造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
この記事の監修者
ムラサキケマンとは
植物名 ムラサキケマン
学 名 Corydalis incisa
和 名 紫華鬘
英 名 Corydalis incisa
科 名 ケシ科
属 名 キケマン属
ムラサキケマンの特徴
ムラサキケマンは草丈20cm〜50cm程になるケシ科の越年草です。日本では4月〜6月頃に花を咲かせます。
ムラサキケマンの葉は、2回3出羽状複葉で、長さ3cm〜8cm程になり、小葉はくさび形で、葉質は柔らかく、縁に欠刻があります。
ムラサキケマンの花は、茎先に長さ4cm～12cm程の総状花序を出し、やや密に花を付けます。花は長さ12mm～20mm程で、ふつう紅紫色ですが、白色や花の一部が白色になるものもあります。花弁は4個あり、上側の1個が他より長く、長い距を持ちます。萼片は2個あり、糸状に分裂します。雄しべは6本、雌しべは1本あります。
ムラサキケマンの果実は蒴果で、長さ15mm程の披針形で垂れ下がります。果実は熟すと裂けて、黒い小さな種子が飛び散ります。
ムラサキケマンの名前
ムラサキケマンという名前は、花色が紫色で、花の形が仏具の華鬘（けまん）に似ていることから名付けられました。
同じ理由で名付けられた「ケマンソウ（華鬘草）」という草花がありますが、姿はあまり似ていません。どちらもケシ科ですが、本種はキケマン属、ケマンソウはケマンソウ属の植物です。また、近縁種に本種より大きく、黄色い花が咲く「キケマン（黄華鬘）」があります。
ムラサキケマンの毒性
ムラサキケマンは全株が有毒で、プロトピンなどを含みます。誤食した場合、嘔吐・下痢・呼吸不全・心臓麻痺などを引き起こす恐れがありますので、取り扱いには注意が必要です。本種は、ウスバシロチョウの幼虫の食草であり、このためウスバシロチョウも有毒となります。
ムラサキケマンの詳細情報
| 園芸分類 | 草花 |
| 性質 | 越年草 |
| 開花時期 | 4月〜6月 |
| 花色 | 紅紫色・白色 |
| 栽培難易度 | |
| 耐寒性 | 強い |
| 耐暑性 | 普通 |
| 耐陰性 | 普通 |
ムラサキケマンの詳しい育て方
ムラサキケマンは日本、中国の原産で、国内では北海道、本州、四国、九州、沖縄県に分布し、木陰や林縁など直射日光の当たらない、やや湿った場所に自生しています。
ムラサキケマンの植え付け
苗の植え付けは3月〜4月と、10月〜11月頃が適期です。午前中は日が当たり、午後は日陰になるような半日陰が適しています。用土は市販の花と野菜の培養土を使って、根を傷めないよう丁寧に植え付けたら、たっぷりと水やりをしましょう。
ムラサキケマンの水やり・肥料
地植えの場合は、根付いてからは降雨だけで問題ありませんが、土が極端に乾燥するようなら水やりをしましょう。鉢植えの場合は、土が乾燥したら水やりをしましょう。
肥料はあまり必要としませんが、与える場合は3月頃に緩効性化成肥料を施しましょう。
ムラサキケマンの害虫や病気
ムラサキケマンは病害虫の心配は特にありません。
ムラサキケマンの誕生花・花言葉
ムラサキケマンは「3月4日」の誕生花です。
ムラサキケマンの花言葉は「喜び」「あなたの助けになる」です。
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ムラサキケマンのまとめ
ムラサキケマンは山野の木陰や林縁など、やや湿った場所に自生して、春になると紅紫色の小さなラッパ状の花を咲かせます。
育てるのは比較的簡単なので、みなさんも是非ムラサキケマンを育ててみてはいかがでしょう！