造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
この記事の監修者
トマトとは
植物名 トマト
学 名 Solanum lycopersicum
和 名 トマト
別 名 唐柿(とうし)/ 赤茄子(あかなす)/ 蕃茄(ばんか)/ 小金瓜(こがねうり)/ 珊瑚樹茄子(さんごじゅなす)
英 名 Tomato
科 名 ナス科
属 名 ナス属
トマトの特徴
トマトは草丈3m程になるナス科の多年草です。世界中で栽培され、よく食べられている栄養豊富な緑黄色野菜の一つです。
トマトの花は6月〜8月頃に開花します。花は葉脈に出る集散花序に数個〜10個程付きます。花は黄色で径2cm〜3cm程で、花冠は5つに深く裂けます。
トマトの葉は互生する羽状複葉で、長さ15cm〜45cm程で、軟毛があります。小葉は5個〜9個あり、長さ7cm〜9cm程で、小葉の縁はシワがあったり、巻いています。
トマトの果実は液果で、径5cm〜10cm程の扁球形で、緑〜赤く熟すのが一般的ですが、品種によって形が異なり、色も緑色、赤色、ピンク色、黄色、オレンジ色、白色、黒色、縞模様などさまざまな種類があります。
美味しいトマトの食べ方と見分け方
トマトは日本では、果実を丸かじりや、サラダ、ジュースなど生のまま食べたり、さまざまな料理に使われる食材ですが、海外では加熱して食べるのが一般的で、生食はほとんどしません。
海外では、メキシコ料理のサルサ、イタリア料理のピザや、パスタ用ソース、インドのカレー、中国では炒め物やスープ、ヨーロッパではシチューなど、世界各地でさまざまな料理に欠かせない野菜です。
一口にトマトと言っても、さまざまな品種があり、生食に適した品種や加熱に適した品種などがあります。品種によって酸味、甘みの度合いがかなり異なり、大きさ、皮の硬さ、水分量なども異なるので、料理方法に適したものを選ぶ必要があります。
美味しいトマトの見分け方として、ヘタが鮮やかな緑色で、張りがあるものが新鮮なトマトです。味や栄養価の高いトマトは、果実の皮全体につや張りがあり、手に持ったときに重くてヘタのそばまで赤いものを選びましょう。
また、果実の先端から放射状に入る筋は、種が入っている子質と同じ数だけあり、筋の数が多いほど甘味があり、味も良いと言われています。果実が緑色がかった未熟なトマトでも、常温で追熟させる事で少しは美味しくなります。
トマトは実は有毒植物?
トマトにはトマチン(アルカロイド配糖体)という毒成分が茎や葉に存在します。果実にも微量ながら存在し、一度に数十個食べると腹痛を発生させることがありますが、一度に数個程度なら食べても問題はありません。
世界一のトマト祭り
スペインのバレンシア州の街、ブニョールで毎年8月の最終水曜日に行われる収穫祭「ラ・トマティーナ」という有名なお祭りがあります。
人口約1万人足らずの小さな町に、世界中から数万人の人が集まり、100t以上の熟したトマトをみんなでぶつけ合います。近年は参加者が増えすぎたため、チケット制が導入されています。
トマトのコンパニオンプランツ
トマトと一緒に作物などを植えることで、害虫被害を減らしたり、風味を増したりといった良い効果を生み出すコンパニオンプランツとしても利用されています。
【失敗しない】コンパニオンプランツの効果と始め方をわかりやすく解説
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トマトの詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
性質 | 多年草 |
開花時期 | 6月〜8月 |
花色 | 黄色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 普通 |
トマトの詳しい育て方
トマトはペルー、エクアドル原産で、日本には17世紀頃に渡来しました。世界中には10000種以上の品種があり、日本には200種以上が栽培されています。
国内では熊本県や北海道、茨城県、愛知県などで栽培が盛んに行われています。また、夏野菜として知られるトマトですが、旬は春と秋になります。
トマトの苗植え
苗植えの適期は4月〜5月頃です。日当たりが良く風通しの良い場所を好みます。日光を好みますが、日中に30℃以上になると株が弱ってきます。
プランター栽培の用土は「野菜の培養土」を使用しましょう。畑栽培の用土は、定植2週間前に苦土石灰を混ぜて耕し、1週間前に堆肥と元肥を施して再度耕しましょう。
植付けは、本葉が8枚〜9枚出て、1番花が咲き始めた頃が定植の適期です。植え付ける株と株との間隔が狭いと日光が十分に当たらず、実が付きづらくなるので、50cm以上離して植え付けて、たっぷり水やりをしましょう。
・植え付ける前に、ポットを水に浸けて吸水させておき、根鉢を崩さないように植え付けましょう。
・また、トマトは花が全て同じ側に付くため、花房を通路側に向けて植えると収穫作業がしやすくなります。
プランターで育てる場合は、10号以上の大鉢に1苗が目安です。また、トマトの苗は茎が細く倒れやすいため、支柱を立てて支えてあげましょう。
トマトの水やり・肥料
植付けから根がしっかり根付くまではしっかり水やりをしましょう。その後は乾燥気味に管理します。また、雨に濡れると果実が割れたり、余分に水分を吸収してしまうので、雨に当たらないようにビニールで屋根を張るか、プランターを軒下に移動しましょう。
・収穫期の水やりを控えめにすることで、果実が甘くなります。
また、畑で栽培する場合は、土の乾燥を防ぎ、泥はねなどから病害虫を防ぐため、株元や畝の肩に稲わらやビニールなどを敷いてマルチングしましょう。
肥料は開花後、実が付き始めた頃に与えましょう。栽培期間は肥料切れをしないようにしましょう。肥料は窒素が多すぎると、茎葉ばかり伸びて実が付きにくくなるので、実付きを良くするためにリン酸が多い肥料を与えましょう。
トマトの支柱立て
トマトは実の重さで茎が折れてしまうので、支柱が必要です。植えるのが1列なら直立式、2列なら合掌式がおすすめです。プランターなら長さ1.5m以上の1本支柱を立てましょう。
トマトの脇芽摘み
トマトは株の成長に合わせ脇芽が次々と出てきます。脇芽摘みをしないと茎葉が茂りすぎて花芽が付きにくくなり、風通しも悪くなるため、葉の付け根から出てきた脇芽は早めに全て摘み取りましょう。ハサミで切ると樹液を介して病気に感染することがあるので、晴れた日に手で摘み取りましょう。
トマトの摘果
トマトは1個1個の果実を大きく育てるために、小さい果実や形の悪い果実を摘み取り、1房に付く果実の数を4個〜5個にしましょう。
トマトの摘芯
支柱の先端に届くくらいまで成長したら、茎の先端を摘み取りましょう。この時、一番上の花房より上に出ている本葉を2〜3枚残しておきましょう。
また、摘芯と一緒に、第一果房より下の葉を全て取り除くと風通しが良く、病気予防にもなります。
トマトの収穫
トマトは開花後50日~60日程で収穫できます。収穫は霜が降りて枯れるまでできます。果実は萼が反り返り、ヘタの近くまで赤く熟したら収穫します。ヘタのすぐ上を指で折るか、ハサミで切り取りましょう。また、収穫は晴れた日の早朝〜午前中に行いましょう。
トマトの害虫や病気
害虫はタバココナジラミ、オオタバコガ、アブラムシ、ハダニ、ハモグリバエ、カメムシなどさまざまな害虫が発生します。葉や蕾、果実を食害したり吸汁して株を弱らせます。見つけたらすぐに取り除き、薬剤を散布して駆除しましょう。
病気は黄化葉巻病や尻腐れ病、うどんこ病、灰色かび病、炭疽病などがあります。病状が進むと株全体に広がりますので、見つけたらすぐに取り除き、殺菌剤などで防除しましょう。
・梅雨の過湿期、夏の高温期などにかかりやすいため、梅雨時期は雨が当たらないようにしてあげたり、風通しを良くしましょう。
トマトの誕生花・花言葉
トマトは「7月26日」の誕生花です。
トマトの花言葉は「感謝」「完成美」です。
お花のある生活
新鮮なお花を毎月決まったお日にちに、ご自宅までお届けしますので、いつもキレイなお花がご自宅で楽しめます。
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どんなお花が届くのか、箱を開けるまでのお楽しみ!定番のお花はもちろん、ご自身では普段あまり選ばないお花や、フラワーショップにはあまり入荷しない珍しいお花など、新しいお花との出会いを楽しみましょう。実際に届くお花や、定期便の魅力などをご紹介した下のページもぜひ見てみてください。
トマトのまとめ
トマトは栄養が豊富で美味しく、サラダから煮込み料理、トマトソース、ジュース、スイーツなどさまざまな料理に使える便利な食材です。
慣れてしまえば育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非トマトを育ててみてはいかがでしょう!