リュウゼツラン(アガベ)の植物図鑑と育て方をわかりやすく解説

リュウゼツランの葉姿

こちらでは、リュウゼツラン(アガベ)の植物図鑑と育て方を私の経験を元にわかりやすく解説します。
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
MIDORI
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この記事の監修者

フラワーショップ店長【ミドリ】プロフィール

リュウゼツランとは

リュウゼツランの開花

 

植物名   リュウゼツラン


学 名   Agave


和 名   竜舌蘭


別 名   アガベ/ センチュリープラント


英 名   Agave/ Century plant


科 名   キジカクシ科


属 名   リュウゼツラン属


 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

リュウゼツランの特徴

リュウゼツランのトゲ

 

リュウゼツランはロゼット状に広がるキジカクシ科の常緑多肉植物です。リュウゼツランは数十年に一度だけ花を咲かせます。

リュウゼツランの花は、ロゼットの中心から5m〜10m程の花茎を伸ばし、先端に筒状の黄色い花をたくさん付けます。基本的にリュウゼツランは開花し結実後に枯れる一回結実性の植物です。

リュウゼツランはごく短い茎があり、葉はロゼット状に互生し、長さ2m程になる長線状波針形で、青緑色をして肉厚で堅く、縁に1cm程のトゲが並び、先端には3cm程のトゲがあります。

リュウゼツランの果実は、楕円球形の蒴果です。

 

リュウゼツランの基本種

本来、植物の基本種は葉に斑が入っていない種を指すことが一般的ですが、日本では斑入りの種を「リュウゼツラン」と呼び、斑が無い種が「アオノリュウゼツラン」と呼ばれています。

これは斑入りの「リュウゼツラン」が先に輸入され、その名前を先に付けられたためで、正しくは斑が無い「アオノリュウゼツラン」が基本種になります。

 

リュウゼツランの突然変異

リュウゼツランの仲間は同一種内でも個体変異が大きく、野生種の変種も多いので分類が難しく、ヨーロッパで栽培されている種には自然と異なる環境で、一つの個体が単独で新しい個体を形成する無性生殖を何代も繰り返したため、天然のいかなる種とも違うものが存在しています。

 
 

リュウゼツランの用途

リュウゼツランは観葉植物などの観賞用としてだけでなく、食用や繊維などにも利用されています。メキシコでは、若い花茎をサトウキビのように食したり、花茎を切り取って、液体を収集した物が甘味料になります。また、この甘味料を煮詰めたものがアガベシロップという甘味料になります。

「アオノリュウゼツラン」や「テキラリュウゼツラン」などの樹液を発酵させたものが、プルケというメキシコの伝統的な醸造酒です。

リュウゼツランの樹齢が12年以内の、花茎が伸びる前に収穫したものを、葉を取り除き肥大化した茎の部分を蒸し焼きにして、これを搾った糖液をアルコール発酵させたものが「メスカル」という蒸留酒になります。

このメスカルの中でも、メキシコのテキーラ地区で製造されたものが世界的に飲まれている蒸留酒の「テキーラ」です。

リュウゼツランのいくつかの種は、葉から繊維を採ることが出来ます。葉は燃料や屋根材として使用されたり、花茎は楽器に使用され、乾燥した花茎は建築材や革砥に使用され、葉を搾った液は石鹸に使用されています。また、メキシコの先住民は、リュウゼツランからペンや釘、針、糸などを作っていました。

 

リュウゼツランの詳細情報

園芸分類多肉植物
性質常緑多年草
開花時期7月〜8月
花色黄色
栽培難易度
耐寒性強い
耐暑性強い
耐陰性弱い
 
 

リュウゼツランの詳しい育て方

リュウゼツランの鉢

リュウゼツランはメキシコ原産で、アメリカや南米の熱帯域に自生しています。その品種は数百種類あると言われています。日本ではサボテンのように多肉植物として小さいものや、大きな観葉植物、庭植えなどさまざまなリュウゼツランが楽しまれています。

 

リュウゼツランの管理場所

春〜秋の生育期は日光にしっかりと当ててあげましょう。しかし、真夏の日光で葉焼けするようであれば、明るい半日陰に移動させましょう。また、梅雨の長雨に当てないようにしましょう。

リュウゼツランは寒さに強いので暖地であれば外でも越冬は可能です。0℃を下回るようであれば室内の日当たりの良い場所で管理しましょう。この時、冷暖房が直接当たらない場所で管理しましょう。

 
 

リュウゼツランの苗植え

リュウゼツランは旺盛に根を伸ばすので、2年に1回程度植え替えをしましょう。苗の植え付けは、4月〜9月頃が適期ですが、真夏の暑い時期は避けましょう。用土は、市販のサボテン・多肉植物用の配合土を使用しましょう。

植付けは、株を抜いて根鉢を崩し、回りの土や古くなった根を取り除き、新しい用土に浅めに植え付けますが、根の間に隙間が出来ないように、しっかりと土を詰めましょう。また、植付けや植替え後はストレスを感じていますので、日陰に置き、水やりを控えめにし、徐々に日に当てるようにしましょう。

 

リュウゼツランの水やり・肥料

リュウゼツランは乾燥には強く、多湿には弱いため、水のやりすぎは根腐れの原因になります。4月〜10月頃の生育期は、土がしっかり乾燥したらたっぷり水やりをしましょう。11月〜3月頃の休眠期は、1ヶ月に1回程度、土がカラカラに乾燥してから水やりをしましょう。

肥料は、4月〜10月頃の生育期に薄めた液肥を2週間に1回程度与えましょう。11月〜3月の休眠期は肥料は一切与えません。また、濃い肥料を与えると根が肥料焼けするので注意してください。

 

リュウゼツランの害虫や病気

害虫はカイガラムシやハダニなどが発生します。こうした害虫は、茎葉に付いて栄養を吸い取り、株を弱らせてしまうので、見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。

病気はさび病や炭疽病があります。カビが原因で病斑ができ、その部分が枯れてしまいます。また、他の部位に感染していきますので、病斑を見つけたら早めに傷んだ葉を取り除き、薬剤散布で防除しましょう。

 

リュウゼツランの剪定

成長すると下葉が枯れてくるので、枯れた葉は株元から切り取りましょう。リュウゼツランの葉にはトゲがあるので、剪定の際は怪我をしないよう注意しましょう。

 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

リュウゼツランの誕生花・花言葉

リュウゼツランの開花

 

リュウゼツランは「11月5日」の誕生花です。

リュウゼツランの花言葉は「繊細」「気高い貴婦人」です。

 

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リュウゼツランのまとめ

アオノリュウゼツラン

リュウゼツランはいかがでしたか?
リュウゼツランは開花するまでに数十年掛かると言われていて、花が咲くと枯れてしまうという魅惑の植物です。
慣れてしまえば育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非リュウゼツランを育ててみてはいかがでしょう!
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