造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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イヌビワとは
植物名 イヌビワ
学 名 Ficus erecta
和 名 犬枇杷
別 名 木蓮子（イタビ）/ 小無花果（コイチジク）
英 名 Ficus erecta
科 名 クワ科
属 名 イチジク属
イヌビワの特徴
イヌビワは樹高3ｍ〜5m程になるクワ科の落葉小高木です。日本では4月〜5月頃が開花時期です。
イヌビワの幹は滑らかな灰白色で、古い枝の跡が残ります。枝はよく分岐して、枝葉を傷つけると乳白色の液が出て、ベトベトします。
イヌビワの葉は互生する単葉で、長さ10cm〜20cm程の先端が尖った卵状楕円形となります。葉は肉質で、両面とも無毛で、全縁です。また、秋には黄色く黄葉します。
イヌビワの花は雌雄異株で、葉腋に「花のう」と呼ばれる、径1cm〜2cm程の球形の果実のようなものが付き、その中に花を咲かせますので、花は見えません。
イヌビワの花のうは、果実（果のう）になります。径1cm〜2cm程の球形で、熟すと黒紫色になります。雌株の果実は甘みがあり、生食できます。
イヌビワの名前
イヌビワの名前は、葉や果実が「ビワ（枇杷）」に似ている樹木ですが、ビワより味が劣ることから名付けられたと言われていますが、本種イヌビワはクワ科で、ビワはバラ科の植物なので、全く別種の樹木です。
イヌビワは同属の樹木、「イチジク（無花果）」の仲間で、「花のう」や「果のう」はイチジクと似ていて、果実の味もイチジクに似ていることから、「小無花果（コイチジク）」という別名もあります。この果実は生食できますが、小さな種がたくさん入っているため、ジャムにした方が美味しく食べられます。
イヌビワの詳細情報
| 園芸分類 | 庭木 |
| 性質 | 落葉小高木 |
| 開花時期 | 4月〜5月 |
| 花色 | 花のうの中に咲くため見えません |
| 栽培難易度 | |
| 耐寒性 | やや弱い |
| 耐暑性 | 強い |
| 耐陰性 | やや弱い |
イヌビワの詳しい育て方
イヌビワは日本の原産で、関東地方以西の本州、四国、九州、沖縄県に分布します。温暖な沿岸部の丘陵や山地に自生しますが、種子によって容易に増えて、公園の植え込みなどでも見られます。
イヌビワの植え付け
苗の植え付けは落葉期の12月〜翌3月頃が適期です。日向から半日陰でも育ちますが、日当たりが悪いと果実が熟さず、色が変わらないため、日当たりの良い場所が適しています。
用土は水はけ、水もちのよい土を好むため、市販の花の培養土や、赤玉土に腐葉土を混ぜたものを使って植え付けて、たっぷりと水やりをしましょう。
イヌビワの水やり・肥料
根付いてからは降雨でも問題ありませんが、夏場など乾燥が続くようであれば水やりをしましょう。
肥料は寒肥として、2月頃に緩効性化成肥料を与えましょう。
イヌビワの害虫や病気
イヌビワの花序には、イヌビワコバチが寄生します。雄花序の奥側には雌花に似た「虫えい花」があり、これにハチが産卵します。幼虫は虫えい花の子房が成熟して果実状になると、それを食べて成虫になります。イヌビワの授粉にはイヌビワコバチが必要で、イヌビワとイヌビワコバチは共生しています。
また、イヌビワは、イシガケチョウの食樹であり、葉はその幼虫の食害に遭うことがあります。
イヌビワの剪定
剪定は落葉期の12月〜翌2月頃が適期です。混み合っている枝や徒長枝、枯れ枝、勢いのない枝、花芽が付いていない枝は根本から切り取りましょう。
イヌビワの花言葉
イヌビワの花言葉は「溢れる思い」です。
イヌビワのアーティフィシャルグリーン
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イヌビワのまとめ
イヌビワは、イチジクと同じような「花のう」という見えない花が特徴で、秋になると葉が鮮やかに黄葉します。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非イヌビワを育ててみてはいかがでしょう！