造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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オヤマボクチとは
植物名 オヤマボクチ
学 名 Synurus pungens
和 名 雄山火口
別 名 ヤマゴボウ
英 名 Synurus pungens
科 名 キク科
属 名 ヤマボクチ属
オヤマボクチの特徴
オヤマボクチは草丈1m〜1.5m程になるキク科の多年草です。日本では9月〜11月頃に開花します。
オヤマボクチは茎が直立して、くも毛が生えて、紫色を帯び、上部で枝分かれします。
オヤマボクチの花は茎の上部に径3cm〜5cm程の頭花を付け、下向きに開きます。頭花はすべて紫褐色の筒状花のみからなり、総包は丸い鐘形になり、総包片は狭披針形で、堅くて尖り、外片は開出します。
オヤマボクチの根出葉は、長さ25cm〜35cm程の卵形で、開花時には枯れてしまいます。茎葉は互生する単葉で、長さ15cm～35cm程の卵状楕円形になります。葉の裏面には白い綿毛が密生し、縁には鋸歯（きょし）があります。
オヤマボクチの果実は痩果で、長さ6mm程になり、細かい褐色の冠毛が生えます。
オヤマボクチの名前
オヤマボクチという名前は、茸毛（葉の裏に生える繊維）が火起こし時の火口（ほくち）として用いられたことから名付けられました。また、山菜や漬物として「ヤマゴボウ」と称されることもあります。
オヤマボクチの利用
オヤマボクチは漬物などで食べられるほか、氷餅の副原料として利用されることもあります。また、長野県飯山市の富倉そばでは、茸毛をつなぎに使ったり、「ヨモギ（蓬）」の代わりにオヤマボクチの葉を用いることもあり、新潟県の笹団子や山梨県と東京都檜原村の草餅で利用されています。
オヤマボクチの詳細情報
| 園芸分類 | 草花 |
| 性質 | 多年草 |
| 開花時期 | 9月〜11月 |
| 花色 | 紫褐色 |
| 栽培難易度 | |
| 耐寒性 | 普通 |
| 耐暑性 | 普通 |
| 耐陰性 | やや弱い |
オヤマボクチの詳しい育て方
オヤマボクチは日本原産の固有種で、北海道、本州東部、四国、九州に分布しています。主に山地の日当りの良いやや乾いた草原などに自生しています。
オヤマボクチは地域特産品として利用されていますが、野生株の採集だけでは需要量を賄いきれないため、長野県や新潟県などでは栽培も行われています。
オヤマボクチの苗植え
苗植えの適期は2月〜3月頃です。日当たりの良い場所を好みます。用土は水はけの良い土を好むため、赤玉土に鹿沼土を混ぜて植え付けたら、たっぷりと水やりをしましょう。
オヤマボクチの水やり・肥料
庭植えの場合は、降雨だけで問題ありません。鉢植えの場合は、土が乾いたら水やりをしましょう。
肥料は春と秋頃に、緩効性化成肥料を置き肥してあげましょう。
オヤマボクチの害虫や病気
オヤマボクチは病害虫の心配は特にありません
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オヤマボクチのまとめ
オヤマボクチは、火起こし時の火口に用いられたほか、漬物や蕎麦のつなぎに使われたり、ヨモギの代わりに餅の原料などに用いられています。
育てるのは比較的簡単なので、みなさんも是非オヤマボクチを育ててみてはいかがでしょう！