造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
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ラッキョウとは
植物名 ラッキョウ
学 名 Allium chinense
和 名 辣韮
別 名 大韮(オオニラ)/ 里韮(サトニラ)
英 名 Rakkyo / Japanese leek
科 名 ヒガンバナ科
属 名 ネギ属
ラッキョウの特徴
ラッキョウは、草丈30cm〜50cm程になるヒガンバナ科の多年草の野菜です。主に肥大した鱗茎を食用とします。
ラッキョウは地下に白や紫色を帯びた6〜10個程の鱗茎ができます。鱗茎は狭卵形になり、特有の強い匂いと辛味があります。
ラッキョウの葉は鱗茎の先から叢生し、長さ20cm〜50cm程の線形で、内側が扁平になり、背面は丸く、ろう物質に覆われて特有の匂いを発します。
ラッキョウは、10月〜11月頃に花を咲かせます。花茎の先端に半球形の散形花序を付けます。花はやや鐘形で紫色になり、花被片は6個で、花柄は2cm~3cm程です。
ラッキョウの名前
ラッキョウという名前は、その辛みの強さから「辛辣(しんらつ)」な「ニラ(韮)」という意味から「辣韮(らっきょう)」と名付けられたと言われています。また、軟白栽培して早採りしたラッキョウを葉付きのまま出荷しているものは、「エシャレット」として流通しています。
この「エシャレット」が「エシャロット」という名前で流通していることがあります。本来の「エシャロット」は、「タマネギ(玉葱)」の一品種であり、日本ではよく間違われたり、混乱が見られますが、全く別種の野菜です。また、沖縄県の特産品に「島ラッキョウ」があり、「ダッチョウ」とも呼ばれています。
ラッキョウの食用
ラッキョウは緑色がかっていない白色のもので、芽の伸びていないものが良品とされています。また、漬物にしていない状態の生ラッキョウは、初夏の収穫期に自家製漬物用として出回る以外はあまり流通していません。
主に甘酢漬けを中心に、さまざまに味付けがされた市販のラッキョウ漬けが食べられています。カレーライスの薬味として、福神漬と並んで一般的な存在であり、各家庭でも酢付けや醤油漬け、塩漬け、味噌漬けなどが手作りされています。また、日本では軟白栽培された若摘みのラッキョウがエシャレットとして流通しています。
ラッキョウの栄養素
ラッキョウには、「ネギ(葱)」や「ニンニク(大蒜)」「ニラ」と同様に、ビタミンB1の吸収を助けて新陳代謝を活発にして促す働きがある硫化アリルが豊富に含まれている淡色野菜です。ほかにも、ラッキョウは水溶性食物繊維が豊富で、「ゴボウ(牛蒡)」の3〜4倍程含まれています。また、ラッキョウ特有の匂い成分はアリシンで、強力な抗菌作用が知られています。
ラッキョウの詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
性質 | 多年草 |
開花時期 | 10月〜11月 |
花色 | 紫色 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 普通 |
耐陰性 | 弱い |
ラッキョウの詳しい育て方
ラッキョウは中国の原産で、日本へは平安時代頃に渡来したと言われています。古くは薬用として利用され、江戸時代頃には野菜として全国的に普及しました。
日本では、鳥取県、宮崎県、鹿児島県が生産量が多い地域として知られています。主に春から秋頃に流通していて、一番美味しい旬の時期は5月〜6月です。
また、エシャレットは、茨城県、静岡県が生産量が多い地域として知られています。一年を通して流通していますが、一番美味しい旬の時期は4月〜5月頃です。
ラッキョウの植え付け
ラッキョウは地域や品種により異なりますが、基本は夏頃に植え付けて翌年の初夏に収穫です。植え付けの適期は8月〜9月頃です。
畑作りとして定植の2週間前に、苦土石灰を混ぜながらよく耕しましょう。1週間前にたい肥と元肥を施し、再びよく耕しましょう。畝幅は70cm程、高さ10cm程度に畝を作りましょう。
ラッキョウの種球は、8月頃になるとホームセンターなどで販売されます。種球を1球ずつに分けて、芽(尖った方)を上にして植えましょう。株間10cm〜15cm程空けて、5cm間程覆土したら、たっぷりと水やりをしましょう。また、秋から冬にかけて除草をしましょう。
ラッキョウの追肥・土寄せ
2月〜3月頃に葉色が悪ければ、株元に追肥を施しましょう。葉色が良く、勢いが良ければ追肥は与えなくても大丈夫です。
3月〜4月頃の盛んに育ってきた頃に、株元に土寄せをしましょう。土寄せをしないと形の悪い球になってしまいます。また、ラッキョウは根が伸びると地面の上に押されて出てきます。根元に光が当たらないように、土寄せをして育てることで、緑色になるのを防ぎ、白いラッキョウを収穫することができます。
ラッキョウの害虫や病気
害虫はネギアザミウマ、ネギアブラムシ、ロビンネダニなどが発生することがあります。食害されると味が落ちたり、株が弱ってしまうため、見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。
病気は軟腐病、さび病、白色疫病などがあります。さび病は、低温で雨が多い時期に発生するカビの伝染性の病気です。葉の表面にオレンジ色のやや膨らんだ小さな斑点が多数出てきて、しばらくすると破れて、粉状の胞子が飛散します。発病した葉は処分して、薬剤散布で防除しましょう。
ラッキョウの収穫
4月〜5月頃、まだ葉が青いうちに若採りすると、エシャレットとして収穫することができます。香りやクセが強くなく、生で食べられます。
ラッキョウの収穫時期は5月〜6月頃で、球が長卵型に肥大して、球の芯の青みが少なくなった頃、葉が枯れる前に株を掘り上げて、掘り上げたら1球ずつに分けておきましょう。
ラッキョウの調理
ラッキョウは収穫後に根と茎を切り取っても成長を続けるため、塩漬けや甘酢漬けなどにする場合は、すぐに調理するようにしましょう。水洗いしたら一粒ずつ皮を剥いて芽や根の部分を切り落とし、ザルに広げて2〜3時間干したら調味液に漬け込みましょう。なるべく水を吸わせないように手早く洗うと、漬けあがりの歯ごたえが良くなります。
塩漬けにしたラッキョウを甘酢に漬け込むことで旨味が増します。塩漬けは、10%の塩水にラッキョウを漬け込み、冷暗所で2週間保管し、その後1日程度流水で塩抜きをしましょう。保存容器にラッキョウと酢を入れて、ピリ辛の味付けが好みなら、赤唐辛子も一緒に入れましょう。浅漬けなら10日程、しっかり漬けなら3週間程で味が馴染みます。
ラッキョウの花言葉
ラッキョウの花言葉は「慎ましいあなた」です。
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ラッキョウのまとめ
ラッキョウはカレーライスの薬味として、福神漬と並んでよく食べられている野菜で、早摘みしたものはエシャレットとして流通しています。
育てるのはコツがいりますが、みなさんも是非ラッキョウを育ててみてはいかがでしょう!