造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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ミブナとは
植物名 ミブナ
学 名 Brassica rapa var. laciniifolia
和 名 壬生菜
別 名 丸葉水菜(マルバミズナ)
英 名 Mibuna
科 名 アブラナ科
属 名 アブラナ属
ミブナの特徴
ミブナは草丈15cm〜40cm程になるアブラナ科の一年草または二年草です。日本では漬け菜として利用される野菜の一つです。
ミブナは根はあまり肥大せず、細い根葉を多数生じます。葉は狭長楕円形で欠刻がなく全縁になり、分けつが旺盛で、葉茎の基部は茎を抱きます。
ミブナの花は3月〜4月頃が開花期で、花は総状花序に付き、黄色で径1cm程の4枚の花弁は十字花ではなく、2枚ずつが近寄り矩形に近い形になります。
ミブナの名前
ミブナという名前は、「ミズナ(水菜)」の自然交雑によって生まれた品種で、京都市中央区にある壬生寺周辺で誕生し、栽培されたことから名付けられたと言われています。
本種はミズナが変異したと言われていますが、ミズナの特徴であるギザギザの細かい葉とは異なり、本種は葉に切れ込みがなく、先端が丸い形をしていて、香りと風味があります。そのため、「丸葉水菜(マルバミズナ)」とも呼ばれています。
ミブナの食用
ミブナは、ミズナのようなシャキシャキした歯触り感はなく、ほとんどが漬物用として利用されています。京都府特産の千枚漬けに青味として利用され、京都のおばんざいの食材として、煮浸し、煮物、雑煮、鍋物にも使われています。
ミブナの詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
性質 | 一年草・二年草 |
開花時期 | 3月〜4月 |
花色 | 黄色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | やや弱い |
耐陰性 | やや弱い |
ミブナの詳しい育て方
ミブナは日本の原産で、京都府で誕生し、古くから栽培されている京野菜及び京都の伝統野菜の一つです。現在も京都府南丹市で栽培され、12月〜翌3月頃の寒い季節が美味しい旬の時期です。
ミブナの種まき
ミブナの種まきは8月〜10月頃が適期で、発芽適温は20℃〜25℃です。また、発芽日数は3日〜5日程です。
種まきは畑に直播きしましょう。種まきの2週間前に、苦土石灰を混ぜながらよく耕しましょう。1週間前にたい肥と元肥を施し、再びよく耕しましょう。また、連作は避けるため、同じ畑では1〜2年は空けるようにしましょう。
種をまく際は、サラダなどの生食用に小株採りをする場合は、条間20cmでまき溝をつけ、1cm〜2cm間隔で条播きにしましょう。鍋物や漬け物用に大株採りにする場合は、株間30cm〜40cmで1箇所に3〜4粒を点蒔きにしましょう。種をまいたら軽く覆土をして鎮圧し、たっぷりと水やりをして、乾燥させないように管理しましょう。
ミブナの間引き
苗が小さいうちは害虫が付きやすいため、種まき直後か、発芽してすぐに防虫ネットや寒冷紗を掛けて対策しましょう。
小株採りで条播きにした場合は、数回間引いて、本葉が3〜4枚の頃に株間を5cm程に間引きましょう。大株採りで点蒔きにした場合は、本葉1〜2枚の頃に2株を残して間引き、本葉が4〜6枚の頃になったら1株になるように間引きましょう。大株にする場合は、株間を15cm以上あけるようにしましょう。
ミブナの水やり・肥料
ミブナは水管理が重要で、種まき後20~30日程は水分を切らさないように注意しましょう。その後は降雨だけで問題ありませんが、極端に乾燥するようなら水やりをしましょう。
肥料は、苗植えから30日程経ち、草丈が10cm以上になったら野菜用の肥料を与えましょう。また、追肥と同時に中耕と土寄せをしておきましょう。さらに、草丈が20cm以上になったら同じ肥料を追肥して、中耕と土寄せを行いましょう。
ミブナの害虫や病気
害虫はアオムシ、コナガ、ヨトウムシ、アブラムシなどが発生することがあります。食害されると味が落ちたり、株が弱ってしまうため、見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。また、防虫ネットをトンネル状にかけると被害を抑えることができます。ネットをかける時は、土との間にすき間ができないようにしましょう。
病気は軟腐病、根こぶ病、白さび病、立枯病などがあります。軟腐病は結球間近になって、茎の地際から腐り始めて悪臭を放ちます。軟腐病や根こぶ病は連作をしないようにして、畝を高くして水はけをよくすることで、ある程度防ぐことができます。また、予防として薬剤散布で防除しましょう。
ミブナの収穫
小株採りなら草丈15cm以上、大株採りなら草丈30cm以上が収穫の目安です収穫目安は草丈が15cm以上ですが、間引き菜から利用できるので、大きさにこだわらず、使いたい時に随時収穫するのが良いでしょう。
収穫は、株元を持って根ごと引き抜くか、根の付け根を刃物で切って収穫しましょう。その際、根部を畑に残すと、根こぶ病などの土壌病害の原因となるため、収穫したら根は処分しましょう。
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ミブナのまとめ
ミブナは、ミズナが変異した品種で、京都で誕生し、栽培されている京野菜及び京都の伝統野菜の一つです。葉はギザギザがなく、香りと風味があります。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非ミブナを育ててみてはいかがでしょう!