キュウリ(胡瓜)の植物図鑑と育て方をわかりやすく解説

実ったキュウリ

こちらでは、キュウリ(胡瓜)の植物図鑑と育て方を私の経験を元にわかりやすく解説します。
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
MIDORI
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この記事の監修者

フラワーショップ店長【ミドリ】プロフィール

キュウリとは

キュウリの輪切り

 

植物名   キュウリ


学 名   Cucumis sativus


和 名   胡瓜


別 名   唐瓜(カラウリ)/ ソバウリ


英 名   Cucumber


科 名   ウリ科


属 名   キュウリ属


 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

キュウリの特徴

キュウリの葉と果実

 

キュウリは草丈2m程になるウリ科のつる性の一年草です。キュウリは日本の家庭でよく食べられている野菜の一種です。

キュウリの茎は細長いつる性で、粗い毛が生えます。また、葉腋から巻きヒゲで、近くもの物に絡まって伸びていきます。

キュウリの花は6月〜8月頃に開花します。花は雌雄異花で、1株に雄蕊だけの雄花と、雌蕊だけの雌花を別々の節に咲かせます。花は径2cm〜5cm程の鐘形で5つに裂けて、黄色く甘い香りがします。

キュウリの葉は互生し、浅い切れ込みのある掌状で、毛が生えてザラザラします。葉は大きく、果実を直射日光から守る日よけの役割もあります。

キュウリの果実は液果で、長さ20cm〜50cm程の細長い楕円形です。白色から濃い緑色をして、表面にイボ状の突起ができます。熟すと黄色くなりますが、苦味が出るため、熟す前に収穫して食べます。

 

キュウリの食用

皮と共に実を食用とします。果肉は白っぽく多数の種子があります。シャキシャキとした食感で、味はクセがなく、用途はサラダや寿司、漬物、酢の物などで食べられています。

キュウリは全体の約95%が水分で構成されていて、100グラムあたりの熱量が14kcalと非常に低いため、「Least calorific fruit」の登録名でギネスブックに認定されています。

「Least calorific fruit」とは、「最も熱量が低い果実」という意味で、ここから「世界一栄養価の低い野菜」という誤解が広まっていますが、キュウリにもビタミンやカリウム、ミネラル類、食物繊維などが含まれていて、皮にはβカロテンを比較的豊富に含んでいます。

 
 

キュウリの代表的な品種

一般に流通している品種は白イボキュウリが多いですが、キュウリは品種がたくさんあり産地によってもさまざまで、その土地ならではの伝統品種もあり、その一部をご紹介します。

白イボキュウリ

鮮やかな緑色で、全体に小さな白いイボがあります。現在最も市場に出回っている品種で、店頭に並ぶキュウリの9割を占めています。皮が薄く水分を多く含み、実が柔らかく風味のクセも強くありません。

 

黒イボキュウリ

春に収穫するキュウリとして、以前は西日本で多く栽培されていました。皮が硬くて果肉に粘り気があるのが特徴です。現在では九州、四国、山形の一部で作られています。

 

四葉胡瓜(すうようキュウリ)

本葉が4枚付いた頃に実がなることで名づけられた、中国北部の品種です。皮が薄くて歯切れがよく、見た目は細いゴーヤーに似て、イボが多いのが特徴です。見た目が悪く鮮度落ちが早いため、市場にはあまり出回りません。

 

四川キュウリ

四葉キュウリを改良した品種で、外見も似ています。表面にシワがあり、たくさんの細かいイボで覆われています。果肉は硬めで皮は柔らかく、漬物などに向いています。

 

イボ無しキュウリ

その名の通り、表面にイボがないキュウリの総称です。明るい緑色で、表面にシワやイボが無く、つるっとしてるので洗いやすく、イボを取る必要もありません。

味は青臭みが少なく、ほんのりと甘みも感じられます。代表的な品種として、欧米の品種と日本の品種を交配させた「フリーダム」や「ラリーノ」があります。

 
 

キュウリのコンパニオンプランツ

キュウリと一緒に作物などを植えることで、害虫被害を減らしたり、風味を増したりといった良い効果を生み出すコンパニオンプランツとしても利用されています。

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キュウリの詳細情報

園芸分類野菜
性質一年草
開花時期6月〜8月
花色黄色
栽培難易度
耐寒性やや弱い
耐暑性やや弱い
耐陰性普通
 
 

キュウリの詳しい育て方

キュウリの食材

キュウリはインド北部原産で、日本でも1500年以上に渡り栽培されていて、世界中には500品種が栽培されています。国内では宮崎県や群馬県、埼玉県などで栽培が盛んに行われ、一年を通して流通していますが、夏野菜として6月〜8月頃が旬になります。

 

キュウリの苗植え

苗植えの適期は4月〜5月頃です。鉢植えでも庭植えでも育てることができます。日当たりを好み、日光が不足すると花や実の付きが悪くなるので、日当たりが良く風通しの良い場所で育てましょう。

ウリ科の植物は連作障害を起こします。ヘチマやゴーヤなどを前年植えた土にそのまま植えると、成長が著しく阻害されてしまうので、別の場所か土の入れ替えが必要です。また、プランターに植える場合も土を全部入れ替えましょう。

プランター栽培の用土は「野菜の培養土」を使用しましょう。畑栽培の用土は、定植2週間前に苦土石灰を混ぜて耕し、1週間前に堆肥と元肥を施して再度耕しましょう。

植え付ける前に、ポットを水に浸け吸水させておき、根鉢を崩さないように植え付けましょう。植え付ける株と株との間隔が狭いと日光が十分に当たらず、実が付きづらくなるので、ある程度間隔を空けて植え付けて、たっぷり水やりをしましょう。

プランターで育てる場合は、60cmプランターに2株が目安です。また、キュウリの苗は茎が細く倒れやすいため、支柱を立てて支えてあげましょう。

 

キュウリの水やり・肥料

キュウリは根が浅く、水切れが起きやすいので、土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりをしましょう。特に夏場の暑い時期は毎日水やりをしましょう。

また、畑で栽培する場合は、土の乾燥を防ぎ、泥はねなどから病害虫を防ぐため、株元や畝の肩に稲わらやビニールなどを敷いてマルチングしましょう。

キュウリは成長に肥料をたくさん必要とします。植付けて2週間後から肥料を開始し、薄めた液体肥料を1週間に1回与えるか、固形肥料なら3週間に1回程度与えましょう。

 

キュウリの支柱立て

キュウリはつる性の植物なので、あんどん型、タワー型、合掌型などに支柱を組み、つるを支柱に巻き付けるように育てましょう。つる性植物用のネットなども販売されています。

 

キュウリの脇芽摘み・摘心

苗植えから1ヶ月程度経ち、草丈が30cm程に生長したら、下から5枚目の本葉までに付いている脇芽は全て摘み取り、6枚目以降の脇芽は2節目で摘み取りましょう。

また、親づるは支柱の高さになったら摘芯しましょう。これにより株の風通しが良くなり、栄養が葉や花、実に分散して株が充実します。

一番果は10cm位で摘み取りましょう。まだ株が十分に育っていないので、大きくなる前に早めに収穫して、株の成長を促進し、長く収穫できるようにしましょう。

 

キュウリの収穫

キュウリは6月〜9月頃が収穫時期になり、収穫時期のキュウリは成長が早く、開花から7日〜10日程で20cm程の大きさになり、20cm前後なら収穫できます。収穫する時はヘタをハサミで切って収穫しましょう。この時、枝が折れやすいので注意してください。

最盛期は一晩で10cm程大きくなり、大きくなりすぎると味が落ち、株に負担をかけてしまうので、朝と夕方の1日2回チェックしましょう。

 

キュウリの害虫や病気

害虫はウリハムシ、コガネムシの幼虫、ナメクジ、カタツムリ、アブラムシ、ハダニなどさまざまな害虫が発生します。葉や蕾、果実を食害したり吸汁して株を弱らせます。見つけたらすぐに取り除き、薬剤を散布して駆除しましょう。

病気はツル枯れ病、ウドンコ病、褐斑病(カッパンビョウ)、炭そ病、ベト病などがあります。べと病は、梅雨時などの多湿で、肥料切れや株の生育が衰えた時に発生します。病状が進むと株全体に広がります。株の間隔を開け、風通しを良くして、殺菌剤などで防除しましょう。

 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

キュウリの誕生花・花言葉

実ったキュウリ

 

キュウリは「8月19日」の誕生花です。

キュウリの花言葉は「洒落」です。

 

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キュウリのまとめ

キュウリのピクルス

キュウリはいかがでしたか?
キュウリは漬物などの代表的な野菜として、家庭でもプランターなどで育てられ、昔から親しまれている野菜です。
慣れてしまえば育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非キュウリを育ててみてはいかがでしょう!
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