造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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ヒヤシンスとは
植物名 ヒヤシンス
学 名 Hyacinthus orientalis
和 名 飛信子 / 風信子
別 名 下に記載
英 名 Hyacinth/ Common hyacinth
科 名 キジカクシ科
属 名 ヒヤシンス属
ヒヤシンスの特徴
ヒヤシンスは草丈15cm〜30cm程になるキジカクシ科の多年生球根植物です。日本では3月〜4月頃に開花します。
ヒヤシンスは地下に径3cm〜5cm程の卵円形の鱗茎があります。鱗茎は鱗片葉が層状になった層状鱗茎で、外側が薄い紙状の外皮に覆われています。
ヒヤシンスの花は葉の中心部から太い花茎を出し、多数の花を総状に付けます。花は径3cm〜4cm程の漏斗状で、花被は6裂し、先端が反り返ります。花には一重咲きや、八重咲きがあり、花色は白、黄、桃、赤、青、紫など豊富で、強い芳香があります。
ヒヤシンスの葉は根生して束生し、長さ15cm〜25cm程の広線形になります。葉は多肉質で、内面がへこみます。
ヒヤシンスの名前
ヒヤシンスという名前は、ギリシャ神話の美少年「ヒュアキントス」が語源と言われています。その後日本に渡来した際に、当て字で「飛信子」や「風信子」という漢字が当てられました。また、ヒヤシンスは「ヒアシンス」とも表記されます。江戸時代には「夜香蘭(ヤコウラン)」や、「錦百合(ニシキユリ)」とも呼ばれていました。
ヒヤシンスの歴史
ヒヤシンスは、1543年に世界最古の植物園「オルト・ボタニコ」で栽培されたのが始まりで、17世紀の「チューリップ」に続き、18世紀にはヒアシンスの栽培ブームが到来し、投機目的もあって高値で取引されました。
日本には江戸時代安政年間に渡来し、大正時代に入ってから一般的に栽培されるようになりました。かつては2,000種類以上の品種があったとされていますが、品種ごとの変化は大きくなく、現在一般に栽培されているのは50品種程です。
ヒヤシンスの詳細情報
園芸分類 | 球根植物・切り花 |
性質 | 多年草 |
開花時期 | 3月〜4月 |
花色 | 白色・青色・ピンク色・他 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
耐陰性 | 弱い |
ヒヤシンスの詳しい育て方
ヒヤシンスは地中海東部沿岸地域の原産で、日本へは江戸時代安政年間に渡来し、大正時代から観賞用として植栽され、花壇や鉢植え、水栽培などで楽しまれています。
ヒヤシンスの種類
ヒヤシンスには「ダッチ系」と「ローマン系」があります。単にヒヤシンスという場合は、ダッチ系を指すのが一般的で、水栽培に向いているのはこちらの種類です。
ダッチ系は、水栽培にも利用されています。こちらは、一本の茎にたくさんの花が付いてボリュームがあり豪華です。球根は自然に分球しにくく増えにくいタイプです。
ローマン系は、一本の茎に付く花の数は少ないですが、ひとつの球根から数本の花茎がでます。球根は自然分球しやすく、よく増えます。
ヒヤシンスの球根植え
球根の植え付けの適期は9月〜10月頃です。ヒヤシンスは日光を好みます。室内で観賞する場合でも出来るだけ明るい場所で管理しましょう。また、5℃以下の寒さに2ヶ月程当たらないと花芽が付かないため、花が咲くまでは戸外で寒さに当ててあげましょう。
鉢植えの場合は、5号鉢に1球が目安で、球根の頭が少し出るように浅く植え付けましょう。これは、できるだけ根が深くまで張れるようにするためです。庭植えの場合は、5cm〜10cm程の深さで、球根2個分程の株間を空けて植え付けましょう。
庭植えの場合は、ヒヤシンスは酸性の土壌を嫌いますので、苦土石灰を撒いて酸性を中和してから、腐葉土や堆肥を入れて、元肥として緩効性化成肥料を混ぜて植え付けましょう。鉢植えの場合は、市販の花の培養土を使って植え付けたらたっぷりと水やりをしましょう。
ヒヤシンスの水やり・肥料
庭植えの場合は降雨で問題ありません。鉢植えの場合は、9月〜4月頃までは、土が乾燥したらたっぷりと水やりをしましょう。
肥料は、植え付けの際に元肥として緩効性化成肥料を与え、芽が伸びてから花が終わるまでは、10日に1回程、液体肥料を与えましょう。
ヒヤシンスの害虫や病気
害虫は、アブラムシ、ナメクジなどが発生することがあります。食害されると観賞価値が下がったり、株が弱ってしまうため、見つけたら取り除き、薬剤を散布して防除しましょう。
病気は、軟腐病があります。細菌性の病気で球根に傷があるとそこから入り込み、発病すると球根が溶けるように腐ってしまいます。感染した株は抜き取って処分しましょう。
ヒヤシンスの花がら摘み
花が咲き終わったら花がらを手で摘み取りましょう。花がらを摘むのはタネができて球根を弱らせないためですので必ず行いましょう。花茎ごと切り取ると切り口から雑菌が入って腐ってしまうことがあるため、花がらだけを摘み取るようにしましょう。
ヒヤシンスの掘り上げ
葉っぱが枯れるまでは球根を太らせるために、しっかりと日光に当てましょう。5月〜6月頃に葉っぱが枯れたら休眠期に入っているため、球根を傷つけないように掘り上げましょう。ヒヤシンスの球根は過湿に弱く、植えたままだと夏に腐ってしまったり、病気になってしまいます。
掘り上げた球根は、雨の当たらない風通しの良い日陰で乾燥させ、完全に茎葉が枯れたら、全ての葉を取り除いて涼しい場所で植え付け時期まで保管しましょう。掘り上げは2〜3年に1回が目安です。
ヒヤシンスの誕生花・花言葉
ヒヤシンスは「1月7日」「2月7日」「3月4日」「4月11日」「12月11日」の誕生花です。
ヒヤシンスの花言葉は「遊び」「スポーツ」「ゲーム」です。
赤色のヒヤシンスの花言葉は「嫉妬」です。
白色のヒヤシンスの花言葉は「控えめな愛らしさ」です。
紫色のヒヤシンスの花言葉は「悲しみ」です。
青色のヒヤシンスの花言葉は「変わらぬ愛」です。
黄色のヒヤシンスの花言葉は「勝負」「あなたとなら幸せ」です。
ピンク色のヒヤシンスの花言葉は「淑やかな可愛らしさ」です。
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ヒヤシンスのまとめ
ヒヤシンスは、花が豪華で、花色も豊富にあり、花壇や鉢植え、水栽培など、古くから世界各地で観賞用として楽しまれている球根植物です。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非ヒヤシンスを育ててみてはいかがでしょう!