造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
この記事の監修者
カザグルマとは
植物名 カザグルマ
学 名 Clematis patens
和 名 風車
英 名 Clematis patens
科 名 キンポウゲ科
属 名 センニンソウ属
カザグルマの特徴
カザグルマは、キンポウゲ科の落葉性多年草です。日本では5月〜6月頃に開花します。
カザグルマの茎はつる性で、近くの物に絡みつき、茎の基部は木質化します。
カザグルマの花は、今年伸びた枝先に、白い花を上向きに咲かせます。花は径8cm〜15cm程で、8個の花弁状の萼片が全開して平らに開き、多数の雄しべと雌しべが目立ちます。
カザグルマの葉は対生し3〜5小葉からなる羽状複葉で、小葉は長さ3cm〜10cm程の先端が尖った卵形で、頂小葉は3裂することがあります。
カザグルマの果実は痩果で、広卵形になり、宿存する花柱には黄褐色の長毛があり羽毛状となります。
カザグルマの園芸品種
カザグルマは、その特徴的な花から観賞用にも用いられ、近縁種の「テッセン(鉄線)」とともに「クレマチス」の園芸品種の交雑に使用されています。
カザグルマの天然記念物
カザグルマは個体数が減少し、国内の各地域では絶滅危惧種にも指定されていますが、奈良県宇陀市にある「カザグルマ自生地」では、生育状態が良好で、このように広範囲に自然群生することはとても珍しいことから国の天然記念物に指定されています。
カザグルマの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
性質 | 多年草 |
開花時期 | 5月〜6月 |
花色 | 白色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | やや弱い |
耐陰性 | 普通 |
カザグルマの詳しい育て方
カザグルマは東アジアの原産で、国内では本州、四国、九州に分布しています。主に草地や日当たりの良い林縁などに自生していますが、地域によっては絶滅危惧種にも指定されています。また、観賞用としても植栽されています。
カザグルマの植え付け
苗の植え付けは3月〜4月頃が適期です。日当り〜半日陰で、やや湿った場所を好みます。用土は、赤玉土に腐葉土を混ぜて、根を傷つけないように植え付けたら、たっぷりと水やりをしましょう。また、長く伸びるため絡ませる支柱を立てましょう。
カザグルマの水やり・肥料
カザグルマは湿った場所を好み、乾燥には弱いため、土が乾かないように水やりをしましょう。夏場は水切れしないように、こまめにチェックしましょう。
肥料は、4月頃と、10月頃に緩効性化成肥料を与えましょう。
カザグルマの害虫や病気
害虫はアブラムシ、ハダニが発生することがあります。葉を食害されると株が弱ったり、観賞価値が下がってしまうので、見つけたらすぐに取り除き、薬剤を散布して防除しましょう。
病気は、うどんこ病、立枯病が発生することがあります。うどんこ病は葉の表面にカビの胞子が付き、白い粉をかけたようになります。病気の部分は取り除き、薬剤散布で防除しましょう。
カザグルマの剪定
剪定は1月〜4月頃が適期です。枯れた枝や弱っている枝を取り除きましょう。枝が多くなりすぎている場合は、成長中の枝を選んで剪定することで、養分を必要なところに集中させて美しい花を咲かせることができます。
カザグルマの誕生花・花言葉
カザグルマは「5月12日」の誕生花です。
カザグルマの花言葉は「策略」「高潔」「精神の美」「旅人の喜び」などがあります。
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カザグルマのまとめ
カザグルマはつる性の植物で、初夏には名前の通り風車のような大きな花を咲かせてくれます。園芸種などもあり、観賞用としても人気のお花です。
育てるのは慣れてしまえばそんなに難しくないので、みなさんも是非カザグルマを育ててみてはいかがでしょう!