造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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キハダとは
植物名 キハダ
学 名 Phellodendron amurense
和 名 黄檗/ 黄膚
別 名 シコロ
漢 名 黄蘗(オウバク)/ 黄柏(オウバク)
英 名 Amur Corktree
科 名 ミカン科
属 名 キハダ属
キハダの特徴
キハダは樹高20m程になるミカン科の落葉高木です。日本では5月〜7月頃に開花します。
キハダの樹皮はコルク質で、外樹皮は淡褐灰色で縦に深い溝ができて、内樹皮は濃い鮮やかな黄色をしています。
キハダの花は雌雄異株で、枝先に円錐状の散房花序を出して、小さな黄緑色の5弁花を多数付けます。
キハダの葉は対生する奇数羽状複葉で、長さ20cm〜45cm程で、小葉は5枚〜13枚からなり、長さ5cm〜10cm程の長楕円形で、縁は波状になり、裏は白っぽくなります。
キハダの果実は球形の核果で、径1cm程になり秋頃に黒く熟します。果実には柑橘系の香りがあります。
キハダの利用
キハダは、樹皮からコルク質・外樹皮を取り除いて乾燥させたものを「黄柏(おうばく)」という生薬として利用されています。
キハダは染料としても利用され、キハダを使って染められたものは防虫効果があると言われ、「黄蘗色(きはだいろ)」と呼ばれるほど鮮やかな黄色の染料になります。
キハダの材は、心材も黄色がかっており、木目が明確であるため、建築材、家具材、江戸指物などの工芸品等にも使われています。
天然記念物のキハダ
長野県諏訪市の「高島城のキハダ」や、秋田県雄勝郡羽後町の「大久保のキハダ」など、樹齢数百年以上の天然記念物に指定されているキハダがあります。
キハダの詳細情報
園芸分類 | 庭木 |
性質 | 落葉高木 |
開花時期 | 5月〜7月 |
花色 | 黄緑色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
耐陰性 | 普通 |
キハダの詳しい育て方
キハダは日本、台湾、朝鮮半島、中国などの原産で、日本国内では北海道、本州、四国、九州、沖縄県まで全国に分布して、主に山地に自生しています。
キハダの苗植え
苗の植え付けは3月〜4月頃が適期です。日当たりから半日陰まで生育できます。湿気のある肥沃な土地を好みます。用土は赤玉土に腐葉土を混ぜたもので大丈夫です。植え付けたらたっぷりと水やりをしましょう。
キハダの水やり・肥料
根付いてからは降雨だけで問題ありませんが、乾燥していたら水やりをしましょう。また、夏の高温期は乾燥しやすいので、しっかりと水やりをして乾燥させないようにしましょう。
肥料は2月頃に寒肥として、油かすなどの有機肥料か、緩効性化成肥料を与えましょう。
キハダの害虫や病気
害虫はアオムシやアブラムシなどが発生することがあります。葉を食害しますので、見つけたら取り除き、薬剤散布で駆除しましょう。
病気はさび病があります。葉が黄色い病斑が出て、他の葉に感染しますので、見つけたら取り除き、殺菌剤などで予防しましょう。
キハダの剪定
キハダは、将来的に大木になる樹木で、成長が早く、枝の出方も荒いため、毎年剪定をして樹形を整えましょう。剪定の適期は3月頃です。全体のバランスを整えながら、伸びすぎた枝や枯れ枝、重なっている邪魔な枝などを間引きましょう。
キハダの誕生木
キハダは「2月12日」の誕生木です。
キハダのアーティフィシャルグリーン
アーティフィシャルグリーンとは、天然素材を使って、本物そっくりに作られた植木や花、観葉植物のことです。
本物の樹木とは違い、アーティフィシャルグリーンだけの魅力やメリットがたくさんあります。
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キハダのまとめ
キハダは名前の通り、樹皮の中が鮮やかな黄色い肌をしている薬用樹で、荒々しいワイルドな樹形をした大木になる樹木です。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非キハダを育ててみてはいかがでしょう!