ギンリョウソウモドキの植物図鑑と育て方をわかりやすく解説

ギンリョウソウモドキの開花

こちらでは、ギンリョウソウモドキの植物図鑑と育て方を私の経験を元にわかりやすく解説します。
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
MIDORI
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この記事の監修者

フラワーショップ店長【ミドリ】プロフィール

ギンリョウソウモドキとは

ギンリョウソウモドキの群生

 

植物名   ギンリョウソウモドキ


学 名   Monotropa uniflora


和 名   銀竜草擬


別 名   アキノギンリョウソウ


英 名   Indian pipe


科 名   ツツジ科


属 名   シャクジョウソウ属


 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

ギンリョウソウモドキの特徴

野生のギンリョウソウモドキ

 

ギンリョウソウモドキは草丈5cm〜15cm程になるツツジ科の多年草です。日本では8月〜10月頃に開花します。

ギンリョウソウモドキは、太く短い地下茎と根が密に絡まった球状の塊茎が地下にあります。塊茎から1~数本の太い地上茎を直立させ、茎は枝分かれせず、鱗片葉を互生させます。

ギンリョウソウモドキは葉緑素を持たず、全体が透き通った白色です。鱗片葉は長卵形で全縁、半透明で、茎の基部のものは小さくなります。

ギンリョウソウモドキの花は、茎先に1個を下向きに付けます。花は長さ1.5cm程の筒形で、白色ですが、やや赤みを帯びることもあります。萼片は鱗片葉に似て長楕円形で、花弁は萼片よりやや長く、先が円くなります。花柱は先が開出し、柱頭は暗紫色に染まります。

ギンリョウソウモドキの果実は蒴果で、小さな球形になります。

 
 

ギンリョウソウモドキの名前

ギンリョウソウモドキという名前は、同科別属の植物「ギンリョウソウ(銀竜草)」とほぼ同じ姿をしていることからギンリョウソウモドキと名付けられました。また、ギンリョウソウが春〜夏頃に開花するのに対して、本種は夏〜秋にかけて開花するため「アキノギンリュウソウ」という別名もあります。

本種と、ギンリョウソウは名前も見た目もよく似ていますが、本種は春〜夏が開花期で、果実は液果になるのに対して、ギンリョウソウモドキは夏〜秋が開花期で、果実は蒴果になります。また、本種はシャクジョウソウ属で、ギンリュウソウはギンリョウソウ属なので別種の植物です。

 
 

ギンリョウソウモドキと菌類の関係

ギンリョウソウモドキは、かつて「腐生植物」と呼ばれ、腐生植物としては最も有名な植物の一つです。ギンリョウソウモドキは、森林の林床に生え、周囲の樹木と外菌根を形成して共生する菌類とモノトロポイド菌根を形成し、そこから栄養を得て生育しています。

つまり、直接的には菌類に寄生し、間接的には菌類と共生する樹木が光合成により作り出している有機物を、菌経由で得て生育しています。古くは周囲の腐葉土から栄養を得ていると思われていて、そのように書いてある著作も多くありますが、腐葉土から有機物を得る能力はありません。

また、ギンリョウソウモドキが外界の有機物を直接摂取するわけではなく、その実際の生育様式はむしろ菌類への寄生であり、最近はその実態をより正確に示すものとして「菌従属栄養植物」と呼ばれています。

 

ギンリョウソウモドキの詳細情報

園芸分類草花
性質多年草
開花時期8月〜10月
花色白色
栽培難易度
耐寒性普通
耐暑性普通
耐陰性強い
 
 

ギンリョウソウモドキの詳しい育て方

ギンリョウソウモドキの果実

ギンリョウソウモドキは東アジアの原産で、国内では北海道、本州、四国、九州に分布しています。山地のやや湿り気のある日陰地などに自生しています。

 

ギンリョウソウモドキの栽培環境

ギンリョウソウモドキは自ら光合成で栄養素を作り出せないため、育てるためには共生する菌類が必要です。菌類がなければ栄養素が摂れずに枯れてしまいます。ただし、菌類を準備するのはなかなか難しいため、菌類が寄生している木材を準備しましょう。

また、ギンリョウソウモドキの生息地は湿気の多い山地です。その環境を人工的に作り出す必要があるため、水持ちのよい腐葉土を用意しましょう。一般的に園芸用として使われているもので大丈夫です。ギンリョウソウモドキと共生する菌類が、この腐葉土から栄養分を得て育ってくれます。

ギンリョウソウモドキは光合成をしないため、太陽の光は特に必要はありません。置き場所としては、日陰でできる限りジメジメした場所が良いでしょう。ただし高山に生えているという環境を再現するには、ある程度の風通しも必要になってきます。

 

ギンリョウソウモドキの水やり・肥料

ギンリョウソウモドキは湿り気のある場所を好むため、土が常に湿っているように水やりをしましょう。ただし、水をやりすぎるとカビが生えてしまうことがあり、その場合は水やりを控え、カビを取り除きましょう。

ギンリョウソウモドキは肥料を与えても吸収できないため、肥料は必要ありません。

 
 

ギンリョウソウモドキの害虫や病気

ギンリョウソウモドキは虫と共生しています。虫が寄ってきても悪さをすることはありませんので、病害虫の心配は特にありません。

 

グリーンライフイノベーションの画像2

 
 

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ギンリョウソウモドキのまとめ

ギンリョウソウモドキの自生

ギンリョウソウモドキはいかがでしたか?
ギンリョウソウモドキは夏から秋にかけて花を咲かせます。葉はなく、全体が真っ白で独特な姿をしています。また、光合成はできず、菌類と共生して生育しています。
育てるのは難しいですが、全国的に分布していますので、みなさんも是非ギンリョウソウモドキを山地で見てみてはいかがでしょう!
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