造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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アブラチャンとは
植物名 アブラチャン
学 名 Lindera praecox
和 名 油瀝青
別 名 ムラダチ/ ゴロハラ/ ヂシャ
英 名 Lindera praecox
科 名 クスノキ科
属 名 クロモジ属
アブラチャンの特徴
アブラチャンは樹高3m〜5m程になるクスノキ科の落葉低木です。日本では3月〜4月頃に開花します。
アブラチャンの幹は株立ちになることが多いため、「ムラダチ(群立ち)」という別名があります。樹皮は灰褐色で皮目があり、若枝は緑色です。
アブラチャンの花は雌雄異株で、葉が展開する前に、前年の枝の葉腋から出る短枝に散形花序を出し、花冠が6裂した淡黄色い小花が群生します。
アブラチャンの葉は互生し、長さ5cm~8cm程の卵状楕円形で、先端が細く尖ります。表面は光沢があり、裏面は灰白色を帯びて、紅色の葉柄があります。また、秋になると黄葉します。
アブラチャンの果実は径1.5cm程の球形で、表面は油っぽく光沢があります。秋になると黄褐色に熟し、不規則に割れて1個の大きな種子を出します。
アブラチャンの利用
アブラチャンは幹や枝葉、果実にまで油が含まれていて、かつては果実や樹皮を燃料、灯油、整髪油に使われ、枝葉は薪材などに使われていました。
アブラチャンの名前
アブラチャンは木全体に油を含むことから、「油」と「瀝青(chian turpentine)」を合わせて「アブラチャン」という名が付けられました。
アブラチャンと同属の樹木に「シロモジ(白文字)」や「ダンコウバイ(檀香梅)」などがあります。アブラチャンは「ヂシャ」という別名がありますが、これに対してシロモジは「アカヂシャ」、ダンコウバイは「シロヂシャ」という別名があります。
アブラチャンの詳細情報
園芸分類 | 庭木 |
性質 | 落葉低木 |
開花時期 | 3月〜4月 |
花色 | 淡黄色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 普通 |
耐陰性 | 普通 |
アブラチャンの詳しい育て方
アブラチャンは日本、中国の原産で、国内では本州、四国、九州の湿気のある山間で普通に見られますが、株立ち状に育つことや、あまり背丈が高くならないことから、雑木の庭に好んで使われます。
アブラチャンの苗植え
苗植えの適期は落葉期の11月〜翌2月頃です。アブラチャンは乾燥に弱い性質があるので、一日中日が当たるような場所よりは半日陰を好みます。
用土はあまり選ばないので、赤玉土に腐葉土や堆肥を混ぜたものに植え付けて、たっぷり水やりをしましょう。
アブラチャンの水やり・肥料
根付くまでは表面が乾いたら水やりをしましょう。根付いてからは降雨で問題ありませんが、乾燥には弱いので夏の日照りのときは水やりをしましょう。
肥料は与えなくても枯れませんが、与える場合は、2月頃に腐葉土や堆肥を株元に敷いてあげましょう。
アブラチャンの害虫や病気
害虫はハダニやカイガラムシなどが発生することがあります。葉を食害されることがありますので、見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。
病気はすす病があります。害虫の排泄物が原因で、病気になり葉が黒い粉で覆われてしまい、光合成ができなくなり株が弱ってしまいます。見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。
アブラチャンの剪定
アブラチャンの成長速度は比較的ゆっくりで、自然樹形を楽しむ樹木であり、刈り込みや強い剪定は観賞価値を損ないます。
剪定の適期は落葉期の12月〜翌2月頃で、株立ち状に育つのが基本であり、徒長枝や混み合っている枝、枯れ枝などを切り取りながら整えましょう。
アブラチャンの誕生木・誕生花・花言葉
アブラチャンは「2月27日」の誕生木です。
アブラチャンは「3月26日」の誕生花です。
アブラチャンの花言葉は「はかない恋」です。
アブラチャンのアーティフィシャルグリーン
アーティフィシャルグリーンとは、天然素材を使って、本物そっくりに作られた植木や花、観葉植物のことです。
本物の樹木とは違い、アーティフィシャルグリーンだけの魅力やメリットがたくさんあります。
こんなメリットが!
- 樹木の種類や大きさ、樹形、鉢などお好みのオーダーメイドが可能です。
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- 日光に当てなくても枯れないので、置き場所を選びません。
- 天然の樹木と違い、枯れる心配がなく水やりや剪定など、お手入れの手間がありません。
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アブラチャンのまとめ
アブラチャンは可愛らしい花と、柑橘系の香りがする樹木で、株立の樹形は、雑木風の庭木などに人気がある樹木です。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非アブラチャンを育ててみてはいかがでしょう!