造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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ヤマオダマキとは
植物名 ヤマオダマキ
学 名 Aquilegia buergeriana
和 名 山苧環
英 名 Columbine
科 名 キンポウゲ科
属 名 オダマキ属
ヤマオダマキの特徴
ヤマオダマキは草丈30cm〜60cm程になるキンポウゲ科の多年草です。日本では6月〜8月頃に開花します。
ヤマオダマキの花は、茎先に1個ずつ下向きに咲かせます。花は径3cm〜4cm程で、紫褐色の萼片が5枚あり、花弁状に目立ちます。内側には黄色い5枚の花弁があり、長さ1cm〜3cm程の筒状で、基部は紫褐色で次第に狭まって長い距になり、萼片の間から後ろへ突き出します。距の中には蜜が溜まっています。
ヤマオダマキの葉は根出葉と茎葉の2種類があり、根出葉は２回3出複葉で、小葉は長さ3cm〜4cm程の扇形になり、2〜3中裂して、裂片がさらに2～3浅裂します。茎葉は無柄で、1回3出複葉です。
ヤマオダマキの果実は袋果で、長さ1cm〜2cm程の5個の集合果になります。果実は直立し、腺質の短毛が密に生え、熟すと先端が5裂します。中には光沢のある黒色の種子が多数あります。
ヤマオダマキの名前
ヤマオダマキという名前は、「苧環（おだまき）」とは、カラムシ（苧）やアサ（麻）などの繊維を巻いた管のことで、距が伸びた花の様子が似ていることと、山に生えていることから名付けられました。
ヤマオダマキ近縁種
ヤマオダマキの近縁種に、黄色い花が咲く「キバナノヤマオダマキ」や、高山植物として深山に自生している「ミヤマオダマキ」、距が内側に強く巻き込むものを変種として「オオヤマオダマキ」などがあります。
ヤマオダマキの詳細情報
| 園芸分類 | 草花 |
| 性質 | 多年草 |
| 開花時期 | 6月〜8月 |
| 花色 | 紫褐色・黄色 |
| 栽培難易度 | |
| 耐寒性 | 普通 |
| 耐暑性 | 普通 |
| 耐陰性 | 普通 |
ヤマオダマキの詳しい育て方
ヤマオダマキは日本原産の固有種で、北海道、本州、四国、九州に分布しています。主に温帯から亜寒帯の山地の道ばたの草地や林縁などに自生しています。
ヤマオダマキの植え付け
苗の植え付けは3月と、9月頃が適期です。日当たりが良く、風通しの良い場所を好みますが、強い直射日光に当たると株が弱ってしまうため、夏は木陰などに移動するか、遮光しましょう。
用土は、山野草の土を使いましょう。鉢は深めのものを選んで、植え付けたらたっぷりと水やりをしましょう。庭植えと鉢植え、どちらも2〜3年に1度植え替えや株分けをした方が良いでしょう。
ヤマオダマキの水やり・肥料
極端な乾燥や過湿は苦手なため、土が乾燥したら水やりをしましょう。冬の時期は、土が乾燥して2〜3日経ってから水やりをしましょう。
肥料は、生育期の4月〜6月と、開花後のお礼肥として9月〜10月頃に、液体肥料を1〜2週間に1回程度与えましょう。
ヤマオダマキの害虫や病気
害虫はヨトウムシ、ナメクジ、アブラムシ、ハダニなどが発生することがあります。食害されると株が弱ってしまうので、見つけたらすぐに取り除き、薬剤散布で防除しましょう。
病気はうどんこ病があります。葉に粉をまぶしたように白くなる病気で、はじめはポツポツと白く粉をふいているように見えますが、悪化すると葉の全体が真っ白になり、葉にカビが生えたようになってしまいます。見つけたら早めに葉を取り除き、殺菌剤を散布して被害を食い止めましょう。
ヤマオダマキの冬越
ヤマオダマキは、冬の寒さで地上部が枯れてしまいますが根は生きています。春になればまた新芽が出て来ます。ただし、寒くて地面が凍るようであれば、根まで枯死してしまいますので、凍結する地域は株の周囲に腐葉土やワラで、マルチングして凍結を防ぎましょう。
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ヤマオダマキのまとめ
ヤマオダマキは夏になると、長い距が萼片の間から後ろへ突き出しす変わった形の花を咲かせる山野草です。園芸品種もあり、ガーデニングにも人気があります。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非ヤマオダマキを育ててみてはいかがでしょう！