造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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ビヨウヤナギとは
植物名 ビヨウヤナギ
学 名 Hypericum monogynum
和 名 未央柳 / 美容柳
別 名 美女柳（ビジョヤナギ）
英 名 Chinese hypericum
科 名 オトギリソウ科
属 名 オトギリソウ属
ビヨウヤナギの特徴
ビヨウヤナギは樹高1m程になるオトギリソウ科の半常緑低木です。日本では6月〜7月頃に開花します。
ビヨウヤナギの花は、枝先に集散花序を作り、黄色で径5cm〜7cm程の5弁花を咲かせます。花弁は広倒卵形で、基部は細く、雄しべは多数が5群に分かれて付きます。花糸は黄金色で細長く、花弁の長さとほぼ同じで、雌しべの花柱も長く、先は5裂します。
ビヨウヤナギの葉は十字対生する単葉で、長さ5cm〜8cm程の先端が丸い長楕円形で、表面は鮮緑色で、裏面は粉白色になり、透かしてみると透明な細点が密にあります。
ビヨウヤナギの果実は蒴果で、径5mm〜7mm程の円錐形で、10月頃に赤く熟し、先端に萼片を残します。
ビヨウヤナギの名前
ビヨウヤナギは、中国名では「土糸桃」「金糸海棠」「土連翹」などがありますが、日本では「未央柳」や、「美容柳」と表記します。
この由来は､中国の詩人が「太液の芙蓉未央の柳此に対ひて如何にしてか涙垂れざらむ」と、玄宗皇帝が楊貴妃と過ごした地を訪れて、太液の池の蓮花を楊貴妃の顔に、未央宮殿の柳を楊貴妃の眉に喩えて、ビヨウヤナギの情景を詠んだ一節があります。
この美しい花と「ヤナギ（柳）」に似た葉を持つ木として、名付けられたと言われています。本種は名前に「ヤナギ」と付きますが、ビヨウヤナギはオトギリソウ科であり､ヤナギはヤナギ科なので全く別種の植物です。
ビヨウヤナギとキンシバイ
ビヨウヤナギと似ている植物に、同属の「キンシバイ（金糸梅）」があります。両者の違いは、本種ビヨウヤナギの方が、花や葉が大きくなります。また、ビヨウヤナギの方が雄しべの数が多く、花弁から飛び出すように見えるのに対して、キンシバイの雄しべは短く花弁から飛び出さないため、見分けることができます。
ビヨウヤナギの詳細情報
| 園芸分類 | 庭木 |
| 性質 | 半常緑低木 |
| 開花時期 | 6月〜7月 |
| 花色 | 黄色 |
| 栽培難易度 | |
| 耐寒性 | 普通 |
| 耐暑性 | 普通 |
| 耐陰性 | 普通 |
ビヨウヤナギの詳しい育て方
ビヨウヤナギは中国の原産で、日本には江戸時代頃に渡来したと言われています。鮮やかな花が美しく、庭園樹としてもよく植栽されています。
ビヨウヤナギの苗植え
苗植えは3月〜4月と9月〜10月頃が適期です。半日陰でも育ちますが、日当たりが少ないと花付きが悪くなるので、日当たりが良い場所が最適です。
用土は市販の培養土や、庭土に腐葉土を混ぜたものを使用しましょう。鉢植えの場合は、根鉢より一回り大きな鉢に植え付けて、たっぷり水やりをしましょう。
ビヨウヤナギの水やり・肥料
根付くまではしっかり水やりをしましょう。根付いたら降雨で問題ありませんが、すごく乾燥している時は水やりをしましょう。
肥料は、寒肥として2月頃と、開花後の9月頃にお礼肥として油かすを与えましょう。
ビヨウヤナギの害虫や病気
害虫はカイガラムシ、ハダニが発生することがあります。カイガラムシは枝や葉の付け根に寄生し、汁を吸って株を弱らせます。綿のようなものが付いていたらブラシなどで落とすか、薬剤散布で防除しましょう。
病気はさび病にかかることがあります。原因はカビの一種で、感染すると葉が変色し弱ってしまいます。見つけたら感染箇所を取り除き、殺菌剤を散布して被害を食い止めましょう。
ビヨウヤナギの剪定
剪定は2月〜3月頃が適期です。ビヨウヤナギは春に伸びた枝に花芽を作るため、3月以降に剪定をすると花数が減ってしまいます。
大きく育てたい場合は、徒長枝や枯れ枝を切り取り、軽めに刈り込んで樹形を整えましょう。小さく育てる場合は強めに刈り込んでも大丈夫です。
ビヨウヤナギの誕生木・誕生花・花言葉
ビヨウヤナギは「6月16日」の誕生木です。
ビヨウヤナギは「6月23日」「6月26日」の誕生花です。
ビヨウヤナギの花言葉は「多感」「幸い」「気高さ」などがあります。
ビヨウヤナギのアーティフィシャルグリーン
アーティフィシャルグリーンとは、天然素材を使って、本物そっくりに作られた植木や花、観葉植物のことです。
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- 天然の樹木と違い、枯れる心配がなく水やりや剪定など、お手入れの手間がありません。
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ビヨウヤナギのまとめ
ビヨウヤナギは、初夏に黄色の鮮やかな花を咲かせる低木で、園芸品種もあり観賞価値が高く、庭園樹としてよく植栽される植物です。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非ビヨウヤナギを育ててみてはいかがでしょう！