造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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ニオイヒバとは
植物名 ニオイヒバ
学 名 Thuja occidentalis
和 名 匂檜葉
別 名 ニオイネズコ
英 名 Northern White Cedar
科 名 ヒノキ科
属 名 クロベ属
ニオイヒバの特徴
ニオイヒバは樹高5m〜15m程になるヒノキ科の常緑針葉高木です。日本では4月〜5月頃に開花します。
ニオイヒバの樹皮は赤褐色で、樹齢を重ねると縦に裂けて薄く剥がれます。枝は水平に伸びて円錐形の樹形になります。
ニオイヒバの花は雌雄同株で、薄紅色の小さな花が枝の先に付きます。
ニオイヒバの葉は十字対生し、扁平な鱗片状の卵形で鋭く尖り、青緑色になり、葉肉には精油を含み、葉を揉むと芳香があります。
ニオイヒバの果実は球果で、長さ1cm程の楕円形になり、秋頃に褐色に熟します。果鱗は4～5対で、そのうち2～3対に種子が2個ずつあり、種子は褐色で翼があります。
ニオイヒバの名前
ニオイヒバという名前は、葉を揉むと「レモン（檸檬）」のような柑橘系の爽やかな香りがあることから名付けられました。また、「ヒバ」という名前の樹木はありませんが、「ヒノキ（檜）」「サワラ（椹）」「アスナロ（翌檜）」「ヒノキアスナロ（檜翌檜）」などを「ヒバ」と呼ぶことがあります。
ニオイヒバの利用
ニオイヒバの材は、軽くて光沢美があり、良い香りもあることから、建築材、船舶材、器具材などに利用されています。また、葉っぱから精油を抽出し、薬用にも使われています。
ニオイヒバの品種
本種ニオイヒバには数多くの園芸品種があり、強健で育てやすく、樹形がとても美しいと言われる「エメラルド」や、日本生まれの品種で、あまり大きくならず、オレンジ色の球果を付ける「グリーンコーン」、黄金色の葉がとても美しい「ヨーロッパゴールド」や「イエローリボン」、ほかにも矮性種や樹形が球形になるもの、斑入り品種など、庭木として人気の樹木です。
ニオイヒバの詳細情報
| 園芸分類 | 庭木 |
| 性質 | 常緑針葉高木 |
| 開花時期 | 4月〜5月 |
| 花色 | 薄紅色 |
| 栽培難易度 | |
| 耐寒性 | 強い |
| 耐暑性 | 強い |
| 耐陰性 | やや弱い |
ニオイヒバの詳しい育て方
ニオイヒバは北米東部の原産で、日本には明治時代に渡来したと言われています。生育しやすい品種が多く、比較的安価に流通しているため、公園樹や庭園樹、生垣などに植栽されています。
ニオイヒバの苗植え
ポットなどで生産されている幼苗は、真夏を除いていつでも植え付け可能です。ニオイヒバは日陰にも耐えますが、下枝が枯れたり葉の色が変色しやすいため、日当たりの良い場所に植栽しましょう。
用土は庭土に腐葉土か堆肥を混ぜて、植え穴は根鉢の2倍程の穴を掘って、植え付けたら、たっぷりと水やりをしましょう。鉢植えの場合は根鉢より一回り大きな鉢を用意しましょう。
ニオイヒバの水やり・肥料
鉢植えや、庭植えでも植えつけてから2年未満の株は、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えましょう。庭植えで、植えつけてから2年以上経つ株は降雨だけで問題ありません。また、夏の暑い時期は乾燥しやすいので、たっぷりと水やりをしましょう。
肥料は、庭植えの場合は2月に油かすを与えましょう。鉢植えの場合は、3月に緩効性化成肥料を与えましょう。また、元気がないようなら10月頃に同様の肥料を与えましょう。
ニオイヒバの害虫や病気
害虫はハダニ、ミノガ、コガネムシなどが発生することがあります。害虫に食害されると株が弱ってしまったり、観賞価値が下がってしまうため、見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。
ニオイヒバは病気の心配は特にありません。
ニオイヒバの剪定
ニオイヒバは放任しても樹形がある程度自然に整います。円錐形の自然樹形も美しいですが、刈り込んで生垣にもできます。大きくしたくない場合は、芯止めをしましょう。
剪定をする場合は3月と11月頃が適期です。刈り込んでもすぐに葉がモコモコになるため、年2回程度剪定してあげると綺麗な状態を維持できます。また、葉をハサミで切ると切り口が茶色く変色して見栄えが悪くなるため、手で揉んであげましょう。
ニオイヒバの誕生木・誕生花・花言葉
ニオイヒバは「12月20日」の誕生木です。
ニオイヒバは「1月11日」の誕生花です。
ニオイヒバの花言葉は「堅い友情」です。
ニオイヒバのアーティフィシャルグリーン
アーティフィシャルグリーンとは、天然素材を使って、本物そっくりに作られた植木や花、観葉植物のことです。
本物の樹木とは違い、アーティフィシャルグリーンだけの魅力やメリットがたくさんあります。
こんなメリットが！
- 樹木の種類や大きさ、樹形、鉢などお好みのオーダーメイドが可能です。
- 落ち葉や害虫、病気の心配もなく、お部屋を汚しません。
- 日光に当てなくても枯れないので、置き場所を選びません。
- 天然の樹木と違い、枯れる心配がなく水やりや剪定など、お手入れの手間がありません。
- 光触媒加工を施すと、目に見えないウイルス・雑菌・悪臭・カビ菌などを分解して、空間をキレイにする効果もあります。
ホームセンターなどで販売している造花やアーティフィシャルは、どうしても偽物とわかってしまい、観賞価値がありません。
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ニオイヒバのまとめ
ニオイヒバは円錐形の自然樹形が美しく、柔らかい葉と爽やかな香りを持つ針葉樹です。園芸品種もたくさんあり、庭木や生垣として人気の樹木です。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非ニオイヒバを育ててみてはいかがでしょう！