サフランの植物図鑑と育て方をわかりやすく解説

サフランの花の拡大

こちらでは、サフランの植物図鑑と育て方を私の経験を元にわかりやすく解説します。
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
MIDORI
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この記事の監修者

フラワーショップ店長【ミドリ】プロフィール

サフランとは

サフランのパエリア

 

植物名   サフラン


学 名   Crocus sativus


和 名   咱夫藍


別 名   蕃紅花(バンコウカ)


英 名   Saffron


科 名   アヤメ科


属 名   クロッカス属


 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

サフランの特徴

サフランの株

 

サフランは草丈が15cm〜25cm程になるアヤメ科の多年生球根植物です。日本では10月〜11月頃に開花します。

サフランは地下に、茎が短縮して径4cm程に肥大した球茎(球根)ができます。球茎は繊維質の外皮に覆われています。

サフランの花は葉の中心から1〜4個出ます。花は基部が細くなる筒状花で、花弁は淡い紫色で6個あり、芳香があります。花柱は花筒よりも長く、黄色の紐状で、上部は濃赤褐色で3裂し、先端は漏斗状に広がって花外に垂れ下がります。

サフランの葉は10個以上が根出して、幅1mm~3mm程の線形で、表面の中央に青白色の溝が通り、基部は薄い膜で鞘状に包まれます。葉は開花前から花より高く伸びていますが、花後により長く伸びます。

サフランは、三倍体のため種子はできません。

 

サフランの名前

サフランという名前は、アラビア語で「黄色」を意味する「zafran(ザファラン)」が語源であると言われていますが、諸説あります。日本では「咱夫藍」という漢字が当てられています。本種の雌しべを乾燥させたものが「サフラン」という香辛料や着色料として知られています。

また、同属の「クロッカス」という植物は花を楽しむ園芸種として「花サフラン」と呼ばれています。ほかには、本種と花が似ていて、コルヒチンという毒成分を含み薬用にも用いられる植物に「イヌサフラン」がありますが、こちらはイヌサフラン科なので全く別種の植物です。

 

サフランの希少性

サフランは雌しべを乾燥させて、香辛料や生薬として用いられています。1gのサフランを採るのに花が160個程必要であり、収率が低いために貴重で、1g当たり500〜1,000円程度と、世界で最も高価なスパイスのひとつと言われています。

サフランはイラン、スペイン、カシミールでは産地により等級が定められていたり、クロシン(色)、ピクロクロシン(風味)、サフラナール(香味・香り)の成分分析検査を受け国際標準化機構の認証を受ける制度があります。そのため、サフランは品質偽装や偽品が流通していることもあります。

 
 

サフランの利用

サフランの雌しべは独特の香りを持ち、水に溶かすと鮮やかな黄色を呈するため、南ヨーロッパ、南アジア北部、中央アジア、西アジア、北アフリカにかけて料理の色付けや風味付けのための香辛料として使用されています。

プロヴァンス地方の名物料理ブイヤベースやスペイン料理のパエリア、ミラノ風リゾット、モロッコ料理のクスクス、インド料理のサフランライスには欠かせないもので、トルコのサフランボルではお湯を注いで「サフラン・ティー」として飲まれています。

サフランは、鎮静、鎮痛、通経作用があり、生薬としても使用されています。生薬としては「番紅花(ばんこうか)」と呼ばれ、日本薬局方第二部に「サフラン」の名で収録されています。

 

サフランの詳細情報

園芸分類球根植物
性質多年草
開花時期10月〜11月
花色淡い紫色
栽培難易度
耐寒性強い
耐暑性普通
耐陰性やや弱い
 
 

サフランの詳しい育て方

サフランの葉

サフランはイランの原産と言われていますが諸説あり、地中海の島で発掘された壁画によると、青銅器時代から栽培されたと考えられています。日本へは江戸時代に薬として渡来し、明治に栽培が始まりました。国内では大分県竹田市が生産地として知られています。

 

サフランの球根植え

球根の植え付けは8月下旬〜9月中旬頃が適期です。日当たりが良い場所を好み、日照不足になると花付きが悪くなってしまいます。

鉢植えの場合は、5号鉢に3~5球で、球根1~2個分の深さに、庭植えの場合は、10cm間隔で、球根2個分の深さに植え付けましょう。用土は市販の花の培養土か、赤玉土に腐葉土を混ぜたもので植え付けましょう。

 

サフランの水やり・肥料

生育期は、土が乾いたらたっぷりと水やりしましょう。冬以降の休眠期は乾燥気味に管理しましょう。

肥料は、寒肥として2月と、花後のお礼肥として11月頃に緩効性化成肥料を与えましょう。

 

サフランの害虫や病気

害虫は、根ダニが発生することがあります。根を食べるダニの一種で春に発生します。他のユリ科植物から伝染ることがあります。薬剤を散布するか、球根を梅雨前に掘り上げて乾燥保存しましょう。

病気は軟腐病があります。肥料の与えすぎが原因で、病気にかかり球根が腐ってしまいます。この病気に感染したら治療は難しいので、他の株に伝染する前に処分しましょう。

 
 

サフランの芽かき

サフランは、芽が出た数だけ新しい球根ができます。鉢やコンテナなど用土が限られた場所だと出た分の芽を育てても球根が十分に太らず、翌年花を咲かせないことがあります。球根を太らせるために、花後は芽をかき取ってできる球根の数をしぼって、球根を太らせましょう。

 

サフランの掘り上げ

サフランは5月頃から茎葉が枯れ始めます。梅雨前に黄変した葉を付けたまま球根を掘り上げ、雨の当たらない風通しの良い日陰で乾燥させ、完全に茎葉が枯れたら、全ての葉を取り除いて涼しい場所で植え付け時期まで保管しましょう。掘り上げは2〜3年に1回が目安です。

球根は分球して小さくなるため、翌年は咲かないか、花が貧弱になることがあります。しかし、球根を育てて、また肥大すれば立派な球根になり、しっかりと花を咲かせてくれます。

 

サフランの収穫

花が咲いたらすぐに赤い雌しべ3本を抜き取って、キッチンペーパーなどで水分を吸収し、日陰で乾燥させましょう。乾燥した雌しべは糸くずの様に細くて風で飛ばされやすいので気をつけましょう。しっかりと乾いたら瓶などに入れて保存しますが、風味が落ちるため1年程で使い切るようにしましょう。

 

グリーンライフイノベーションの画像2

 

サフランの誕生花・花言葉

サフランの花

サフランは「1月24日」「9月11日」「11月4日」「12月7日」の誕生花です。

サフランの花言葉は「喜び」「陽気」「歓喜」「節度の美」「濫用するな」「過度をつつしめ」などがあります。

 

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サフランのまとめ

サフランのスパイス

サフランはいかがでしたか?
サフランは世界で最も高価なスパイスのひとつと言われ、古くから香辛料や着色料、薬用として栽培、利用されています。秋には可愛い花を咲かせてくれます。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非サフランを育ててみてはいかがでしょう!
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