造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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イチゴノキとは
植物名 イチゴノキ
学 名 Arbutus unedo
和 名 苺の木
別 名 ストロベリーツリー
英 名 Strawberry tree
科 名 ツツジ科
属 名 イチゴノキ属
イチゴノキの特徴
イチゴノキは樹高5m〜10m程、幹径80cm程になるツツジ科の常緑低木です。果実が「イチゴ(苺)」に似ていることから名付けられたと言われていますが、果物のイチゴとは全くの別種の植物です。
イチゴノキの花は11月〜12月頃が開花期で、花冠は径4mm〜6mm程の「アセビ(馬酔木)」に似た釣鐘形で、10個〜30個程の白や薄いピンク色の両性花を円錐花序に咲かせます。
イチゴノキの葉は互生する単葉で、幅2cm程、長さ5cm〜10cm程の先端が尖った長楕円形で、革質で表面は濃い緑色になり、縁には鋸歯(きょし)があります。
イチゴノキの果実は「イチゴ」よりも「ヤマモモ(山桃)」に似ています。直径1cm〜2cm程の球形で、表面が円錐形のこぶに覆われていて、時間とともに薄い緑から黄色〜オレンジ〜赤〜黒に変化します。開花翌年の12月頃に熟すので、花と果実を同時に見ることができる珍しい植物です。
イチゴノキの果実は生食できますが、味はほとんどないので、ジャムや果実酒などに加工して食べられたり、観賞用として楽しまれています。
イチゴノキの品種
イチゴノキは、ヨーロッパやアメリカの一部地域では庭木として植栽されていますが、日本でも園芸品種が一般的に流通するようになりました。
「ヒメイチゴノキ(姫苺の木)」は、矮性品種で樹高が2〜3m程と、背丈が高くならないのが特徴です。
「ベニバナイチゴノキ(紅花苺の木)」は、紅色の花を咲かせ、樹高もあまり高くならない品種です。
イチゴノキの詳細情報
園芸分類 | 庭木・果樹 |
性質 | 常緑低木 |
開花時期 | 11月〜12月 |
花色 | 白色・ピンク色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 普通 |
イチゴノキの詳しい育て方
イチゴノキは地中海沿岸からアイルランドまでのヨーロッパ原産で、アメリカの西海岸や一部地域では一般的な庭園樹として植栽されていて、日本では近年小型の園芸種を中心に、花や実を鑑賞する庭木として園芸店にも出回っています。
イチゴノキの置き場所
若い苗は寒さに弱い反面、成木ではマイナス15℃でも生育する耐寒性がありますが、寒風に当たると葉や芽が痛むことがあるので、風当たりの強くない場所を選びましょう。
イチゴノキはツツジ科植物では珍しく、アルカリ性土壌でも生育します。また、耐塩性があるため、海岸沿いでも栽培することができます。
イチゴノキの苗植え
苗植えは3月〜4月と9月〜10月頃が適期です。根鉢の表面を1/3程崩して、根鉢の大きさの2~3倍の直径と深さの植え穴を掘り、植え付けてたっぷり水やりをしましょう。
鉢植えの場合、用土は市販の花の培養土で大丈夫です。庭植えの場合は、腐葉土と元肥となる緩効性肥料を良く混ぜ込んで植付けましょう。
イチゴノキの水やり・肥料
根付くまでは表面が乾いたら水やりをしましょう。鉢植えは乾燥したらたっぷり水やりをし、庭植えの場合は降雨で問題ありませんが、真夏の乾燥する時期は水やりをして、極端に乾燥させないようにしましょう。
肥料は2月〜3月頃に寒肥として、油かすなどの有機質肥料を株元に施しましょう。
イチゴノキの害虫や病気
害虫はカイガラムシなどが発生することがあります。カイガラムシはさまざまな種類があり小さいので見逃してしまうこともあります。病気の原因にもなりますので、見つけたら取り除き、薬剤散布で駆除しましょう
病気はうどん粉病があります。葉に白いカビが繁殖し、うどん粉をまぶしたようになり、光合成を阻害します。近くの葉っぱへ感染していきますので、病気の葉は全て取り除き、殺菌剤を散布して被害を食い止めましょう。
イチゴノキの剪定
イチゴノキは放任しても自然と樹形が整うので、強い剪定は特に必要ありません。
剪定をする場合は、果実が落ちた後の2月~3月頃が適期で、枯れた枝や内側の邪魔な枝、徒長した枝を抜き取る程度で大丈夫です。
イチゴノキの誕生木・誕生花・花言葉
ヒメイチゴノキは「11月26日」の誕生木です。
イチゴノキは「12月23日」の誕生花です。
イチゴノキの花言葉は「節約」「後が楽しみ」「あなただけを愛します」です。
イチゴノキのアーティフィシャルグリーン
アーティフィシャルグリーンとは、天然素材を使って、本物そっくりに作られた植木や花、観葉植物のことです。
本物の樹木とは違い、アーティフィシャルグリーンだけの魅力やメリットがたくさんあります。
こんなメリットが!
- 樹木の種類や大きさ、樹形、鉢などお好みのオーダーメイドが可能です。
- 落ち葉や害虫、病気の心配もなく、お部屋を汚しません。
- 日光に当てなくても枯れないので、置き場所を選びません。
- 天然の樹木と違い、枯れる心配がなく水やりや剪定など、お手入れの手間がありません。
- 光触媒加工を施すと、目に見えないウイルス・雑菌・悪臭・カビ菌などを分解して、空間をキレイにする効果もあります。
ホームセンターなどで販売している造花やアーティフィシャルは、どうしても偽物とわかってしまい、観賞価値がありません。
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イチゴノキのまとめ
イチゴノキは「ヤマモモ」に似た果実が実り、「アセビ」のような可愛い花が咲く樹木です。また、果実と花が同時に見られるのも特徴です。
慣れてしまえば育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非イチゴノキを育ててみてはいかがでしょう!