カネノナルキ（金のなる木）の植物図鑑と育て方をわかりやすく解説

2023年12月29日

こちらでは、カネノナルキ（金のなる木）の植物図鑑と育て方を私の経験を元にわかりやすく解説します。
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。

MIDORI

この記事の監修者

カネノナルキとは

植物名　　　カネノナルキ

学　名　　　Crassula ovata

和　名　　　金のなる木

別　名　　　下に記載

英　名　　　Jade plant　/　Money tree

科　名　　　ベンケイソウ科

属　名　　　クラッスラ属

カネノナルキの特徴

カネノナルキは樹高1m〜3m程になるベンケイソウ科の常緑多肉植物です。日本では11月〜翌2月頃に開花します。

カネノナルキの花は、株が成熟して大きくなると開花するようになります。花は茎先に集散花序を出して、白色や淡桃色の径1cm程の小さな星形の5弁花を多数付けます。

カネノナルキの葉は多肉質で、長さ3cm〜4cm程の倒卵形になり、光沢のある明るい緑色で、縁が赤みを帯びて、秋から冬に鮮やかな色になります。また、縁が赤くならない変種もあります。

カネノナルキ（金のなる木）　観葉植物

カネノナルキの名前

カネノナルキという名前は、日本では栽培業者が五円硬貨の穴を頂芽に通して固定し、若枝が硬貨の穴を通ったまま成長するようにして、硬貨が実ったように見せかけて、一種の縁起物的な販売方法をとったため、「金のなる木」や「成金草」という園芸名で俗称されることが多くなりました。英語名では「Money tree（マネーツリー）」や、「Dollar plant（ダラープラント）」とも呼ばれています。

正式には、「Crassula portulacea（クラッスラ・ポルツラケア）」といい、園芸名では、「カゲツ（花月）」とも呼ばれています。また、本来の和名は「フチベニベンケイ（縁紅弁慶）」と言いますが、あまり使われていません。

カネノナルキの品種

カネノナルキは通常の品種以外にも園芸品種があり、「桜花月」は矮性品種で、成長しても大きくならず、小さいままでも花が作品種です。

「花月錦」は葉に斑が入る品種です。「黄金花月」は斑入り品種ですが、通常の濃い緑色の葉が黄金色を帯びています。

「ゴーラム」という品種はカネノナルキの変種で、葉の形成の成長点異常により葉の先端が内側に凹んでいる奇妙な形をしています。「宇宙の木」という別名で呼ばれることもあります。

カネノナルキの詳細情報

園芸分類	多肉植物
性質	常緑低木
開花時期	11月〜翌2月
花色	白色・淡紅色
栽培難易度
耐寒性	やや弱い
耐暑性	強い
耐陰性	普通

カネノナルキの詳しい育て方

カネノナルキは南アフリカの原産で、日本では昭和初期頃に渡来しました。カネノナルキは、その名前から縁起の良い植物として、新築祝いやプレゼントなどにも用いられ、可愛い花を咲かせる多肉植物として園芸品種も流通しています。

カネノナルキの生育環境

春〜秋は日当たりのいい戸外で管理し、冬は日当たりの良い室内で管理するか、年間を通して日当たりの良い室内で管理しましょう。玄関など日の当たらない場所でも枯れませんが、日光に当たらないと徒長して不格好に伸びてしまいます。また、斑入り品種は真夏の直射日光に当てると葉焼けしますので、寒冷紗やカーテンなどで遮光してあげましょう。

冬の時期に霜や凍結の心配がある場合は、室内に移動させましょう。越冬温度の目安は3℃程度で、それ以下の気温で霜に当たってしまうと枯れてしまいますが、根や茎が生きていれば葉っぱは落ちても、春になれば芽吹いてきます。