造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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コハコベとは
植物名 コハコベ
学 名 Stellaria media
和 名 小繁縷
別 名 下に記載
英 名 Common chickweed / Chickenwort
科 名 ナデシコ科
属 名 ハコベ属
コハコベの特徴
コハコベは草丈10cm〜20cm程になるナデシコ科の越年草です。日本では3月〜9月頃に開花します。
コハコベの茎は紫褐色を帯びて、基部からよく分枝して広がり、茎の中に一筋の維束管があり、表面の片側に短くて柔らかい毛が生えます。
コハコベの花は、茎先に集散花序を付けます。花は小さな白色の5弁花ですが、花弁が2つに深く裂けるため、10枚に見えます。雄しべは1〜7本あります。葯は黄色で、花柱は3個あり、萼片は腺毛が生えます。
コハコベの葉は対生する単葉で、長さ1cm〜2cm程の先端が尖った広卵形〜長卵形となります。下部の葉には葉柄がありますが、上部の葉には葉柄がありません。
コハコベの果実は卵形の蒴果で、熟すと花柄が上を向いて、6裂して種子を散布します。種子は径2mm程の腎円形で、尖った突起があります。
コハコベの名前
和名に関しては、Stellaria media (L.) Vill.とS. neglecta Weiheの二種に対応する和名が「ハコベとミドリハコベ」とするものと、「コハコベとミドリハコベ」とするものがあるなど、ハコベ類の分類には混乱が指摘されています。
本種コハコベは、「ハコベ」や「ハコベラ」と呼ばれ、昔から親しまれています。ただし、「ミドリハコベ」も同様に呼ばれていて、名前の由来は、日本最古の本草書「本草和名」に、「波久部良(はくべら)」として登場していて、これが転訛したものと考えられていますが、ハクベラの語源についてはわかっていません。
また、小鳥が好んでよく食べることから「ヒヨコグサ」や「スズメグサ」とも呼ばれています。
コハコベの食用
日本で春の七草の一つとして市販されている「はこべら」は一般に本種コハコベです。コハコベは幕末から明治初頭にかけての時期に国内で普通に見られたとする記載がありますが、明治時代やそれ以後の帰化植物であるという指摘もあります。
ミドリハコベは元々日本に生育していた種と言われ、春の七草はミドリハコベとする文献もあります。また、コハコベとミドリハコベを「ハコベ」として春の七草の一つとしている文献もあります。
コハコベはおひたしなどの食用に用いられることもあるほか、小鳥に食べさせる野菜代わりとしても重宝したり、家禽として飼われているニワトリの餌となることもあります。
春の七草
1月7日の「人日の節句」の朝に、7種の野菜が入った「七草粥」を食べると邪気を払い万病を除くと古くから言い伝えられてきた風習があり、お正月で疲れた胃を休めて、不足しがちな栄養素を補うとも言われています。この七草粥に用いる以下の7種の野菜(草)を「春の七草」と呼びます。
コハコベの薬用
初夏に全草を天日干しにしたものは「繁縷(はんろう)」と称した生薬となり、生草を使う場合もあります。母乳の出をよくしたり、利尿作用、浄血作用があると言われています。また、繁縷を粉末にして塩と混ぜたものは「ハコベ塩」といい、歯槽膿漏防止に役立つ歯磨き粉代わりに利用されていました。
コハコベの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
性質 | 越年草 |
開花時期 | 3月〜9月 |
花色 | 白色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 普通 |
コハコベの詳しい育て方
コハコベは北半球の原産で、世界中に帰化植物として定着しています。日本では史前帰化植物として扱われていて、全国に分布しています。畑や道端、空き地など、人里の至る所で普通に見ることができます。
コハコベの種まき
種まきの適期は9月〜10月頃で、発芽温度は10℃〜20℃です。コハコベは好光性種子なので、土を湿らせて、種をまいたら薄く覆土して、水やりをして乾燥しないように管理しましょう。
発芽日数は7日〜14日程で、発芽したら半日陰で乾燥しないように管理し、根を傷つけないように鉢上げしましょう。
日当たりの良い場所を好みますが、半日陰でも育ちます。庭植えなら腐葉土を混ぜて、鉢植えなら市販の花の培養土を使って植え付けましょう。
コハコベの水やり・肥料
庭植えの場合は、降雨だけで問題ありません。鉢植えの場合は、多湿を嫌うため土がしっかり乾燥したら水やりをしましょう。
肥料は、3月〜6月頃に2週間に1回程度、薄めた液体肥料を与えましょう。
コハコベの害虫や病気
コハコベは病害虫の心配は特にありません。
コハコベの誕生花・花言葉
ハコベは「1月9日」「1月25日」の誕生花です。
ハコベの花言葉は「密会」「愛らしい」「ランデブー」です。
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コハコベのまとめ
コハコベは春の七草の一つとしても知られ、昔から親しまれてきました。全国に分布して、道端などでも普通に見かける植物で、春頃から小さな花を咲かせます。
育てるのは比較的簡単なので、みなさんも是非コハコベを育ててみてはいかがでしょう!