
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。

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ヒガンバナとは

植物名 ヒガンバナ
学 名 Lycoris radiata(L'Her.)Herb.
和 名 彼岸花
別 名 マンジュシャゲ(曼珠沙華)
英 名 Red spider lily
科 名 ヒガンバナ科
属 名 ヒガンバナ属
ヒガンバナの特徴

ヒガンバナは草丈30cm〜60cm程になる多年草です。日本では9月〜10月頃に独特な姿の花を咲かせます。
ヒガンバナは秋の彼岸の頃、群生して鮮やかな赤い花を付けます。ヒガンバナの花は、鱗茎から円柱状の花茎を伸ばし、その先端に散形花序の数個の花を放射状に付けます。花は朱赤色で漏斗状の6弁花で、花被片は披針形で強く反り返ります。また、6本の雄しべと1本の雌しべが長く突き出ます。
ヒガンバナの葉は、長さ30cm〜50cmのやや肉厚の扁平な線形で、光沢のある濃い緑色をしていて、裏側は白っぽくなります。葉は開花後にロゼット状に伸ばし、冬を越した4月頃に枯れて、夏の間は休眠します。
ヒガンバナは自然の中で生まれた3倍体植物なので、普通は結実しませんが、極稀に種子ができることもあると言われていますが、発芽能力はありませあん。中国には結実するものがあり、2倍体の原種と見られる自生種があるとされています。
日本のヒガンバナは種子を作らない代わりに土の中で球根を作って、分球して繁殖しているため、遺伝的には同一遺伝子を持ち、同じ地域の個体は開花期や花の大きさ、花色、草丈がほぼ同じように揃います。
ヒガンバナの名前
ヒガンバナという名前は、秋の彼岸の頃、突然に花茎を伸ばして鮮やかな紅色の花が開花する事に由来します。また、ヒガンバナは有毒植物であり、この花を食べた後は「彼岸(死)」しかないから、という説もあります。
ヒガンバナは別名「マンジュシャゲ(曼珠沙華)」とも呼ばれています。これは、梵語(サンスクリット語)で「赤い花」「葉に先立って赤花を咲かせる」という意味から名付けられました。
また、ヒガンバナにはたくさんの異名や方言があり、葬式花、墓花、死人花、地獄花、幽霊花、火事花、蛇花、剃刀花、狐花、捨て子花、灯籠花、提灯煌々、吐掛婆、水子衆花など、これは一部ですが不吉な呼び名が多くあります。他にもヒガンバナの別名や呼び方は1,000種類以上あるとも言われています。
ヒガンバナの近縁種

ヒガンバナの近縁種のひとつに「ショウキズイセン(鍾馗水仙)」という黄色いヒガンバナに似た花を咲かせる植物があります。ヒガンバナより葉の幅が広く、この種は結実します。
他にも、シロバナマンジュシャゲ(白花曼珠沙華)という白いヒガンバナに似た花を咲かせる植物もあります。こちらはヒガンバナの突然変異種という説もありますが、花弁があまり反り返らず、葉もやや幅広です。これらの花はヒガンバナに似ているため、混同されがちですが、正確には別種の植物になります。
ヒガンバナの有毒性
ヒガンバナは全草有毒で、特に鱗茎に作用の激しいアルカロイドを含んでいて、食べると吐き気や腹痛を伴う下痢を引き起こし、ひどい場合には中枢神経の麻痺を起こし、最悪の場合は死に至ることもあるので、食べないように注意してください。
ヒガンバナは花が終わった秋から春先にかけては葉だけになり、その姿が食用の「ニラ(韮)」や「ノビル(野蒜)」「アサツキ(浅葱)」に似ているため、誤食した中毒事故も起こっているので注意が必要です。
ヒガンバナの薬用
ヒガンバナの鱗茎は石蒜(せきさん)という名の生薬として使用されています。民間では外用薬として、肋膜炎、腹膜炎、腎臓病などの水腫、アルツハイマー病などの治療薬として利用されていますが、有毒であるため素人が利用するのは危険です。
ヒガンバナの利用
ヒガンバナはデンプンに富み、飢饉の時にはすり潰して、長時間水に晒して毒を抜き、無害化してデンプンを取り出して食用にしたという話もあります。古い時代には飢饉の際の飢えを救ってきた救飢植物として、食料とするために各地に植えられたと考えられています。第二次世界大戦中などの戦時や非常時において食用とされ、春先に採取されたこともあります。
ヒガンバナは秋の季語として用いられ、花の鮮やかさや、毒性、死を連想させることから、歌や映画、小説、漫画、ゲームなどの題名に数多く使用されています。
ヒガンバナはアレロパシー効果で他の植物の成長を阻害すると言われています。また、ヒガンバナの花の形が燃え盛る炎のように見えることから「家に持って帰ると火事になる」という迷信がありますが、これは、有毒植物であることから、子供がヒガンバナに触らないようにするための言い伝えだと考えられています。
ヒガンバナの詳細情報
| 園芸分類 | 球根植物 |
| 性質 | 多年草 |
| 開花時期 | 9月〜10月 |
| 花色 | 赤色 |
| 栽培難易度 | |
| 耐寒性 | 強い |
| 耐暑性 | 強い |
| 耐陰性 | やや弱い |
ヒガンバナの詳しい育て方

ヒガンバナは中国が原産で、日本には有史以前に渡来したものと考えられていて、現在では北海道から本州、四国、九州、沖縄県まで全国各地で野生化した帰化植物です。主に土手、堤防、畔、道端、線路の際など、人手の入っている場所に自生しています。また、彼岸の頃に咲くことから、かつては墓地や寺院などの周辺に植栽されていました。
ヒガンバナは全国各地に名所があり、宮城県の「羽黒山公園」、茨城県の「西蓮寺」、埼玉県の「権現堂公園」や「巾着田」、神奈川県の「常泉寺」や「日向薬師」、愛知県の「矢勝川」、岐阜県の「津屋川堤防」、大分県の「七ツ森古墳」、宮崎県の「皇子原公園」、長崎県の「鉢巻山展望所」など、美しいヒガンバナの群生が楽しまれています。
ヒガンバナの植え付け
球根の植え付けは6月〜8月頃が適期です。日当たりが良く、風通しの良い場所を好みます。根が下に張るので深さが必要です。寄植えの場合は5cm以上離して植え付けましょう。植え付けの深さは、球根の上に少し土が被る程度に浅めに植え付けて、たっぷりと水やりをしましょう。
用土は赤玉土と腐葉土を混ぜたものか、市販の花と野菜の培養土を使用しましょう。苗植えの場合も同じように植え付け、鉢植えの場合は、深さのある鉢に植え付けましょう。
ヒガンバナの水やり・肥料
ヒガンバナは乾燥気味の環境を好みます。水をやりすぎると弱ったり、枯れてしまいます。鉢植えの場合は土が乾燥したら水やりをしましょう。庭植えの場合は降雨だけで問題ありませんが、夏の乾燥が続くようであれば水やりをしましょう。
ヒガンバナは肥料は必要ありませんが、葉っぱのある冬の時期に薄い液体肥料を与えることで、球根が太り、翌年以降に花が咲きやすくなります。
ヒガンバナの害虫や病気
ヒガンバナは有毒植物ですので、害虫の心配はありませんが、過湿状態で育てると軟腐病という菌による病気になり腐ってしまうことがあります。軽度なら病気の箇所を切り戻しましょう。水はけをよくして、過湿にならないように注意しましょう。
ヒガンバナの誕生花・花言葉

ヒガンバナは「9月13日」「9月20日」「9月23日」「11月15日」の誕生花です。
ヒガンバナの花言葉は「情熱」「独立」「再会」「諦め」「悲しい思い出」です。
「情熱」という花言葉は、ヒガンバナの燃えるような赤色の花に由来します。「諦め」と「独立」という花言葉は、彼岸の時期に開花し「花の咲く時期には葉がなく、葉のある時期に花がない」という特徴が、死者と生者、あの世とこの世の隔たりを連想させることに由来すると言われています。
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ヒガンバナのまとめ

ヒガンバナは不吉なイメージもありますが、色鮮やかで独特な形の花を咲かせて、群生している様子は美しく観賞価値があります。
育てるのは比較的簡単なので、みなさんも是非ヒガンバナを育ててみてはいかがでしょう!




