はアブラムシ、ハマキムシ、カイガラムシ、ハダニなど発生することがあります。害虫に食害されると株が弱り、花数が減ってしまうので、見つけたらすぐに取り除き、薬剤散布で防除しましょう。

病気は、うどんこ病があります。株にうどん粉をまぶしたように白くなるカビが原因の病気です。他に感染してしまうので、病気の部分は取り除き、薬剤散布で防除しましょう。

 

ブッソウゲの剪定

開花期間中は、萎んだ花から花がら摘みをしましょう。萎んだ花をそのままにしておくと、カビの原因にもなりますので、こまめにチェックしましょう。

夏の時期は、枝が込み合ってきたら、間引き剪定をしましょう。徒長枝や枯れ枝、混み合っている枝を付け根から切り取りましょう。このとき、全ての枝を切ってしまうと花が咲かなくなってしまうので注意しましょう。

 

ブッソウゲの冬越し

ブッソウゲは寒さに弱いので、10月〜11月頃には室内の日当たりの良い窓辺に移動しましょう。室内に移動する前に、株全体の1/2から1/3程を切り戻す強剪定をしましょう。

冬の時期に、窓辺の寒さが厳しい時は、夜間には窓辺に厚手のカーテンを引くか、室内の中央部に移動させましょう。また、暖房が直接あたる場所は避けましょう。

 

ブッソウゲの鉢上げ

庭植えで育てている株も、10月〜11月頃が鉢上げの適期です。地上部を1/2〜1/3程を切り戻し、株を掘りあげて、鉢の大きさに合わせて根を切って鉢に植えつけましょう。鉢上げしたものは、室内に移動して管理しましょう。

 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

ブッソウゲの誕生花・花言葉

ブッソウゲの花の拡大

 

ブッソウゲは「7月11日」「8月10日」「8月31日」「9月22(ピンク)」「11月10日(赤)」の誕生花です。

ブッソウゲ全般の花言葉は「新しい恋」「繊細な美」です。

赤いブッソウゲの花言葉は「勇敢」「常に新しい美」です。

白いブッソウゲの花言葉は「艶美」です。

ピンクのブッソウゲの花言葉は「華やか」です。

黄色のブッソウゲの花言葉は「輝き」です。

 

ブッソウゲのアーティフィシャルグリーン

ブッソウゲのピンクの花
 
みなさん、アーティフィシャルグリーンをご存知でしょうか?
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 あっちゃん
 あっちゃん
 

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  • 天然の樹木と違い、枯れる心配がなく水やりや剪定など、お手入れの手間がありません。
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ホームセンターなどで販売している造花やアーティフィシャルは、どうしても偽物とわかってしまい、観賞価値がありません。

 
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ブッソウゲのまとめ

ブッソウゲの木

ブッソウゲはいかがでしたか?
ブッソウゲはハワイを代表する花として知られ、日本では沖縄県でもよく見られます。南国のイメージがあり、大きくて美しい花はとても見応えがあります。
慣れてしまえば、育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非ブッソウゲを育ててみてはいかがでしょう!
 あっちゃん
 あっちゃん