ムラサキツメクサの植物図鑑と育て方をわかりやすく解説

ムラサキツメクサの花と葉

こちらでは、ムラサキツメクサの植物図鑑と育て方を私の経験を元にわかりやすく解説します。
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
MIDORI
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この記事の監修者

フラワーショップ店長【ミドリ】プロフィール

ムラサキツメクサとは

ムラサキツメクサの群生

 

植物名   ムラサキツメクサ


学 名   Trifolium pratense


和 名   紫詰草


別 名   赤詰草(アカツメクサ)/ アカクローバー


英 名   Red clover


科 名   マメ科


属 名   シャジクソウ属


 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

ムラサキツメクサの特徴

ムラサキツメクサの花の拡大

 

ムラサキツメクサは草丈30cm〜80cm程になるマメ科の多年草です。日本では5月〜8月頃に花を咲かせます。

ムラサキツメクサの茎は横に這わず、茎が立ち上がります。

ムラサキツメクサの花は、ピンク色の小さな蝶形花を30~100個程、密に付けて、径3cm程の球状の総状花序を作ります。稀に白い花を咲かせる株もあり、「雪華詰草(セッカツメクサ)」や「白花赤詰草(シロバナアカツメクサ)」と呼ばれています。

ムラサキツメクサの葉は、長い葉柄があり、その先端に長さ2cm〜3cm程の倒卵形の3枚の小葉が付きます。葉の表面には緑白色でV字形の斑紋があり、裏面には白色の毛が生えて、縁には細かい鋸歯(きょし)があります。

 

ムラサキツメクサの利用

ムラサキツメクサは、牧草や家畜飼料として広く栽培されています。本種はマメ科の植物で、根粒菌の作用により窒素を固定することから、土壌を肥沃にする空中窒素固定作用も評価されていて、緑肥としても利用されています。

ムラサキツメクサは、薬用やハーブとして利用されています。成分としては、イソフラボンやエストロゲンが含まれることから、女性の更年期症状を抑える作用があるとされ、咳止め、気管支炎、湿疹、外傷に対する治療効果があると言われています。

 
 

ムラサキツメクサとシロツメクサ

ムラサキツメクサの近縁種で、似ている植物に「シロツメクサ(クローバー)」があります。本種は、シロツメクサの赤花と思われていますが、花色以外にも違いがあります。

ムラサキツメクサは茎が横に這わず、茎が立ち上がるのに対して、シロツメクサは匍匐枝(ランナー)を伸ばし、横に這って広がります。そのため、本種の方が草丈が高く、シロツメクサは踏みつけに強い性質を持ちますが、本種は踏みつけにあまり強くありません。

ほかには、ムラサキツメクサの葉の方が大きく、倒卵形になるのに対して、シロツメクサの葉は小さく、卵形または心臓形になり、形も違います。また、シロツメクサにある「四つ葉のクローバー」に対して、ムラサキツメクサは普通、四つ葉にはなりません。

 

ムラサキツメクサの詳細情報

園芸分類草花
性質多年草
開花時期5月〜8月
花色ピンク色
栽培難易度
耐寒性強い
耐暑性弱い
耐陰性普通
 
 

ムラサキツメクサの詳しい育て方

ムラサキツメクサの開花

ムラサキツメクサはヨーロッパ、アジア西部、中東地域の原産で、世界中に移入されています。日本には18世紀にオランダから伝わりましたが、牧草として栽培されたのは明治初期にアメリカから再導入されてからと言われています。

繁殖力が旺盛なため、現在では全国各地に帰化して、山野、野原、路傍などさまざまな場所に自生しています。

 

ムラサキツメクサの種まき

種まきの適期は3月〜4月と9月〜10月頃で、発芽温度は20℃〜25℃です。用土は赤玉土と腐葉土を混ぜたものを使い、元肥として緩効性化成肥料を少なめに混ぜて、平らに均しましょう。

種をまいたら1cm〜2cm程の厚さに覆土して、水やりをして、乾燥させないように管理しましょう。発芽日数は7日〜10日程です。

 

ムラサキツメクサの苗植え

苗植えの適期は4月〜5月と9月〜10月頃です。日当たりの良い場所を好みますが、真夏の暑さに弱いので、半日陰などで管理しましょう。用土は市販の花の培養土か、赤玉土に腐葉土を混ぜたものを使いましょう。

 

ムラサキツメクサの水やり・肥料

地植えの場合は、根付いてからは降雨で問題ありませんが、乾燥しているようなら水やりをしましょう。鉢植えの場合は、土が乾いたら水やりをしましょう。特に生育期の3月〜5月は水を欲しがります。また、夏の高温多湿には弱いので、水を控えましょう。

シロツメクサはマメ科植物で、根に窒素を吸収する菌が住んでいて、肥料がなくても育ちます。鉢植えの場合は、生育期に元気がない時に限り、液体肥料を2週間に1回程度与えましょう。

 

ムラサキツメクサの害虫や病気

害虫はアザミウマやハダニ、アブラムシなどが発生することがあります。食害されると景観価値が下がってしまい、株が弱ってしまうので、見つけたら取り除き、早めに薬剤散布で防除しましょう。

病気は、さび病があります。カビの菌糸が原因で発生する病気で、感染した部分が白色や褐色に変色するのが特徴です。病気にかかると、葉の光合成が妨げられてしまいます。病気に感染した部分は治せないため、他の部分へ感染してしまうため、早めに切り取って処分しましょう。

 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

ムラサキツメクサの誕生花・花言葉

ムラサキツメクサの花

ムラサキツメクサは「4月7日」「4月18日」「5月24日」「5月29日」の誕生花です。

ムラサキツメクサの花言葉は「勤勉」「実直」「豊かな愛」「善良で陽気」などがあります。

 

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ムラサキツメクサのまとめ

白花のムラサキツメクサ

ムラサキツメクサはいかがでしたか?
ムラサキツメクサは球形に付くピンク色の花が可愛らしく、群生した姿も美しいため、お庭のグラウンドカバーなどに用いられます。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非ムラサキツメクサを育ててみてはいかがでしょう!
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