ヌルデ(白膠木)の植物図鑑と育て方をわかりやすく解説

ヌルデの花

こちらでは、ヌルデ(白膠木)の植物図鑑と育て方を私の経験を元にわかりやすく解説します。
造園業者とフラワーショップ店長が監修した、植物の特徴から詳しい育て方やお手入れ方法、収穫方法、植物の写真や誕生花、花言葉までさまざまな情報をご紹介します。
 あっちゃん
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この記事の監修者

造園職人あっちゃんプロフィール

ヌルデとは

ヌルデの木

 

植物名   ヌルデ


学 名   Rhus javanica


和 名   白膠木


別 名   五倍子木(フシノキ)/ 勝の木(カチノキ)/ 塩の実(シオノミ)


英 名   Chinese sumac


科 名   ウルシ科


属 名   ヌルデ属


 

アーティフィシャルグリーン【グリーンピース】

 

ヌルデの特徴

ヌルデの葉の虫こぶ

 

ヌルデは樹高5m〜10m程になるウルシ科の落葉小高木です。日本では8月〜9月頃に花を咲かせます。

ヌルデの幹は灰褐色で、樹齢を重ねると縦に割れ目が入ります。若枝は紫褐色で、楕円形の皮目ができます。

ヌルデの花は雌雄異株で、雄花・雌花ともに枝先から出る長さ20cm~30cm程の円錐花序に多数付き、黄白色の小さな5弁花です。雌花には3つに枝分かれした雌しべがあり、雄花には5本の雄しべがあり、花弁は反り返っています。

ヌルデの葉は互生する9〜13枚の小葉からなる奇数羽状複葉で、小葉は長さ5cm~12cm程の先が尖った楕円形となり、縁には鋸歯(きょし)があります。表面の主脈には毛が生えて、裏面には軟毛が密に生えて黄褐色になります。葉軸には翼があり、秋になると紅葉します。

ヌルデの果実は径3mm程の扁球形で、房になって垂れ下がります。秋になると紫赤色に熟して、軟毛が密に生えます。表面に白い結晶(リンゴ酸カルシウム)を分泌します。

 

ヌルデの名前

ヌルデという名前は、かつて幹から出る樹液を器などの塗料として使ったことから、塗料を意味する「塗る手」が転訛してヌルデと名付けられました。幹や枝から採取できる樹液は「ウルシ(漆)」のような質感ですが白色のため、漢字表記は「白膠木」で、膠(にかわ)は染料や接着剤を意味します。

別名「フシノキ」は、葉にできる虫こぶを「五倍子(ごばいし)」と呼ぶことに由来します。「カチノキ」は、聖徳太子が蘇我馬子と物部守屋の戦いに際し、ヌルデの木で仏像を作り、馬子の戦勝を祈願したとの伝承に由来します。「シオノミ」は、果実の表面に白い結晶(リンゴ酸カルシウム)を分泌し、戦時中は塩の代用にされたことに由来します。

 

ヌルデの利用

葉にヌルデシロアブラムシが寄生すると大きな虫癭(ちゅうえい)ができて、中には黒紫色のアブラムシが多数詰まっています。この虫癭は五倍子(ごばいし)というタンニンが豊富に含まれており、これが腫れ物・歯痛の薬、皮なめしに用いられたり、黒色染料の原料になります。

染め物では空五倍子色と呼ばれる伝統的な色を作り出し、インキや白髪染の原料になるほか、かつてはお歯黒にも用いられました。ヌルデの果実は塩麩子(えんぶし)といい、下痢や咳の薬として用いられました。

ヌルデの木材は色が白く材質が柔らかいことから、木彫の材料、木札、木箱などの細工物に利用されています。地方により、ヌルデ材は呪力を持った木として尊ばれ、病気や災い除けの護符の材として多く使われています。

 

ヌルデの詳細情報

園芸分類庭木
性質落葉小高木
開花時期8月〜9月
花色黄白色
栽培難易度
耐寒性強い
耐暑性強い
耐陰性普通
 
 

ヌルデの詳しい育て方

ヌルデの虫こぶ

ヌルデは東南アジアの原産で、国内では北海道、本州、四国、九州、沖縄県に分布しています。山野や平地に生息し、種子は土中で長期間休眠することが知られていて、自身の成育に適した環境になると芽を出すという適応があり、パイオニア植物にはよく見られる性質を持っています。

 

ヌルデの苗植え

苗の植え付けは3月〜4月と、9月〜10月頃が適期です。日当たりと風通しの良い場所を好みます。用土はあまり選びませんので、庭土に腐葉土を混ぜ込んで、植え付けたらたっぷり水やりをしましょう。

 

ヌルデの水やり・肥料

庭植えの場合、根付いてからは降雨で問題ありませんが、乾燥が続くようであれば水やりをしましょう。鉢植えの場合は、土が乾燥したら水やりをしましょう。

肥料はあまり必要としませんが、花が咲かなくなってきたら寒肥として、2月頃に油かすを与えましょう。

 

ヌルデの害虫や病気

ヌルデの葉には、ヌルデシロアブラムシが寄生して、虫こぶができます。この中には小さな黒いアブラムシが大量に生息しています。これは黒色染料の原料などに使われています。この虫こぶに触れると皮膚がかぶれることがあるため注意が必要です。

 
 

ヌルデの剪定

剪定は落葉期の12月〜翌2月頃が適期です。ヌルデは枝の出方が粗く、樹形はまとめにくい樹木です。剪定をする際は、徒長枝や枯れ枝、混み合っている枝を切り取りましょう。

また、ヌルデは植えなくても勝手に生えてくることもあります。放任していると大きくなるため、邪魔な場合は早めに伐採しましょう。

 

グリーンライフイノベーションの画像1

 

ヌルデの誕生花・花言葉

ヌルデの花

 

ヌルデは「11月27日」の誕生花です。

ヌルデの花言葉は「信仰」「華やか」です。

 

ヌルデのアーティフィシャルグリーン

ヌルデの果実
 
みなさん、アーティフィシャルグリーンをご存知でしょうか?
アーティフィシャルグリーンとは、天然素材を使って、本物そっくりに作られた植木や花、観葉植物のことです。
 あっちゃん
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本物の樹木とは違い、アーティフィシャルグリーンだけの魅力やメリットがたくさんあります。

こんなメリットが!

  • 樹木の種類や大きさ、樹形、鉢などお好みのオーダーメイドが可能です。
  • 落ち葉や害虫、病気の心配もなく、お部屋を汚しません。
  • 日光に当てなくても枯れないので、置き場所を選びません。
  • 天然の樹木と違い、枯れる心配がなく水やりや剪定など、お手入れの手間がありません。
  • 光触媒加工を施すと、目に見えないウイルス・雑菌・悪臭・カビ菌などを分解して、空間をキレイにする効果もあります。
 

ホームセンターなどで販売している造花やアーティフィシャルは、どうしても偽物とわかってしまい、観賞価値がありません。

 
これはもう本物です!

グリーンピースのアーティフィシャルグリーンは、日本の職人が国内で作る業界最高のクオリティです。近くで見ても本物と見間違うほどの圧倒的クオリティで、景観や観賞価値を損ないません。

 

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ヌルデのまとめ

ヌルデの紅葉

ヌルデはいかがでしたか?
ヌルデは葉に虫こぶができて、黒色染料の原料に使われ、かつてはお歯黒にも用いられていました。夏に花を咲かせ、秋には紅葉も楽しめる樹木です。
育てるのはそんなに難しくないので、みなさんも是非ヌルデを育ててみてはいかがでしょう!
 あっちゃん
 あっちゃん