ミズナ(水菜)の植物図鑑と育て方をわかりやすく解説

ミズナの収穫

こちらでは、ミズナ(水菜)の植物図鑑と育て方を私の経験を元にわかりやすく解説します。
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
MIDORI
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この記事の監修者

フラワーショップ店長【ミドリ】プロフィール

ミズナとは

食用のミズナ

 

植物名   ミズナ


学 名   Brassica rapa var. nipposinica


和 名   水菜(ミズナ) / 京菜(キョウナ)


別 名   下に記載


英 名   Mizuna / Potherb mustard


科 名   アブラナ科


属 名   アブラナ属


 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

ミズナの特徴

ミズナの開花

 

ミズナは草丈15cm〜50cm程になるアブラナ科の一年草または二年草です。日本では漬け菜として利用される野菜の一つです。

ミズナは根はあまり肥大せず、細い根葉を多数生じて、1株から500本以上もの葉が出ることもあります。葉は狭い長形で多数の細かい鋭片に分裂した葉を付け、分けつが旺盛で、濃緑色のギザギザした葉が何十枚にもなります。また、葉茎の基部は茎を抱きます。

ミズナの花は3月〜4月頃が開花期で、花は総状花序に付き、黄色で径1cm程の4枚の花弁は十字花ではなく、2枚ずつが近寄り矩形に近い形になります。

 

ミズナの名前

ミズナという名前は、堆肥などを使用せず、流水(清流)を畦間に引き入れて栽培することから名付けられました。また、京都府で古くから栽培され、関西地方では、発祥の地から「キョウナ(京菜)」とも呼ばれています。この「キョウナ」を標準和名として用いている図鑑も多くあります。

また、葉のギザギザが「ヒイラギ(柊)」に似ていることから「ヒイラギナ(柊菜)」、茎の分枝が多く葉も数百枚にも及ぶことから「センボンナ(千本菜)」「センスジナ(千筋菜)」「イトナ(糸菜)」などの別名もあります。

 
 

ミズナの品種

ミズナの伝統的な品種としては、大阪や京都など、近畿地方を中心として、葉の切れ込みが深く、葉柄が細く、収穫期にはほとんど株立ちしない「関西系」の品種と、静岡県や愛知県など、東海地方を中心として、葉の切れ込みが比較的浅く、葉柄ががっしりと太く、若干の株立ち状態で収穫される「関東系」とされる品種があります。

前者は、生食も可能ですが、はりはり鍋に不可欠な食材として、大阪などでは昔から親しまれてきた品種であり、後者は野趣に富んでいるため、専ら加熱調理がなされることが多い品種です。また、浜松を中心とする静岡県西部から愛知県東部にかけての地域では、正月料理の雑煮の具として親しまれています。

一般的に市場に出回るものは、ほとんどが水耕栽培もので、葉が細く細かい切れ込みがあり、茎はやや太めです。また、土汚れもほとんどなく扱いが簡単なことも人気の要因です。京野菜として農地で栽培されたものは、株が大きく、葉が株元から1000本近くも出ていて、葉が硬いため漬物用に使われることが多く、関西では「千筋京水菜」という種類が多く流通しています。

ほかにも、ミズナの変種で、葉に切れ込みがなく、先端が丸い形をしていて、香りと風味があり、ほんのり辛味もある「ミブナ(壬生菜)」という品種があります。京都の壬生寺付近で栽培されていたことから「京壬生菜(きょうみぶな)」とも呼ばれています。

 

ミズナの食用

ミズナのサラダ

 

ミズナは茎葉を食用とする緑黄色野菜です。葉が淡い緑色で張りがあるものが市場価値のある良品とされ、独特の芳香と繊維分を持ち、「コマツナ(小松菜)」や「チンゲンサイ(青梗菜)」と並び、カルシウム摂取に効果的な野菜の代表例としてしばしば挙げられます。

歯触りの良い食感と、味に癖がないため様々な料理に幅広く使われています。煮食が多く、はりはり鍋や鯨の水炊きといった鍋物、煮物、サラダ、和え物、漬物にも使われています。

 
 

ミズナの栄養素

ミズナはβ-カロテン、ビタミンC、ビタミンE、ミネラルが豊富に含まれるのが特徴で、カリウム、カルシウム、ビタミンB群、鉄などもバランスよく含まれています。ビタミンEは老化防止の効果、β-カロテンとビタミンCは抗酸化作用が期待されている栄養素であり、ミズナ特有のポリフェノールは、肌の新陳代謝を促して、肌を健康に保つ働きがあるとも言われています。

 

ミズナの詳細情報

園芸分類野菜
性質一年草・二年草
開花時期3月〜4月
花色黄色
栽培難易度
耐寒性強い
耐暑性やや弱い
耐陰性やや弱い
 
 

ミズナの詳しい育て方

ミズナの畑

ミズナは正確な原産地がわかっていませんが、日本の京都府で古くから栽培され、現在では全国で食べられている野菜です。

ミズナの主な産地は茨城県、福岡県、京都府、埼玉県などで栽培され、ハウス物などが年間を通して流通していますが、露地栽培では12月〜翌3月頃の寒い季節が美味しい旬の時期です。

 

ミズナの種まき

ミズナの種まきは品種により異なりますが、4月〜5月と、8月〜10月頃が種まきの適期で、発芽適温は20℃〜25℃です。また、発芽日数は3日〜5日程です。

種まきは畑に直播きしましょう。種まきの2週間前に、苦土石灰を混ぜながらよく耕しましょう。1週間前にたい肥と元肥を施し、再びよく耕しましょう。また、連作は避けるため、同じ畑では1〜2年は空けるようにしましょう。

種をまく際は、サラダなどの生食用に小株採りをする場合は、条間20cmでまき溝をつけ、1cm〜2cm間隔で条播きにしましょう。鍋物や漬け物用に大株採りにする場合は、株間30cm〜40cmで1箇所に3〜4粒を点蒔きにしましょう。種をまいたら軽く覆土をして鎮圧し、たっぷりと水やりをして、乾燥させないように管理しましょう。

 

ミズナの間引き

苗が小さいうちは害虫が付きやすいため、種まき直後か、発芽してすぐに防虫ネットや寒冷紗を掛けて対策しましょう。

小株採りで条播きにした場合は、数回間引いて、本葉が3〜4枚の頃に株間を5cm程に間引きましょう。大株採りで点蒔きにした場合は、本葉1〜2枚の頃に2株を残して間引き、本葉が4〜6枚の頃になったら1株になるように間引きましょう。大株にする場合は、株間を15cm以上あけるようにしましょう。

 
 

ミズナの水やり・肥料

ミズナは水管理が重要で、種まき後20~30日程は水分を切らさないように注意しましょう。その後は降雨だけで問題ありませんが、極端に乾燥するようなら水やりをしましょう。

肥料は、苗植えから30日程経ち、草丈が10cm以上になったら野菜用の肥料を与えましょう。また、追肥と同時に中耕と土寄せをしておきましょう。さらに、草丈が20cm以上になったら同じ肥料を追肥して、中耕と土寄せを行いましょう。

 

ミズナの害虫や病気

害虫はアオムシ、コナガ、ヨトウムシ、アブラムシなどが発生することがあります。食害されると味が落ちたり、株が弱ってしまうため、見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。また、防虫ネットをトンネル状にかけると被害を抑えることができます。ネットをかける時は、土との間にすき間ができないようにしましょう。

病気は軟腐病、根こぶ病、白さび病、立枯病などがあります。軟腐病は結球間近になって、茎の地際から腐り始めて悪臭を放ちます。軟腐病や根こぶ病は連作をしないようにして、畝を高くして水はけをよくすることで、ある程度防ぐことができます。また、予防として薬剤散布で防除しましょう。

 

ミズナの収穫

小株採りなら草丈15cm以上、大株採りなら草丈30cm以上が収穫の目安です収穫目安は草丈が15cm以上ですが、間引き菜から利用できるので、大きさにこだわらず、使いたい時に随時収穫するのが良いでしょう。

収穫は、株元を持って根ごと引き抜くか、根の付け根を刃物で切って収穫しましょう。その際、根部を畑に残すと、根こぶ病などの土壌病害の原因となるため、収穫したら根は処分しましょう。

 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

ミズナの花言葉

ミズナの開花

 

ミズナの花言葉は「虚空」です。

 

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ミズナの花
 
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ミズナのまとめ

ミズナの葉

ミズナはいかがでしたか?
ミズナは、京都など関西地方で古くから栽培されている野菜で、「京菜(きょうな)」とも呼ばれています。生食から漬物、鍋物など独特の歯ごたえで人気があります。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非ミズナを育ててみてはいかがでしょう!
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