
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。

この記事の監修者

クリスマスローズとは

植物名 クリスマスローズ
学 名 Helleborus niger
和 名 寒芍薬(カンシャクヤク)
別 名 ヘレボルス
英 名 Christmas rose
科 名 キンポウゲ科
属 名 クリスマスローズ属(ヘレボルス属)
クリスマスローズの特徴

クリスマスローズは草丈が30cm程になるキンポウゲ科の常緑多年草です。日本では12月〜翌3月頃に開花し、花の少ない冬の庭を彩ります。
クリスマスローズの花は、少しうつむくように咲きます。5枚の花びらのように見える部分は「萼片(がくへん)」で、花が終わっても散らずに長く残るため、長い期間楽しめます。中央には多数の雄しべがあり、その周りにある小さな筒状のものが本当の花弁で、蜜を出す「蜜腺」に変化しています。花色は白、ピンク、赤、緑、紫、黄、黒に近い濃い色などさまざまで、一重咲きや八重咲き、斑点模様が入るものもあります。
クリスマスローズの葉は、株元から出る手のひら状の葉で、長さ15cm〜30cm程です。厚みのある革のような質感で、色は濃い緑色をしています。
クリスマスローズの果実は袋状で、熟すと裂けて種子を出します。種子にはアリが好む「エライオソーム」という付属物があり、アリに運ばれて散布されます。
・クリスマスローズは、種から育てると親と同じ花が咲くとは限らず、花色や花の形、模様が一株ごとに異なります。世界に一つだけの花に出会えることが、クリスマスローズの大きな魅力です。
クリスマスローズの名前の由来
「クリスマスローズ」という名前は、本来、クリスマスの頃に白い花を咲かせる「ヘレボルス・ニゲル」という種類を指す英名です。花の形がバラに似ていることから「ローズ」と呼ばれていますが、バラの仲間ではなく、キンポウゲ科の植物です。
日本では、春先の2月〜3月頃に咲く「ヘレボルス・オリエンタリス」やその交配種も、まとめて「クリスマスローズ」と呼んで販売されています。こちらは英語では、キリスト教の四旬節(レント)の頃に咲くことから「レンテンローズ」と呼ばれます。
和名の「寒芍薬(カンシャクヤク)」は、寒い時期に「シャクヤク(芍薬)」に似た花を咲かせることに由来します。
クリスマスローズの毒性
クリスマスローズは全草に毒があります。食べると嘔吐や腹痛、下痢などを起こし、量によっては重い中毒症状につながるおそれがあります。ペットや小さなお子さんが口にしないよう注意しましょう。
また、葉や茎を切ったときに出る汁に素手で触れると、皮膚がかぶれることがあります。古葉取りや花がら摘みなどのお手入れをするときは、必ず手袋をしましょう。
クリスマスローズの仲間と関連する植物
クリスマスローズは、「アネモネ」や「イチリンソウ」、「ニリンソウ」、「ユキワリソウ」と同じキンポウゲ科の植物です。
冬の鉢花では「シクラメン」、冬の庭を彩る植物では「ハボタン」も人気があります。
クリスマスローズの詳細情報
| 園芸分類 | 草花・切り花 |
| 性質 | 常緑多年草 |
| 開花時期 | 12月〜翌3月 |
| 花色 | 白色・ピンク色・紫色・他 |
| 栽培難易度 | |
| 耐寒性 | 強い |
| 耐暑性 | 弱い |
| 耐陰性 | 強い |
クリスマスローズの詳しい育て方

クリスマスローズはヨーロッパから西アジアにかけての地域が原産で、日本には自生していません。さまざまな交配種が作られて世界中で人気があり、日本でもガーデニングや切り花として広く親しまれています。
国営明石海峡公園の「クリスマスローズガーデン」や、大阪府立花の文化園など、たくさんのクリスマスローズを楽しめる名所もあります。
・クリスマスローズは、明るめの日陰から半日陰を好みます。真夏の直射日光が長時間当たる場所は避けましょう。冬の間は日が当たり、夏は木陰になる落葉樹の株元のような環境が最適です。
クリスマスローズの種まき
種まきは9月〜10月頃が適期です。クリスマスローズの種は、暑さと寒さの両方を経験してから発芽する性質があり、まいた年の冬から春に発芽します。その年に発芽しない場合は、翌年に発芽することもあります。
3号〜4号の鉢に、草花用の培養土や赤玉土にバーミキュライトを混ぜたものを入れ、種が重ならないようにまいて5mm〜1cm程の土をかぶせましょう。水やりは、種が流れないように優しく与えます。
発芽するまでは、土を乾かさないように管理しましょう。霜が降りる時期は、新聞紙などをかけて防寒すると安心です。発芽したら2週間に1回程度、薄めた液体肥料を与え、本葉が1枚〜2枚出たら1株ずつ鉢に植え替えましょう。
クリスマスローズの苗植え
苗の植え付けは9月〜12月頃が適期です。庭に植える場合は、冬は日が当たり、夏は日陰になる落葉樹の株元などが向いています。鉢植えの場合は、冬から春は日当たりの良い場所に置き、暑くなってきたら風通しの良い半日陰に移しましょう。
水はけの良い土を好むので、クリスマスローズ専用の土を使うか、赤玉土5、腐葉土3、鹿沼土1程度を混ぜた土を使い、植え付けたらたっぷりと水やりをしましょう。
クリスマスローズの水やり・肥料
クリスマスローズは過湿が苦手なので、土がしっかり乾いてから水をたっぷり与えましょう。庭植えの場合は、植え付け直後と夏の日照りが続くとき以外は、降雨で問題ありません。
肥料は、生育期が始まる10月頃から花が終わる春頃まで、薄めた液体肥料を10日に1回程度与えましょう。夏の休眠期に肥料が残っていると、根を傷めて株が弱る原因になるので、夏は肥料を与えないようにしましょう。
クリスマスローズの害虫や病気
害虫はアブラムシやハダニ、ヨトウムシが発生することがあります。葉や茎について養分を吸ったり、葉を食べたりして株を弱らせるので、見つけたら取り除き、数が多い場合は薬剤を散布して防除しましょう。
病気は灰色かび病があります。風通しが悪く湿気が多いと発生しやすいので、古葉取りや花がら摘みをこまめに行いましょう。病気の部分を見つけたら取り除き、殺菌剤を散布して対処しましょう。
クリスマスローズの古葉取り
11月〜12月頃に、前の年の古い葉を株元から切り取りましょう。古葉を取ると株元がすっきりとして、新しい芽や花茎に日が当たり、花もより美しく見えます。風通しが良くなるので、病気の予防にもなります。
古い葉は色が濃くて硬く、新しい芽は色が薄くて柔らかいので、新芽を傷つけないように見分けて切りましょう。クリスマスローズはウイルスなどの病気に弱いので、消毒した清潔なハサミを使います。
クリスマスローズの花がら摘み
花が色あせてきたら、花茎を付け根から切り取りましょう。クリスマスローズは種を作ると株が疲れてしまうので、種を採らない場合は早めに切り取ることで、株の体力を温存できます。種を採る場合でも、4月頃までには花茎を切り取りましょう。
クリスマスローズの誕生花・花言葉

クリスマスローズは「11月16日」「12月13日」「12月19日」「12月26日」の誕生花です。
クリスマスローズの花言葉は「慰め」「追憶」「中傷」「労り」「私の不安を和らげて」です。
クリスマスローズのまとめ

クリスマスローズは、花の少ない冬から春にかけて咲く可愛いお花です。種から育てると一株ごとに花色や模様が変わり、一期一会の出会いを楽しめます。
冬は日が当たり、夏は日陰になる場所を選べば、育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非クリスマスローズを育ててみてはいかがでしょう!




