ハハコグサ(母子草)の植物図鑑と育て方をわかりやすく解説

ハハコグサの開花

こちらでは、ハハコグサ(母子草)の植物図鑑と育て方を私の経験を元にわかりやすく解説します。
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
MIDORI
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この記事の監修者

フラワーショップ店長【ミドリ】プロフィール

ハハコグサとは

食用のハハコグサ

 

植物名   ハハコグサ


学 名   Pseudognaphalium affine


和 名   母子草


別 名   下に記載


英 名   Jersey cudweed


科 名   キク科


属 名   ハハコグサ属


 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

ハハコグサの特徴

野生のハハコグサ

 

ハハコグサは草丈15cm〜40cm程になるキク科の越年草です。日本では4月〜6月頃に開花します。

ハハコグサの茎は叢生して株立ちとなり、白い綿毛に覆われています。

ハハコグサの花は、茎先に小さな頭状花序を散房状に付けます。花径は3mm程で総苞は黄色く、頭花は中心が両性花となり、周辺部は雌性花で球状になります。

ハハコグサの葉は対生する単葉で、長さ2cm〜6cm程の倒披針形です。葉は柔らかく、両面とも密な綿毛に覆われて白っぽくなります。

ハハコグサの果実は痩果で、黄白色の冠毛があり、風に乗って種子を飛ばします。

 
 

ハハコグサの名前

ハハコグサという名前の由来には諸説ありますが、茎葉全体に白く軟らかい毛が密生し、花の冠毛も起毛状に蓬け起つことから、江戸時代の頃は「ホオコグサ(ホウコグサ)」と呼ばれ、この「ほほける」を昔は「ははける」と書いたため、当て字でハハコグサに転訛したと言われています。また、幼苗を「這う子」に見立てて「ホウコ」になり、転じてハハコグサになったという説もあります。

ハハコグサは春の七草の一つで、「御形(ごぎょう・おぎょう)」と呼ばれ、有名な四辻左大臣の歌で「ごぎょう」あるいは「おぎょう」と詠まれています。この語源は、厄除けのために御形と呼ばれる人形(ひとがた)を川に流す雛祭りの古い風習が関係していると考えられています。

地方には、「アワゴメ(粟米)」「ウサギノミミ(兎の耳)」「ホーコ、マワタソウ(真綿草)」「キャーロツリクサ(蛙釣草)「コウジバナ(麹花)」「モチグサ(餅草)」などの方言名があります。また、幼苗の名称は「カラスノオキュウ(烏のお灸)」とも呼ばれています。

 

ハハコグサの食用

ナズナの七草粥

 

ハハコグサは「御形(ごぎょう・おぎょう)」と呼ばれ、春の七草の一つとして幼苗のロゼットの部分を食用とします。また、茎が立つ以前の若い苗を茹でてから細かく刻み、餅米の粉に混ぜ込んで、草餅や草団子を作ることができます。花が付き始める頃の草体は、葉の裏側の毛を除いて軽く茹でて水にさらし、おひたし、和え物にして食べることもできます。

昔は3月の節句に若芽を摘んで、餅に入れて草餅にして、「母子餅」と呼んでお祝いに用いられていましたが、「母と子を臼と杵でつくのは縁起が良くない」として、平安時代頃から「ヨモギ(蓬)」に代わったとされていますが、出羽国秋田や丹後国峯山など、地方によっては19世紀でも草餅の材料として用いられています。

餅草がヨモギに変わったのは、江戸時代初期とも言われていますが、これには異説もあり、明治の頃からヨモギを使うようになったとみられるとする説もあります。

 
 

春の七草

1月7日の「人日の節句」の朝に、7種の野菜が入った「七草粥」を食べると邪気を払い万病を除くと古くから言い伝えられてきた風習があり、お正月で疲れた胃を休めて、不足しがちな栄養素を補うとも言われています。この七草粥に用いる以下の7種の野菜(草)を「春の七草」と呼びます。

 

ハハコグサの薬用

花期の地上部の茎葉には、フラボノイドの一種であるルテオリン・モノグルコシド、フィトステロール、硝酸カリ、カリウム塩などを含んでいて、尿の出を良くする利尿作用、痰の切れを良くする去痰作用があると考えられています。

開花初期に花が付いた全草を採取して、細かく裁断して日干ししたものを「鼠麹草(そきくそう)」という生薬として、風邪や咳止め、扁桃炎、のどの腫れなどの症状改善に効果があると言われています。

 

ハハコグサの詳細情報

園芸分類草花
性質越年草
開花時期4月〜6月
花色黄色
栽培難易度
耐寒性普通
耐暑性強い
耐陰性普通
 
 

ハハコグサの詳しい育て方

ハハコグサのロゼット状の葉

ハハコグサは東アジアからインド、マレーシアの原産で、日本では北海道、本州、四国、九州に分布しています。畑や道端、空き地など、人里の至る所で普通に見ることができます。

 

ハハコグサの種まき

種まきの適期は9月〜11月頃で、発芽温度は15℃〜20℃です。土を湿らせて、種子を採取したらすぐにまいて、薄く覆土したら水やりをして乾燥しないように管理しましょう。

発芽日数は7日〜14日程で、発芽したら半日陰で乾燥しないように管理し、根を傷つけないように鉢上げしましょう。日当たりの良い場所を好み、庭植えなら腐葉土を混ぜて、鉢植えなら市販の花の培養土を使って植え付けましょう。

 

ハハコグサの水やり・肥料

庭植えの場合は、降雨だけで問題ありません。鉢植えの場合は、土が乾燥したら水やりをしましょう。

肥料は与えなくても育ちます。

 
 

ハハコグサの害虫や病気

害虫はアブラムシが発生することがあります。食害されると観賞価値が下がったり、株が弱ってしまうため、見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。

病気はうどんこ病があります。うどんこ病は葉の表面にカビの胞子が付き、白い粉をかけたようになります。病気の部分は取り除き、薬剤散布で防除しましょう。

 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

ハハコグサの誕生花・花言葉

ハハコグサの花の拡大

 

ハハコグサは「1月8日」「3月1日」「4月25日」の誕生花です。

ハハコグサの花言葉は「いつも想う」「忘れない」「無償の愛」です。

 
 

お花のある生活

ハハコグサの開花
 
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ハハコグサのまとめ

ハハコグサの花

ハハコグサはいかがでしたか?
ハハコグサは「御形(ごぎょう・おぎょう)」という名前で、春の七草の一つとしても知られています。全国的に見かけることができ、春には黄色い花を咲かせます。
育てるのは比較的簡単なので、みなさんも是非ハハコグサを育ててみてはいかがでしょう!
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