造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
この記事の監修者
スイセンとは
植物名 スイセン
学 名 Narcissus
和 名 水仙
別 名 雪中花(セッチュウカ)
英 名 Daffodil
科 名 ヒガンバナ科
属 名 スイセン属
スイセンの特徴
スイセンは草丈15cm〜50cm程になるヒガンバナ科の多年生球根植物です。日本では12月〜翌4月頃までと冬から春にかけて開花します。
スイセンは地下に広卵形の鱗茎があり、茎は黒い外皮に包まれた鱗茎の中にあるため、見えません。
スイセンの花は花茎の先端に散形花序を出し、5〜8個のラッパ形の花が横向きに付きます。花は径3cm〜5cm程で、6枚の花被片は外側に3枚の萼と内側に3枚の花弁からなります。
中心にある筒状の副花冠(ふくかかん)は花被片の半分ほどの長さになります。花には芳香があり、白、黄、緑、ピンク、オレンジなどさまざまな色があります。
スイセンの葉は根出する単葉で、長さ20cm〜40cm、幅1cm〜1.5cm程の扁平な線形で細長く厚みがあり、艶のない緑色です。冬に4枚〜6枚が出て、夏には枯れて休眠します。
スイセンの毒成分
スイセンは、アルカロイドやシュウ酸カルシウムを含み、全草に毒成分があります。症状は、食中毒症状と接触性皮膚炎症状を起こします。食べると30分程で症状が発症します。葉が「ノビル(野蒜)」や「ニラ(韮)」に似ているため、間違えて採取し、食べてしまう例が多数あります。そのため、栽培場所や取り扱いにご注意ください。
スイセンとノビルやニラの違いは、スイセンの葉は臭いがありませんが、ノビルやニラの葉からは独特の強い臭いがあります。また、スイセンは鱗茎がありますが、ノビルやニラはひげ根なので、鱗茎はありません。
スイセンの詳細情報
園芸分類 | 球根・切り花 |
性質 | 多年草 |
開花時期 | 12月〜翌4月 |
花色 | 白色・黄色・緑色・他 |
栽培難易度 | |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
耐陰性 | 普通 |
スイセンの詳しい育て方
スイセンは地中海沿岸や北アフリカの原産で、現在でもイギリスやオランダ、日本などで品種改良が行われ、原種は30種程ですが、園芸品種の数は数万種類あると言われ、毎年新種が出てきます。
日本国内では越前海岸(福井県)、淡路島(兵庫県)、房総半島(千葉県)が三大産地として有名です。また、日本全国にスイセンの群生スポットがあり、スイセン祭りも各地で行われ、とても美しく見応えがあります。
スイセンの球根植え
球根の植え付けの適期は9月〜10月頃です。スイセンは鉢植えや地植えで管理することができ、水栽培でも栽培ができます。
日当たりが良い場所が好みで、日当たりが弱いと成長が遅くなったり、花が咲かないこともあります。また、水はけがよく肥沃な土壌を好みます。
鉢植えの場合は、6号鉢に3つを目安に、市販の花の培養土に腐葉土や川砂を混ぜて、球根の頭が少し出るくらい浅めに植え付けましょう。
地植えの場合は、掘り起こした土に腐葉土と緩効性肥料を混ぜ込み、球根2つくらいの深さの穴に、株間20cm程空けて植え付けましょう。
植え付けたらたっぷりと水やりをし、その後は土がしっかり乾燥したら水やりをしましょう。
スイセンの水やり・肥料
庭植えの場合は降雨で問題ありません。鉢植えの場合は、土がしっかり乾燥したら水やりをしましょう。夏になり、葉が全て枯れたら、休眠期ですので水やりは必要ありません。
肥料は、発芽〜花が終わるまでの間、月2回液体肥料を施しましょう。また、開花後はリン・カリの多い化成肥料を株元に与え、球根を太らせると、翌年もしっかりと花を咲かせてくれます。
スイセンの害虫や病気
害虫はアブラムシ、ナメクジが発生することがあります。害虫に食害されると株が弱ってしまうので、見つけたら取り除き、薬剤散布で防除しましょう。
病気はモザイク病があります。病気になると葉に黄色い斑が出て、球根や株が腐ってしまいます。モザイク病は薬剤が効かないので、球根から掘り起こし、処分しましょう。また、土も一緒に処分し、入れ替えをしましょう。
スイセンの花がら摘み
花が終わったら花茎の根元から切り取りましょう。葉は残りますが、光合成をさせて球根を太らせるために、刈り取らずに残しておきましょう。
スイセンの掘り上げ
花後も葉を残しておくと、夏頃には葉が黄色くなります。そのままでも大丈夫ですが、3年程植え付けている球根は一度掘り上げて、涼しい場所で保管し、秋頃に植え直した方がしっかりと花を咲かせてくれます。
スイセンの水栽培
スイセンは水栽培でも育てることができます。球根は購入したら新聞紙などで包み、冷蔵庫で2ヶ月程寝かせましょう。器は上部が細い専用の容器が簡単ですが、球根が水に浸からないように工夫すれば、コップなどでも育てることができます。
水栽培のスタートは11月〜12月頃が適期です。2ヶ月程寝かせた球根の土を落とし、表面にある茶色い皮を剥がしてから器に置きましょう。
水栽培では不純物が溜まりますので、生育する水に根腐れ防止剤を入れましょう。水の量は、球根の底の黒っぽい根が伸びてくる部分がギリギリ浸かるくらい水を入れましょう。また、根が伸びてきたら根の先端が浸かる位まで水の量を減らしましょう。
水は1週間に1回交換しましょう。根腐れ防止剤はそのまま使用して大丈夫です。その際に、球根に水がかからないように注意しましょう。
育て始め〜発芽するまでは、暗くて涼しい場所で管理しましょう。これは球根に「土の中」だと錯覚させるためであり、光に当てないようにしましょう。
発芽〜開花までは、窓際などの明るい日の当たる風通しの良い場所で管理しましょう。また、風通しが悪いとカビが生えてくることがあります。
肥料は与えなくても大丈夫ですが、球根から芽が出て来たタイミングで与えると、より元気に育ちます。与える場合は、水換えの時に、薄めた液肥を入れましょう。
上手く栽培できれば、春頃に開花します。花が終わった球根は栄養を使い切っているので、翌年は開花しません。
スイセンの誕生花・花言葉
スイセンは「1月3日」「1月4日」「1月13日」「4月3日」の誕生花です。
スイセンの花言葉は「うぬぼれ」「自己愛」です。
黄色のスイセンの花言葉は「私のもとへ帰って」「もう一度愛してほしい」です。
白色のスイセンの花言葉は「神秘」です。
お花のある生活
新鮮なお花を毎月決まったお日にちに、ご自宅までお届けしますので、いつもキレイなお花がご自宅で楽しめます。
グリーンピースはここがスゴイ!
- ネットから簡単注文で、お店に買いに行く手間がない!
- 豊富なプランから、お好きなボリュームとお届け頻度を選ぶだけ!
- 数百品種の中からフラワーデザイナーが厳選した素敵なお花をお届け!
- 花市場直送だから、フラワーショップよりもお花が新鮮!
- 家中をお花と笑顔でいっぱいにする圧倒的なボリューム!
お花を飾ることで、お部屋に華やかさと潤いをプラス!お花にはリラックス、リフレッシュ、リラクゼーション、ストレス緩和などの効果があります。
どんなお花が届くのか、箱を開けるまでのお楽しみ!定番のお花はもちろん、ご自身では普段あまり選ばないお花や、フラワーショップにはあまり入荷しない珍しいお花など、新しいお花との出会いを楽しみましょう。実際に届くお花や、定期便の魅力などをご紹介した下のページもぜひ見てみてください。
スイセンのまとめ
スイセンの花は沢山の品種があり、冬から早春にかけて花を咲かせる球根植物です。ラッパ形の特徴的な花は切り花としても人気があります。
慣れてしまえば育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非スイセンを育ててみてはいかがでしょう!