コマツナ(小松菜)の植物図鑑と育て方をわかりやすく解説

コマツナの葉

こちらでは、コマツナ(小松菜)の植物図鑑と育て方を私の経験を元にわかりやすく解説します。
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
MIDORI
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この記事の監修者

フラワーショップ店長【ミドリ】プロフィール

コマツナとは

コマツナのおひたし

 

植物名   コマツナ


学 名   Brassica rapa var. perviridis


和 名   小松菜


別 名   下に記載


英 名   Komatsuna / Japanese Mustard Spinach


科 名   アブラナ科


属 名   アブラナ属


 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

コマツナの特徴

食用のコマツナ

 

コマツナは草丈25cm〜40cm程になるアブラナ科の越年草(二年草)です。栄養が豊富で、緑黄色野菜の一つとして知られています。

コマツナの根出葉は、長柄を持ち長楕円形で縁は波状となり、茎葉の柄には翼があり、茎を抱きます。表面は濃い緑色で、裏面はやや緑色が薄くなります。

コマツナの花は水不足、日照不足、温度不足などの環境悪化により開花しませんが、3月〜5月頃が開花期で、花は茎先の総状花序に付き、アブラナ科特有の黄色の小さな4弁花です。

 

コマツナの名前

コマツナという名前は、江戸幕府8代将軍、徳川吉宗が鷹狩りで西小松川を訪れ、そこで食事をする際に餅のすまし汁に入った青菜を気に入り、食事をした神社のある地名から「小松菜」と命名したと言われています。また、5代将軍、徳川綱吉によって名付けられたという説もあります。

コマツナは、江戸時代半ば頃までは「葛西菜(かさいな)」と呼ばれていました。ほかにも、「冬菜(フユナ)」「鶯菜(ウグイスナ)」とも呼ばれています。

 

コマツナの食用

コマツナは関東風の雑煮には欠かせない野菜の1つであり、「ホウレンソウ(菠薐草)」と似た使い方をされますが、あっさりした味わいと手軽さから、ホウレンソウより用途は広く、灰汁が少ないため、下茹でをしなくても炒めたり、煮たりする調理に使え、どんな調理法でも食べやすい野菜とされています。

主に和食料理に使われ、味噌汁などの汁の実、鍋料理に入れられ、おひたし、和え物、炒め物、漬物など幅広く使用されています。また、味噌や醤油だけでなくバターやクリームとの相性も良く、洋風にも調理できます。

 
 

コマツナの栄養素

コマツナは緑黄色野菜で、β-カロテン、ビタミンC、カルシウム、鉄、カリウム、食物繊維が豊富に含まれ、その栄養価の高さがよく知られています。寒い時期に育ったコマツナは、葉の厚みも増して糖分やビタミンCの含有量が増えて味も充実します。

カロテンやビタミンCの含有量はホウレンソウとほぼ同等で、中でもカルシウムの含有量は群を抜いており、「ケール」に次ぐ量で、ホウレンソウの約4倍もの量を含んでいます。「ミズナ(水菜)」や「チンゲンサイ(青梗菜)」などと並び、カルシウム摂取に効果的な野菜の代表例としてしばしば挙げられます。

コマツナに多いカロテンとビタミンCには強い抗酸化作用があり、動脈硬化の抑制やがんの予防の働きが知られています。カルシウムは、歯や骨を丈夫にし、心臓の筋肉を正常に働かす役割を持ちます。また、カリウムは余分な塩分を排出して高血圧を抑制する効果、鉄は貧血の予防効果があるとされ、その他、骨の形成を促すビタミンK1が多く、造血ビタミンといわれる葉酸なども多く含んでいます。

 
 

コマツナの仲間

アブラナ科の植物同士は交雑しやすく、本種コマツナと「カブ(蕪)」「ハクサイ(白菜)」「ノザワナ(野沢菜)」「ミズナ」などのアブラナ属は元々ヨーロッパの雑草が変異した変種と言われ、同じ仲間同士だと簡単に交雑します。ただし、アブラナ科でも「ダイコン(大根)」はダイコン属のため、交雑しません。

 

コマツナの詳細情報

園芸分類野菜
性質越年草(二年草)
開花時期3月〜5月
花色黄色
栽培難易度
耐寒性強い
耐暑性強い
耐陰性強い
 
 

コマツナの詳しい育て方

コマツナの種

コマツナは日本が原産で、江戸時代初期に現在の東京都江戸川区小松川付近で、栽培され始めたと言われています。生産地は茨城県、埼玉県、福岡県、東京都、群馬県などが盛んで、ハウスものなど通年流通していますが、11月〜翌3月頃の寒い時期が最も美味しい旬の時期です。

 

コマツナの栽培期間

コマツナは暑さにも寒さにも強く、半日陰でもよく育ち、プランターでも簡単に栽培できる野菜です。栽培適温は15℃〜25℃で、連作は避けるため、同じ畑では2〜4年は空けるようにしましょう。一般に春まきと秋まきで育てる方法があり、秋まきのほうが育てやすく、春まきの場合では薹(とう)が立ちにくい品種を選びましょう。

積雪がなければ周年の栽培が可能で、基本的には、春まきでは90日前後で収穫、夏まきでは30日前後で収穫、秋まきでは90日前後で収穫、冬まきでは110日前後で収穫が可能です。

 
 

コマツナの種まき

種まきの2週間前に、苦土石灰とたい肥を混ぜながらよく耕しましょう。1週間前に元肥を施し、再びよく耕しましょう。その後、条間15cm程でまき溝を付けて、深さ約1cm程に作ったまき溝に1cm間隔くらいになるように、種を条まきにして、5mm程度覆土して軽く押さえたら、たっぷりと水やりをしましょう。

発芽温度は15℃〜30℃です。また、発芽日数は3日〜5日程です。コマツナは葉菜類の中でも耐暑・耐寒性がありますが、比較的冷涼な気候でよく育ちます。真夏は寒冷紗で遮光し、真冬はビニールトンネルで防寒対策しておくと効果的です。

 

コマツナの間引き

間引きは本葉が1〜2枚出た時に1回目の間引きを行い、株間が3cm〜4cm程になるようにしましょう。また、本葉が3~4枚で2回目の間引きを行い、株間が5cm〜6cm程になるようにしましょう。

 
 

コマツナの水やり・肥料

過湿になりすぎると病気の原因になってしまいますが、土が乾いたら水やりをしましょう。

肥料は2回目の間引きの後、畝面全体に肥料を施しましょう。その際、株に肥料がかからないように注意し、除草を兼ねて周りの土をほぐして、株元に土寄せをしましょう。

 

コマツナの害虫や病気

害虫はヨトウムシ、アオムシ、コナガなどが発生することがあります。食害されると味が落ちたり、株が弱ってしまうため、見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。また、寒冷紗や不織布などで覆うのが効果的です。

病気は白さび病、炭そ病などがあります。春と秋に発生するため、雨除け栽培をするとかなり防ぐことができます。また、萎黄病が発生したら治す方法がないため、抜き取って処分しましょう。

 

コマツナの収穫

コマツナは草丈が25cm程になったら収穫適期です。収穫は株元を握って引き抜き、根の際を包丁やハサミで切り取りましょう。コマツナは間引きした小さな株でも食べられます。また、大株になりすぎると固くなり葉に灰汁が出てくるため、草丈30cmまでには収穫してしまいましょう。

 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

コマツナの花言葉

コマツナの発芽

 

コマツナの花言葉は「小さな幸せ」「快活な愛」です。

 

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コマツナの花
 
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コマツナのまとめ

コマツナの葉

コマツナはいかがでしたか?
コマツナは江戸時代から食用として栽培されています。栄養が豊富で、簡単に短期間で収穫できる野菜として、家庭菜園の定番野菜の一つとして人気があります。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非コマツナを育ててみてはいかがでしょう!
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