造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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アキニレとは
植物名 アキニレ
学 名 Ulmus parvifolia
和 名 秋楡
別 名 石欅（イシゲヤキ） / 河原欅（カワラゲヤキ）
英 名 Chinese Elm
科 名 ニレ科
属 名 ニレ属
アキニレの特徴
アキニレは樹高10m〜15ｍ程になるニレ科の落葉高木です。日本では9月〜10月頃に開花します。
アキニレの幼木の樹皮は灰褐色で平滑ですが、成長すると鱗状に剥がれ落ちます。若枝は軟毛が生えます。
アキニレの葉は互生して、長さ3cm～5cm程の基部が左右非対称になる楕円形で、葉の表面には光沢があり厚く、縁には不揃いの鋸歯（きょし）があります。また、秋には紅葉します。
アキニレの花は、今年出た枝の葉腋に小さな黄白色の両性花を密に付けます。花冠は鐘形で4裂し、4本の雄しべと1本の雌しべがあり、紅色を帯びた葯が目立ちます。
アキニレの果実は翼果で、長さ1cm程の扁平な団扇形で、小さな種子の周りに翼を持ちます。種子は風で散布されます。
アキニレと似ている樹木
日本では本種アキニレと同属の樹木に、「ハルニレ（春楡）」や、「オヒョウ（於瓢）」があります。単に「ニレの木」という場合や、ニレ材として流通するものは、本種アキニレではなく、ハルニレを指します。
秋に花が咲いて実がなることからアキニレといい、これに対して、ハルニレは春に花開して結実します。見分け方としては、ハルニレの方が葉が大きく、毛が生えるのに対して、アキニレは葉が小さくて毛がなく、盆栽としても使われます。
アキニレの樹皮は成長すると鱗状に剥がれ落ちますが、ハルニレの樹皮は成長すると縦に裂け目ができます。また、ハルニレは北日本など寒い地域に分布して、アキニレは西日本に多く分布します。オヒョウも北日本に分布し、特徴としては、葉の先端が3～5つに不規則に裂けて尖ります。
アキニレは材が硬く、樹姿が「ケヤキ（欅）」に似ていることから、「イシゲヤキ」という別名もあります。アキニレは葉が小さくて毛がなく、盆栽として使われる樹木です。盆栽界では、アキニレを「ニレケヤキ」と呼び、これに対してケヤキを「本ケヤキ」と呼びます。
アキニレの詳細情報
| 園芸分類 | 庭木・盆栽 |
| 性質 | 落葉高木 |
| 開花時期 | 9月〜10月 |
| 花色 | 黄白色 |
| 栽培難易度 | |
| 耐寒性 | 普通 |
| 耐暑性 | 強い |
| 耐陰性 | 普通 |
アキニレの詳しい育て方
アキニレは東アジアの原産で、日本、中国、朝鮮半島にも分布します。国内では主に西日本に多く、東海地方以西の山野や川原などに自生しています。庭木から盆栽、公園樹、街路樹にも植栽されています。
アキニレの植え付け
植え付けの適期は2月〜3月頃です。日向〜日陰でも育ちます。用土はあまり選ばないため、庭土に腐葉土を混ぜて、植え付けたらたっぷりと水やりをしましょう。
アキニレの水やり・肥料
根付いてからは降雨でも問題ありませんが、夏場など乾燥が続くようであれば水やりをしましょう。
肥料は寒肥として2月頃に、緩効性化成肥料を与えましょう。
アキニレの害虫・病気
害虫はニレチュウレンジ、オオモンキリガ、アブラムシ、キクイムシなどが発生することがあります。枝葉や実を食害する害虫で、食害されると株が弱ってしまうため、見つけたら取り除き、薬剤を散布して防除しましょう。
病気はニレ立枯病があります。カビによる病気で、病気が進行すると枯れてしまいます。殺菌剤を散布するか、木を伐採して被害を食い止めるなどの対応が必要です。
アキニレの剪定
アキニレは自然と樹形が整う樹木で、強い剪定にも耐えて、葉が小さいため刈り込んで仕上げることもできます。
剪定は12月〜翌2月頃の落葉期が適期です。樹形を乱す徒長枝や、混み合っている枝、枯れ枝を切り取りましょう。
アキニレの誕生花・花言葉
ニレは「3月10日」の誕生花です。
ニレの花言葉は「高貴」「尊厳」「愛国心」です。
アキニレのアーティフィシャルグリーン
アーティフィシャルグリーンとは、天然素材を使って、本物そっくりに作られた植木や花、観葉植物のことです。
本物の樹木とは違い、アーティフィシャルグリーンだけの魅力やメリットがたくさんあります。
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- 天然の樹木と違い、枯れる心配がなく水やりや剪定など、お手入れの手間がありません。
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アキニレのまとめ
アキニレは、名前の通り秋に開花して、樹形や紅葉も美しく、庭木や盆栽、公園樹、街路樹としても楽しまれています。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非ハルニレを育ててみてはいかがでしょう！