造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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オオイタビとは
植物名 オオイタビ
学 名 Ficus pumila
和 名 大崖石榴
別 名 フィカス・プミラ
英 名 Creeping fig
科 名 クワ科
属 名 イチジク属
オオイタビの特徴
オオイタビは茎から出る気根で固着しながら木や岩に這い登るクワ科のつる性常緑低木です。日本では5月〜7月頃が開花時期です。
オオイタビのつるはよく分岐して、枝葉を傷つけると乳白色の液が出て、ベトベトします。
オオイタビの葉は互生する単葉で、幼葉は長さ3cm程の3角状卵形です。成葉は長さ5cm~10cm程の楕円形で、厚みと光沢があり、縁は全縁です。葉柄にははじめ伏した短毛が密に生えますが、のちに無毛となります。また、家庭用の鉢植え栽培では成葉は生じませんが、暖地の庭植えでは成葉が生じます。
オオイタビの花は雌雄異株で、葉腋に「イチジク(無花果)」と同じような「花のう」と呼ばれる、径2cm〜3cm程の球形の果実のようなものが付き、その中に花を咲かせますので、花は見えません。
オオイタビの花のうは、果実(果のう)になります。径4cm〜5cm程の球形で、熟すと黒紫色になります。雌株の果実は甘みがあり、生食できます。
オオイタビの名前
オオイタビという名前は、「イタビカズラ」より大きな果実ができることから名付けられました。イタビとは同属の植物「イヌビワ(犬枇杷)」のことで、カズラとはつる性植物のことを指します。
オオイタビの幼苗は、観葉植物としても人気があり、学名から「フィカス・プミラ」という名前で流通しています。斑入り葉などの園芸品種もあります。
オオイタビの詳細情報
園芸分類 | 庭木・観葉植物 |
性質 | つる性常緑低木 |
開花時期 | 5月〜7月 |
花色 | 花のうの中に咲くため見えません |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | やや弱い |
オオイタビの詳しい育て方
オオイタビは日本、中国、台湾の原産で、国内では関東地方以西の本州、四国、九州、沖縄県に分布します。主に海岸近くの暖地などに自生しています。暑さや乾燥に強く、丈夫な性質を持つため、石垣やコンクリート壁面の緑化などに使われたり、観葉植物としても栽培されています。
オオイタビの植え付け
苗の植え付けは5月〜7月頃が適期です。日当たりの良い場所を好みます。日が当たると葉っぱの色艶も良くなり、どんどん成長します。日当たりが悪いと、つるが間延びしてしまいます。
ただし、夏場の強い直射日光に当たると葉焼けを起こしてしまうため、夏場は半日陰で管理しましょう。また、冬は霜に当たると傷んでしまうため、室内の日の当たる窓辺に移動させましょう。
用土はあまり選びませんので、市販の花の培養土や、観葉植物用の培養土を使って植え付けて、たっぷりと水やりをしましょう。
オオイタビの水やり・肥料
春〜秋の生育期は水を欲しがりますので、水をしっかりと水やりをしましょう。土の表面が乾いたら鉢底から染み出すくらいに水を与えましょう。この時期は水が切れるとあっという間に弱ってしまいます。
冬の時期は水を吸い上げる力が弱いため、乾燥気味に管理しましょう。水を与え過ぎると根腐れを起こしてしまいます。また、室内で管理していると葉っぱの水分がなくなってしまうため、霧吹きで葉水を与えましょう。
肥料は生育期に、1ヶ月に1回、液体肥料を与えましょう。冬の時期は肥料は必要ありません。
オオイタビの害虫や病気
害虫はカイガラムシやアブラムシ、ハダニなどが発生することがあります。食害により株が弱ってしまうので、見つけたらすぐに取り除き、薬剤散布で防除しましょう。
病気はすす病があります。害虫の排泄物が原因で、病気になり葉が黒い粉で覆われてしまい、光合成ができなくなり株が弱ってしまいます。見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。
オオイタビのお手入れ
枯れた葉はこまめに摘み取りましょう。また、伸び過ぎたつるは、適宣切り戻して整えましょう。
鉢の底から根が出ているようなら植え替えをしましょう。2年〜3年に1回を目安に行いましょう。植え替えをする際は、一回り大きな鉢を用意しましょう。
直射日光や水切れ、葉っぱの水分がなくなってしまうなどが原因で、葉っぱがパリパリになってしまいます。そうなると復活しませんので、元気な茎の部分を使って挿し木でリセットするか、新しい苗を購入したほうが良いかもしれません。
オオイタビの誕生花・花言葉
オオイタビは「11月6日」「12月16日」の誕生花です。
オオイタビの花言葉は「知識」「あなたは私を元気づける」です。
オオイタビのアーティフィシャルグリーン
アーティフィシャルグリーンとは、天然素材を使って、本物そっくりに作られた植木や花、観葉植物のことです。
本物の樹木とは違い、アーティフィシャルグリーンだけの魅力やメリットがたくさんあります。
こんなメリットが!
- 樹木の種類や大きさ、樹形、鉢などお好みのオーダーメイドが可能です。
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- 天然の樹木と違い、枯れる心配がなく水やりや剪定など、お手入れの手間がありません。
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オオイタビのまとめ
オオイタビは、「花のう」という見えない花を付ける壁面緑化などにも使われるつる性植物です。幼苗は観葉植物としても人気があります。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非オオイタビを育ててみてはいかがでしょう!